日刊スポーツのニュースサイト、ニッカンスポーツ・コムのMLBページです。



ここからこのサイトのナビゲーションです

共通メニュー

企画特集


2008年05月29日

巻き起こったメッツの監督解任騒動

 予想外の不調に低迷しているニューヨークのチームはヤンキースだけではない。ナ・リーグのメッツも期待されながら一向に勢いが上向かないどころか、ヤンキース以上に深刻な事態に陥ってしまっているのだ。

 指揮をとるウィリー・ランドルフ監督に不振の責任を問う声が高くなったところで、同監督の舌禍問題が巻き起こり、解任騒動へと発展してしまったのだ。

 まず出たのが同監督がチーム不調に対する反応について地元ファンやメディアを批判する発言をしたという地元メディアの報道だった。

 それだけならそれほど問題になってはいなかったのだが、事が大きくなったのは「自分は人種差別を受けている」と発言したこと。チーム内とメディアに人種差別が存在しているとコメントしたのである。

 アメリカでは人種差別問題は非常に難しい問題であり、軽々しく発言できるものではない。特にメッツの場合、多様な人々で構成されていることで知られるニューヨークが本拠地であり、さらに同監督がニューヨークのMLBチーム史上初のアフリカ系アメリカ人であること、さらにオマー・ミナヤGMがドミニカ共和国生まれであるという事情がある。

 当然この不用意すぎる発言は同監督の去就問題に発展することとなった。23日にはミナヤGMが遠征先のデンバーを訪れたことで解任間近か、後任候補の一人に現ロッテのボビー・バレンタイン監督が上がっている、などといった報道が飛び交ったのである。

 そんななか26日にメッツ経営陣はランドルフ監督を交えた会議を開催、2時間に及ぶ議論の結果、同監督の続投が決定された。会議で同監督は一連の発言について謝罪したとのことだ。

 また27日にはミナヤGMが人種差別問題について報道陣の質問に答え、人種問題について議論されることはあるが「このチームには(差別は)存在しない」、と否定した。

 ひとまずランドルフ監督解任問題はこれで収束といったところではある。が、27日終了時点でメッツの成績は24勝26敗でナ・リーグ東地区4位。留任が発表された26日のマーリンズ戦も3対7で負けており、良くない印象を周囲に与えてしまった。

 監督自身自分の立場が危ういことを認める発言をしている。メッツもヤンキース同様現行のスタジアムが今年で最後となる節目の年であり、何がなんでもプレーオフ進出をというのが経営陣の意向だ。それだけに今後もチームに変化が生まれなければもう一波乱あるのは必至の情勢である。


この記事には全0件の日記があります。


ソーシャルブックマークへ投稿

  • Yahoo!ブックマークに登録
  • はてなブックマークに追加
  • Buzzurlにブックマーク
  • livedoorクリップに投稿

ソーシャルブックマークとは

渡辺史敏「from New York」
渡辺史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。兵庫県出身。ニューヨーク在住。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。  現在はMLBをはじめ、NFL、サッカーなどの米プロスポーツと、インターネット、TV、コンピュータなどのIT分野で取材・執筆活動を行っている。  独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのレポートなどに定評がある。

最近のエントリー




MLBニュースランキング



日刊スポーツの購読申し込みはこちら

  1. ニッカンスポーツ・コムホーム
  2. MLB
  3. コラム
  4. 渡辺史敏「from New York」

データ提供

日本プロ野球(NPB):
日刊編集センター(編集著作)/NPB BIS(公式記録)
国内サッカー:
(株)日刊編集センター
欧州サッカー:
(株)日刊編集センター/InfostradaSports
MLB:
(株)日刊編集センター/(株)共同通信/STATS LLC

ここからフッターナビゲーションです