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2009年09月24日

松井にミスターオクトーバーの期待

 22日、エンゼルスを6-5で下したヤンキースが両リーグ一番乗りでプレーオフ進出を決めた。96勝56敗、勝率6割3分2厘という堂々たる成績である。

 地元メディアはもちろんこれを大々的に報じている。おもしろいのは地元紙ニューヨーク・ポストとデイリニューズの両紙が共に裏1面の見出しで「仲間入り」という見出しをつけたこと。毎年ワールドシリーズ進出が期待されているヤンキースにとってプレーオフ進出はファンやメディアにとっていわば当然のことなのだ。それが昨年は果たされなかった。忸怩(じくじ)たるものが皆にあったのである。このことはデイリーニューズが「仲間はずれの1年の後、ヤンクスがプレーオフを決める」という中見出しをわざわざつけたことにも出ていた。

 そしてこの両紙の裏1面を見てうしかったのが共に松井秀喜外野手の写真が大きく使われていた事だ。どちらも5回表に本塁打を放った松井がベンチに戻り、デレク・ジーター内野手から拳と拳をぶつける祝福を受けているところを写したもの。確かにこの28号本塁打はヤンキースの勝利に貢献した1発となったから使われたのも納得である。さらに松井がチームのプレーオフ進出に貢献したことを皆に知らせる紙面構成になっていることが大事なように感じられるのだ。

 今年が4年契約の最終年である松井の去就は今年初めからなにかと取りざたされている。特にひざを痛め守備に就いていない点から再契約は難しい、契約するとしても1年契約になるのではなどと言う人も多い。そんな松井にとってまだまだ高い実力を保持していることをアピールすることは非常に重要なのだ。

 特に最近は好調でここ4試合で3本塁打を放っている。プレーオフ進出と地区優勝のかかっている時期だけにこの本塁打攻勢は強い印象を与えているのは間違いない。

 さらにぜひ達成して欲しいのが30本塁打と自己MLB最多の31本塁打を更新すること。残り10試合あるだけに十分達成可能なはずだ。

 そしてダメ押しとして期待したいのがプレーオフでの活躍である。“ミスターオクトーバー”の呼称を与えられるような活躍を見せれば、チーム首脳陣の見る目も変わってくるだろう。

 クラッチ・ヒッターとして知られてきた松井ならこうした期待にきっと応えてくれると信じている。


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渡辺史敏「from New York」
渡辺史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。兵庫県出身。ニューヨーク在住。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。  現在はMLBをはじめ、NFL、サッカーなどの米プロスポーツと、インターネット、TV、コンピュータなどのIT分野で取材・執筆活動を行っている。  独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのレポートなどに定評がある。

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