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2009年01月15日

殿堂入り50歳ヘンダーソン氏が現役復帰?

 12日、今年のMLB名誉の殿堂入り選手が発表された。選ばれたのは1406盗塁と2295得点のMLB記録を持つ元アスレチックスのリッキー・ヘンダーソン氏と元レッドソックスで3度本塁打王に輝いたジム・ライス氏の2人。

 ともに素晴らしい実績を持ち、文句ない選出だが今回特に強い印象を受けたのがヘンダーソン氏である。まずヘンダーソン氏が殿堂入りの資格を得たのは今年だという点。かなりの有名選手でも「その名誉を得るにはまだ早すぎる」といった理由で選出までに数年かかったりするのにいきなりの選出である。しかも539票中511票、実に94.8%もの票を集めたのだから、どれほど高く評価されているのかわかるというものだ。”史上最高のリードオフマン”という称号は伊達ではない。

 さらに今回の発表でヘンダーソン氏らしい、とあらためて思わされたことがあった。それは現在50歳のヘンダーソン氏がいまだMLBに復帰する意欲を持っていると表明したことである。

 殿堂入りを伝えたニューヨーク・ポスト紙のコラムニスト、ケヴィン・カーマンは「リッキーからビッグ・リーグのGMたちへ:俺の電話番号をなくすな」という記事でこの件を紹介している。

 ヘンダーソン氏は殿堂入り記者会見で引退を認めながら「でももし左翼手が必要、出塁でき、盗塁できる選手が必要だというクラブがあるなら、いつでも自分に電話して欲しい、私はかけつけて彼らのクラブを手助けするよ、それぐらい自分はゲームを愛してるんだ」と語ったのだという。

 選出に際してのジョークのようでもある。しかしその言葉に真実味があるように思えるのがヘンダーソン氏なのだ。今回ヘンダーソン氏は通算25年に及ぶMLB生活の後、2003年のドジャースを最後にMLBではプレーしていないため”引退後5年”という殿堂入り規定によって今回資格を得、選出された。だがヘンダーソン氏は04、05年と独立リーグでプレーしており、さらに07年にはMLB復帰を目指すことを宣言しているのである。

 さすがに独立リーグでのプレー時には衰えが目立ち、その後MLB復帰のメドはまったく立っていない。それでも復帰、現役続行に意欲を持っていると発言できるところがいかにもヘンダーソン氏らしいのである。

 史上最高の1番打者は記録だけでなく、そのプレーへの姿勢で今も皆の心を掴み続けている選手といえるだろう。


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渡辺史敏「from New York」
渡辺史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。兵庫県出身。ニューヨーク在住。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。  現在はMLBをはじめ、NFL、サッカーなどの米プロスポーツと、インターネット、TV、コンピュータなどのIT分野で取材・執筆活動を行っている。  独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのレポートなどに定評がある。

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