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2008年10月23日

エキサイティングな展開に期待

 いよいよ今日、現地22日からワールドシリーズが開幕する。田口壮外野手が所属するフィリーズと岩村明憲二塁手を擁するレイズの対戦となった。フィリーズが15年ぶり、レイズが球団創設以来初のシリーズ進出と、フレッシュな組み合わせだ。

 ただこのカードに不安感を漂わせているのが、アメリカの放送関係者である。視聴率が史上最低を記録するのではないかとささやかれているのだ。

 ここ数年ワールドシリーズの全米平均視聴率は低迷している。一昨年に過去最低の10.1%を記録、昨年は下から2番目の10.6%だった。さらに先週お伝えしたように今シーズンのテレビ中継視聴率自体も下がっている。元々全米規模では下地が良くないじょうきょうなのだ。

 では出場チームはどうか。アメリカのテレビ・マーケット規模で見るとフィリーズの地元フィラデルフィアは4位で、レイズの地元タンパとセントピータースバーグは13位に位置しており、中堅都市対決といえ、決して悪い組み合わせには見えない。しかし関係者の間では、全米レベルで考えるとあまり熱心ではないファンまでを惹きつけられる選手がほとんどいない、という評価が悪い予想につながっているようだ。

 だが、悪い数字ばかりではない。レイズがレッドソックスを破ってシリーズ進出を決めた19日の地区優勝シリーズ第7戦の視聴者数が1340万人にのぼったのだ。この数字は今年の全試合で最多である。

 この日のライバルにあたるNFLのナイトゲームのカードがあまり良くなかったことに助けられた感もある。しかし快進撃のレイズと前王者のレッドソックスによる最終決戦はやはり多くのファンにとって魅力的だったのであろう。

 とすればたしかに逆境かもしれないが、エキサイティングな展開であれば、視聴率獲得も十分に狙えるということである。となると期待したいのはやはり日本人選手の活躍だろう。チーム快進撃の中心となってきた岩村は元々注目度が高い。シリーズの顔になるのも夢ではない。田口もここまでプレーオフではいいところがなかっただけに、活躍できればコントラストがある分目立ちそうだ。

 とにもかくにも悪い予想など意図もたやすく覆すようなワールドシリーズになることを期待したい。


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渡辺史敏「from New York」
渡辺史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。兵庫県出身。ニューヨーク在住。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。  現在はMLBをはじめ、NFL、サッカーなどの米プロスポーツと、インターネット、TV、コンピュータなどのIT分野で取材・執筆活動を行っている。  独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのレポートなどに定評がある。

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