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新庄カウントダウン

予告通り初打席初安打、走攻守で勝利に貢献

h-sh-010405-1.jpgブレーブス戦の9回裏2死、マルティネスのハーフライナーを好補するメッツ新庄

 【アトランタ(米ジョージア州)3日(日本時間4日)=寺尾博和】強運デビューだ。ニューヨーク・メッツ新庄剛志外野手(29)が開幕ブレーブス戦で、8回の代走から途中出場。延長10回のメジャー初打席では中前にポトリと落ちる初安打を放った。代走ではタッチアップで二塁を奪い、左翼守備ではダイビングキャッチと走攻守に存在感を示した。スタメンは外れてもチームの勝利に貢献。前日のマリナーズ・イチロー外野手(27)に続き、デビュー戦で持ち味をしっかりとアピールした。

 開幕戦勝利を決めた後、メッツのベンチでは新庄を中心にチームメートの輪ができた。ジールが敬礼し、ピアザが頭をなでてくる。オルドネスに太ももをキックされた。ナインの手荒い祝福が、たまらなくうれしかった。

 4―4の同点で迎えた延長10回表。メジャー初打席に入った。ブレーブスの3番手ライテンバーグの外角に流れる初球スライダーを強振した。バットにかすりもしなかった。「ダイジョーブデス!」。ベンチからバレンタイン監督が流ちょうな日本語で大声を飛ばした直後だった。2球目。同じスライダーが辛うじてバットの先っぽに引っかかった。力のない打球が中前にポトリと落ちた。

 それは予言を的中させた格好でもあった。2月7日。東京・六本木での渡米会見で「初打席は初安打でしょう」と言ってのけていた。「緊張? 全然しなかった。ヒットはヒット」と笑顔を見せた。新庄の“強運”は間違いなく、この日のチームに勝ち運をもたらせた。スタメンからはもれた。だが8回、アグバヤニの代走で起用されると、試合の流れが変わっていた。

 代走で一塁に立った。アルフォンソの打球は右中間への飛球。右翼、中堅手2人が打球を追った。内野に背を向ける格好の中堅手A・ジョーンズの捕球を確認すると、ハーフウエーから一塁に急いで戻り、タッチアップで二塁を奪った。2―2の8回。緊迫した場面で1死二塁とチャンスを広げ、ブレーブスの先発グラビン降板につなげた。

 そこまで3安打に抑えられていたメッツ打線は相手エースの交代で息を吹き返す。8回の好走塁は、ベンチュラの2点本塁打が飛び出す展開を生んだ。延長10回表の安打出塁もベンチュラの2打席連続の2ランを呼び込んだ。「集中していた。オレしかいないという気持ちで……」。新庄は代走で起用された場面を笑顔たっぷりで振り返った。

 集中力は左翼に入った守りでも途切れない。9回裏。マルチネスの左翼線ライナーを頭から飛び込んでキャッチした。まだ同点。後方にそらせば、サヨナラの走者を得点圏に進めるという場面を考慮すれば、危険なダイビング。だが、ここ一番での見せ場。そのチャンスで存在をアピールしてみせた。

 試合前のロッカー室での出陣式にとり肌を立てた。首脳陣、選手に裏方も加わり、みんなが手をつないで1つの輪をつくった。「オレたち、世界一になるんだ!」。全員でそう叫んだ。昨季メッツはヤンキースの前に14年ぶりワールドチャンピオンを逸した。チームの今季にかける意気込みだった。「日本ではこんなことなかった。感動しました」。メジャーではフォア・ザ・チームの精神がたたき込まれる。走攻守3拍子そろった活躍での1安打2得点。「勝ちに貢献したでしょう」。メジャーリーガーの仲間入りを果たした実感がこもっていた。

2001年04月05日付 紙面から

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