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2009年06月04日

負傷者続出メッツに新たな脅威

 2日現在ナ・リーグ東地区でフィリーズに次ぎ2位と好位置につけているメッツ。だがその戦力事情は万全にはほど遠い状況にある。

 カルロス・デルガド内野手、ホセ・レイエス遊撃手、オリバー・ペレス投手などが相次いで負傷者リスト入りし、戦列を離れているのだ。若手などで穴埋めし、現在の成績を保っているのだから、ある意味今のメッツは非常にうまく回っているともいえる。

 が、そんなメッツをさらなる脅威が襲うこととなった。新型インフルエンザである。

 1日からピッツバーグに遠征中のチームに同行していたゲーム中継を担当するケーブル・チャンネル、スポーツネット・ニューヨークの副プロデューサーからインフルエンザと見られる症状が出たのだ。2日付のニューヨーク・タイムズによれば、本人は地元病院で診察を受け、インフルエンザの検査を受けたものの、まだどのタイプのインフルエンザに感染しているかなどの結果はチームに知らされていないとのことだ。また本人は2日、車でニューヨークに戻ったという。

 この事態を受け、チームのヘッド・トレーナ-は2日のゲーム前にミーティングを開き、高熱や関節痛など新型インフルエンザに感染した場合に出る症状について説明したということだ。その時点ではジョン・メイン投手とカルロス・ベルトラン外野手がウィルス性の胃痛を訴えていたものの両者にその他の症状は見られなかったという。

 ブライアン・シュナイダー捕手は「あまり心配していないよ。でも避けるためにできることもあまり多くないんだ」と、新型インフルエンザそのものというより感染予防策への不安をコメントしている。

 日本でも盛んに報じられたように、一時の日本と対照的にアメリカでの新型インフルエンザへの反応は無頓着なところが多い。その原因は新型インフルエンザの流行をあまり身近に感じていないこともあるようだ。予防のための知識もあまり浸透しているようには見えない。今回のメッツのように非常に近い存在で発症が疑われると途端に不安が表出してくるところはそのためだろう。

 日本での一時の大騒ぎぶりとその後一挙に沈静化してしまったのもどうかと思うのだが、アメリカ一般社会の関心の薄さも問題ではというのが実際のところだ。

 メッツがなんとかこの騒ぎを乗り越え、さらに負傷者たちが復帰し、さらなる躍進を見せてくれることとと同時に新型インフルエンザ騒ぎが良い形で収束してくれることを願っている。


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渡辺史敏「from New York」
渡辺史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。兵庫県出身。ニューヨーク在住。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。  現在はMLBをはじめ、NFL、サッカーなどの米プロスポーツと、インターネット、TV、コンピュータなどのIT分野で取材・執筆活動を行っている。  独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのレポートなどに定評がある。

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