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2008年10月16日

選手も運営陣も負けられないレイズ

 2008年レギュラー・シーズンのMLBテレビ中継に関する平均視聴率、視聴世帯数データが明らかになった。各チームの地元地域での結果などが発表されている。その中で昨年から大躍進を果たしているのが、15日現在ア・リーグ優勝シリーズを3勝1敗でリードしているレイズだ。なんと地元地域の視聴率では前年比99.4%増、視聴世帯数では100%増となっている。

 やはりア・リーグ東地区でシーズン前半から好調を維持し、球団創設以来初の地区優勝を果たしたレイズの注目度が急上昇したことがわかる。

 ただこの伸び率にレイズは浮かれてもいられない。2倍に増えたといっても平均視聴世帯数は6万2000に過ぎないからだ。これは今回のチーム別データで16位にあたる数字である。また視聴率も3.47%に留まった。

 もともとレイズが本拠を置くフロリダ州タンパベイ地区は人口が少なく、マーケット規模が小さいことで知られる。このため現在世界を揺るがせている金融危機の影響を受けやすいチームとして危惧されているのだ。それだけに優勝に加え、プレーオフでも好調なことはレイズの今後の運営にとって大きな武器になるのは確実である。選手たちだけでなく、運営陣にとってもまさに負けられない戦いといったところだろう。

 ちなみにリーグ全体を見ると、今シーズンはテレビ中継ではあまりいい結果となっていない。土曜の午後に中継を行った地上波Foxの平均視聴率は2.0%で昨年より13%ダウン。ケーブルチャンネルのESPNは1.4%で6.7%ダウンとなっている。また地元地域での視聴率が低下したチームは過半数の19に上った。景気後退に加えシーズン展開など様々な要因がありそうだ。

 また視聴世帯数で見ると多いのは上からヤンキース、レッドソックス、メッツとなっている。ヤンキースの31万2000世帯はレイズの約5倍である。やはりニューヨークとボストンという大都市ならではの強みといえるが、いずれも前年割れなのだ。ヤンキースはプレーオフを逃したことが、レッドソックスは優勝した昨年が好成績すぎたことが原因だろう。メッツはシーズン後半好調となり、プレーオフ・レースにいたことで数字を伸ばしたが、前半の不調が響き結局昨年を上回れなかった。

 ここ数年人気上昇が言われてきたMLBだが、少し陰りが見えているようだ。金融危機で暗い話題ばかりになっているだけに、“国民の娯楽”として、皆を喜ばせる存在であり続けて欲しいものである。まずはワールドシリーズが例年以上に盛り上がることを期待したい。


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渡辺史敏「from New York」
渡辺史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。兵庫県出身。ニューヨーク在住。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。  現在はMLBをはじめ、NFL、サッカーなどの米プロスポーツと、インターネット、TV、コンピュータなどのIT分野で取材・執筆活動を行っている。  独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのレポートなどに定評がある。

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