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2009年07月29日

マツザカがチームを批判? 地元紙報じる

 「マツザカ、ソックスのコンディショニング・プログラムを批判」(ボストン・ヘラルド)、「マツザカがソックスのやり方を批判し、チームへの不満を漏らす」(ボストン・グローブ)。米国28日、ボストンの地元紙がそれぞれ公式ウェブサイトでこんな見出しの記事を大きく掲載した。

 いずれの記事も、負傷者リスト入りし、フロリダ州フォートマイヤーズで調整していたレッドソックス松坂大輔投手が24日、ボストンでテリー・フランコナ監督らチーム首脳陣と話し合いを持った際、チームが指示していた復帰プログラムへの不満を表明。さらに松坂が「この環境の中で練習を強いられ続けたら、僕は日本のようなピッチングはもう出来なくなるかも知れない」と話し、日本とアメリカでは練習の仕方が違い、自分が日本でこれまでやってきた練習方法が認められないことへの不満を口にした、というのが主な内容となっている。

 実はこの一連の記事の基になっているのは日本の記事なのだ。スポーツライターの吉井妙子氏がウェブサイトで書いた日本語の記事をまずボストンのラジオ局が英語に翻訳、抜粋したものをウェブサイトで紹介。さらにそれを受けて地元紙が記事にし、各ウェブサイトに掲載したのである。紙面が先行しなかったのはこうした流れによるものだろう。

 元の記事は日本とアメリカの”肩”や練習法への考え方の違い、さらにこれまでの経験から人種によって最適な練習法が違うのでは、という松坂の考えと社会背景などからなかなか理解してもらえない苦悩、それでも前向きに頑張る姿を紹介したものだ。決して単に松坂がチームに対して不満を持っている、というものではない。

 が、松坂などの離脱もあってオールスター後不振が続くレッドソックスに対してイラ立っている地元メディアにとっては、松坂のコメントだけが目についてしまったようだ。

 当然のことだが、英語しか読めない人がほとんどである地元ファンはこれらの記事しか読んでいない。ウェブサイトに寄せられたコメントには「トレード枠に入れろ!」、「どのチームもレッドソックスと同じようにやっているだから、システムを学ぶか日本へ帰れ」などと厳しいものが目立つ。

 考え方の違いについて日本では長く議論されてきたものだが、米国ではこれまでまったくといっていいほど気にされてこなかった。それだけに短絡的な反応になってしまっているように感じる。松坂の真意がうまく伝わり、歓迎ムードのなか完ぺきな調子で復帰がかなうことを祈るばかりだ。


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渡辺史敏「from New York」
渡辺史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。兵庫県出身。ニューヨーク在住。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。  現在はMLBをはじめ、NFL、サッカーなどの米プロスポーツと、インターネット、TV、コンピュータなどのIT分野で取材・執筆活動を行っている。  独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのレポートなどに定評がある。

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