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新庄カウントダウン

03年シーズン1号本塁打!マイナー落ち寸前にアピール

h-sh-030523-1.jpg今季初本塁打を放ち、祝福を受けるメッツ新庄(AP=共同)

 【ニューヨーク21日(日本時間22日)=村野森】メッツ新庄剛志外野手(31)が会心の今季1号でメジャー生き残りをアピールした。フィリーズ戦に8番中堅で3試合ぶりに先発出場。3回の第1打席で左腕ウルフから左越え本塁打を放った。第2打席は死球、第3打席は中前打でこの日2打数2安打1打点。チームは9回裏サヨナラ勝ちも、新庄が8回裏の第4打席で代打を送られたときは、ブーイングが起きた。故障中のレギュラー、ジェロミー・バーニッツ外野手(34)が近日中に復帰すれば、外野手の誰かがマイナー落ちする。あとはアート・ハウ監督(56)の考え次第だ。

 過去の苦悩がウソのようだった。3回先頭の第1打席。新庄が左腕ウルフのカーブに迷わずバットを出した。会心の当たりが左翼フェンスの向こう側に消えていく。軽やかに3つのベースを蹴り、ホームベースを踏んだ。今季1号。5月21日の初本塁打は、メジャー1年目の4月7日、2年目の4月10日より約1カ月遅い。だが長いスランプを経ての1発が、新庄にはたまらなくうれしかった。

 「オレが何のためにこっちに来たか思い出して…。メジャーでバリバリ活躍しようとかそういう意識じゃない。挑戦、という気持ち。アメリカ生活を楽しもうと思ってきたから。ホームランは来た来た、飛んでいけーって感じ。深いことは別に考えてなかった」。

 原点に返っていた。左投手限定打者として扱われ、打撃のリズムを失っていた。右打ちしてもダメ、バントもうまくいかない。自己ワーストの24打席連続無安打を記録するなど、打率1割台に低迷し、マイナー落ちが現実味を帯びた。追い込まれたことで、退路を断って挑戦したメジャー1年目を思い出した。阪神など日本球界からの巨額のオファーを蹴り最低年俸20万ドル(約2400万円)で米球界に飛び込んだ。ガラにもなく悩んでいることが恥ずかしくなった。

 開き直ればひらめきも生まれる。新庄の口にはマウスピースが収まっていた。上下の歯を正確にかみ合わせ、力を100%発揮できるようにする1個3000ドル(約36万円)の特注品だ。「でも、高いね」と話す秘密兵器が余裕を生み、第2打席は死球で出塁。第3打席はボール球を中前打し2打数2安打1打点。1試合2安打以上は今季4度目で、打率も2割3厘に上げた。守備でも魅せた。5回表2死三塁の守備でポランコの右中間への大飛球を背面キャッチ。「オレにしか捕れない当たりでしょ」と、らしいセリフも飛び出した。

 こんな新庄にニューヨーカーは声援を送る。右投手が出てきたため代打を送られた8回裏2死一塁の場面では、期せずしてブーイングが起こった。ハウ監督は「交代させないことも考えた。シンジョーは必ずしも左投手限定ではない」と複雑な表情をつくった。早ければ明日23日(日本時間24日)にも、左手首を痛めて故障者リストに入っているバーニッツがメジャーに復帰する。依然マイナー落ちの可能性は残るが、渾(こん)身の一撃を首脳陣にも本拠地のファンにも見せつけたことは確かだ。

2003年05月23日付 紙面から

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