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2009年08月27日

メッツ終戦ムード、サンタナら主力離脱

 好調を維持し、首位を独走するヤンキースに対し、早くも終戦のムードが漂っているのがメッツである。以前負傷者が続出していることをお伝えしたが、さらに状況が悪化しているのだ。

 主力選手の相次ぐ離脱でチーム成績が低迷する中、まず1つ目の追い打ちとなったのが、15日デービッド・ライト内野手を襲った死球だった。4回裏打席に立ったライトの左側頭部にジャイアンツのマット・ケイン投手の投げたボールが直撃したのだ。ボールはヘルメットに当たったがライトは脳震盪を起こし退場。その後15日間の負傷者リスト入りした。

 幸い回復は早く来月1日に復帰が見込めるまでになっている。ただその衝撃的なシーンはファンにショックを与えるのには十分すぎるものがあった。

 そしてファンと地元メディアをあきらめの境地に至らしめたのが、25日に発表された左腕のエース、ヨハン・サンタナ投手が左ひじの骨片を取り除く手術を近く受け、今シーズンの復帰はないという発表だった。

 2度のサイ・ヤング賞に輝くサンタナは今シーズンからメッツに加入。周囲の期待に応えここまで13勝9敗の成績を残している。この戦線離脱は大幅な戦力ダウンは免れない。

 実際メッツの選手や首脳陣にもあきらめムードは漂っているようだ。サンタナにしても「もし状況が違っていたら、投げ続けていたかもしれない」とコメントしており、現在ナ・リーグ東地区4位に沈むチームがプレーオフに絡むことはないという判断が手術を受ける決心につながったことを示唆している。

 また同じ25日メッツは通算385セーブのビリー・ワグナー投手を若手選手2人との交換でレッドソックスにトレードした。ワグナーも昨年左ひじの手術を受けたため出遅れ、今月20日に復帰したばかりだった。38歳のワグナーにここで踏ん張ってもらうより、来季に向け選手層の充実や年俸管理を行った方がいいという判断に写る。

 現在メッツの負傷者リストには12人の選手が掲載されている。その半数がカルロス・デルガド一塁手やホセ・レイエス遊撃手など主力選手だ。この状況をつくった原因として、地元メディアでは開幕前からサンタナがひじに問題を抱えていた点などを例に、オマー・ミナヤGMが開幕前から選手の健康状態を把握できていなかった点への批判が出ている。

 あきらめムードの定着と共に、首脳陣のゴタゴタがこれから巻き起こりそうだ。


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渡辺史敏「from New York」
渡辺史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。兵庫県出身。ニューヨーク在住。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。  現在はMLBをはじめ、NFL、サッカーなどの米プロスポーツと、インターネット、TV、コンピュータなどのIT分野で取材・執筆活動を行っている。  独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのレポートなどに定評がある。

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