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2006年03月23日

米国メディア最後まで関心薄く…

 王ジャパンの優勝に終わったWBC。先週、決勝は落ち着いて見ることができそう、と書いたがそうした期待は甘かったようだ。

 20日の決勝戦はアメリカ東部時間の午後9時開始でスポーツ専門チャンネルのESPNが生中継することになっていた。が、その前に中継していた大学バスケットボールの試合が接戦で2度のオーバータイムに入ったため、放送が延長となりWBCの放送時間に食い込んでしまったのだ。

 そのため筆者を含め在米のファンは30分以上も放送開始を待たされることとなったのである。やっと中継が始まったときには1回表日本の攻撃中で2死満塁、既に1点入っていて、キューバは投手が代わっていた。

 やきもきして待っていただけに日本が先制していて嬉しかったが、大事な場面を見逃したという落胆があったのも事実である。その後の展開が素晴らしかったので少し救われた気がしたが。

 気になる翌21日の新聞報道だが、ニューヨークタイムズがスポーツ面のトップで「本当の意味でのワールドシリーズだ」と見出しをつけた記事を掲載した。メジャーリーガーが2人しかいない決勝戦の意義を評価したもので、WBCの開催意義を認めたものだ。

 が、試合開始前の写真は掲載されていたものの試合結果は掲載されていなかった。これは試合終了が東部時間の未明になったためで、締切時間に間に合わなかったためだ。日本も朝刊にはつらい開催時間だったようだが、アメリカでも時差の影響が出てしまったようである。

 では、さらに翌日の22日付けはどうだったか。ニューヨークタイムズはさらにケガの可能性などはあるが、野球の普及にとってWBCの開催は重要であるとする記事を掲載した。が、試合のレポート記事はなく、試合の記録だけがスポーツ面の最後に掲載されただけだったのである。ニューヨークポストやデイリーニュースなどのローカル紙に至ってはほとんど記事などない状況だった。

 最後に盛り上げるはずの米国代表が敗退したこともあるだろうが、最後までメディアの関心の薄さは変わることがなかったと言うしかない。

 日本はサッカーのW杯並みに盛り上がったと聞く。開催国にいるのにうらやましい限りだ。今回の反省として審判問題や開催地選定などがあがっているが、この“本国”での意識向上策もぜひ真剣に考えて欲しいものである。


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渡辺史敏「from New York」
渡辺史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。兵庫県出身。ニューヨーク在住。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。  現在はMLBをはじめ、NFL、サッカーなどの米プロスポーツと、インターネット、TV、コンピュータなどのIT分野で取材・執筆活動を行っている。  独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのレポートなどに定評がある。

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