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2008年05月08日

気になる松井の長打減少

 ヤンキース松井秀喜外野手が周囲の期待に応え好調を維持している。

 6日のインディアンズ戦まででシーズン自己最高となる15試合連続安打を記録。その間には日本のゴールデンウィーク(GW)があり、日本人ファンも多く観戦に来られていたので、満足して帰られた方も多かったのではないだろうか。

 特に6日の試合では3打数3安打1四球1得点と大活躍し、打率をア・リーグ2位の3割4分2厘にまで上昇させた。

 ただ打率の高さ故に気になるのは長打が減っていること。GW期間中の8試合で見た場合、マルチヒットは半分の4試合で記録している。が、長打となると二塁打が2本、2試合で出ただけだ。本塁打は4月25日以来出ていない。決して調子が悪いというわけではないのだが、若干寂しく感じてしまうのも事実である。

 ただそんな松井へのわずかな心配より、頭を抱える状況にになっているのがチームの状態である。6日終了時点で17勝17敗とあいかわらずやっと5割の状態。首位レッドソックスには4・5ゲーム差をつけられている。

 この原因はやはり投手陣の不振が大きい。ジョー・ジラルディ監督は遂に問題の根源ともいえる先発陣の組み替えに挑むこととなっている。

 まず今シーズン0勝4敗のフィル・ヒューズ投手が右脇腹を痛め、4月30日15試合の故障者リスト入りしてしまった。しかもその後の診察で肋骨の骨折とわかり、復帰は早くても7月になるという。不振のうえ、負傷とヒューズはまったく泣きっ面に蜂と言ったところである。

 さらに4日には0勝2敗とやはり不調のイアン・ケネディ投手を3Aで調整させることを発表した。

 当然これら2投手への穴埋めが必要だ。その第一弾としてまず起用されたのが、同じ4日に3Aから昇格し、その日のマリナーズ戦に先発したダレル・ラズナー投手。

 この日ラズナーは6回を投げ5安打2失点で勝利投手になった。まずまず及第点といったところだろうか。

 そして危機打開策第2弾として明かされたのが井川慶投手である。9日のタイガース戦で先発する予定であることが明らかにされたのだ。

 制球難などから今シーズン3Aでプレーしていた井川が、どのようなピッチングを披露してくれるか期待は大きい。ただ相手が強打を誇るタイガースである点がちょっと心配ではあるのだが。

 以前ハンク・スタインブレナー共同会長が先発起用を望む発言をして物議を醸したセットアッパーのジョバ・チェンバレン投手が6日逆転3ラン本塁打を浴び、今シーズン2敗目を決してしまった。チェンバレンの先発起用も黄信号な状態で、本当に投手陣はせっぱ詰まった状況にある。

 それだけに井川がこのまま先発陣に残り、ヤンキースを救う存在になってくれれば万々歳なのだが。

渡辺史敏「from New York」
渡辺史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。兵庫県出身。ニューヨーク在住。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。  現在はMLBをはじめ、NFL、サッカーなどの米プロスポーツと、インターネット、TV、コンピュータなどのIT分野で取材・執筆活動を行っている。  独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのレポートなどに定評がある。

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