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2008年04月17日

“呪い騒動”でヤ軍新球場さらに注目

 15日終了時点で8勝7敗、ア・リーグ東地区で首位レッドソックスと1ゲーム差で4位と、まずまずのスタートとなったヤンキース。そのヤンキースが現在建設している新ヤンキースタジアムで13日、驚くような事件が起こった。

 建設現場の床下からヤンキースを“呪う”ために埋められたレッドソックスの主砲デービッド・オルティス指名打者のユニホームが発見されたのだ。ユニホームが埋められている、という騒ぎの真相を確かめるためヤンキースが基礎部分のコンクリートを掘り返していたもの。

 事の発端は地元紙ニューヨーク・ポストのスクープだった。11日付のトップニュースとして、レッドソックスの大ファンである建設作業員が宿敵ヤンキースに呪いをかけようと昨年8月にユニホームを埋めた、と伝えたのだ。

 記事によるとこのことを同紙に告げたのは2人の建設作業員で、彼ら自身はヤンキースのファンであり、呪いをかけ、地元チームを陥れる手伝いをしたくはない、ため証言に至ったとしている。

 ジョークにしか聞こえないストーリーだが、場所がビジター・チームのロッカールームになる場所と特定されているなど、信憑性が高いことから地元メディアが一斉に騒ぎ出す事態となったのである。ただし最初の報道では埋められていたのはユニホームではなく、Tシャツとなっていたのだが。

 あまりの騒ぎにヤンキース側も動き、13日の掘削となり、そして実際に発見されたというわけだ。

 ヤンキースとレッドソックス、ニューヨークとボストンのライバル関係、さらにレッドソックスが2004年まで86年間破れなかった“バンビーノの呪い”はよく知られている。レッドソックスのファンがここで新たな呪いをかけてやろうという気持ちを抱くのもわからないでもない。このニュースを最初に聞いたときはいかにもありそう、と思ったがが同時にほんとにやるか、とちょっとあきれてしまった。

 ただこの騒ぎで新ヤンキースタジアムがさらに注目されることになったのも確かである。今回の“呪い”にニックネームがつくかどうかはわからないが、スタジアムオープン前からファンが語り継いでいくであろうトリビア入りするに違いない。

 そうして考えるとヤンキースにとっても実は“おいしい”出来事だったような気がしないでもない。しかも“告白”があったのが、開幕直後で、新スタジアムの内装工事が済んでいないこの時期と、あまりにタイミングが良すぎるような…。

 いずれにせよヤンキースとレッドソックスは今シーズンもいろいろな話題を双方のファンに提供していってくれそうだ。やはりライバルあってこそおもしろさは倍増するのである。

渡辺史敏「from New York」
渡辺史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。兵庫県出身。ニューヨーク在住。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。  現在はMLBをはじめ、NFL、サッカーなどの米プロスポーツと、インターネット、TV、コンピュータなどのIT分野で取材・執筆活動を行っている。  独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのレポートなどに定評がある。

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