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2008年10月22日

第208幕 岩村はレイズの「心臓」だ

 今年のワールドシリーズの見どころがあれこれと伝えられているが、セントピーターズバーグの地元メディアはキーパーソンの1人として、岩村明憲(AKI)のプレーに大注目している。三塁から二塁にコンバートされ、この1年間、黙々と頑張り抜いてきたそのひたむきさは、取材陣ばかりかレイズファンをもすっかりとりこにしてきた。

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 そう。あれはア・リーグ・チャンピオンシリーズ、ボストンとの最終戦の夜。激闘の末にア・リーグ覇者となり、狂喜乱舞するレイズのクラブハウス前を帰途につこうとするボストンの選手たちが通りすぎていった。明と暗。勝者と敗者。くっきりと色分けされたその空間は、勝負の世界の残酷さだけを浮き彫りにしているようだった。その人込みをかき分け、筆者はショートの名手、アレックス・コーラを追いかけた。

 前日、岩村のコンバートに関する話を聞いた際、ある部分で話が中断したままだったため、どうしても話を完結させておきたかったからだ。コーラは「三塁から動きが反対になる二塁へのコンバート、それ自体が内野手にとっていかに難しい取り組みであるか、そしてあたかも以前からずっと守り続けてきたなじんだポジションのごとく取りふるまっている岩村のプレーは、同じ内野手として信じられないことだ。今季の彼のプレーはその驚きの連続だった」と言った。

 そして最後にこう付け加えた。「僕は昨日も言ったと思うけど、もう1度言うよ。彼の存在、プレー、人間性、そのすべてが、ある意味、このチームの“心臓”になっているんだよ」。岩村の熱い鼓動が相手チームの選手にまで伝わっていた…というその驚きを保ちながら、再びシャンパンファイトでわき返るレイズのクラブハウスに戻ろうとした時のこと…。

 選手夫人たちが身にまとっていたパーカーの背中に漢字で「勝利」と刻まれた文字が目に飛びこんでき。「これってAKIのアイディアなの。素敵でしょ!」。彼女たちはそれを誇らしげに説明した。「言葉が選手たちにダイレクトに伝わればAKIは間違いなくクラブハウスのリーダーだ。ま、そうじゃなくてもチームを支える支柱になっていることは間違いない」。と、マドン監督も全幅の信頼を置いている。

 世界最高峰を目指す、レイズの“心臓”の鼓動の高まりとエネルギーは、もうだれも静止することはできない。

※写真はレイズ選手の夫人たちが着ていたパーカー


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ガンちゃんのまいど!
鉄矢多美子(てつや・たみこ)
 福岡県に生まれる。成城大在学中から、硬式野球部のマネジャーを務めるかたわら、ウグイス嬢の道に。1977年にロッテ・オリオンズ球団(現在の千葉ロッテ・マリーンズ)に入社して、ウグイス嬢と広報担当を兼務。87年12月からフリーに。  野球のあるとこどこまでも、の精神で、日本国内はもとより、アメリカ大リーグをはじめ、キューバ、ドミニカ共和国、プエルトリコなどに足繁く通う。将来は野球をモチーフにした一大スペクタル小説を書くのが夢。著書は「サミー・ソーサ 心はいつもホームラン」(集英社インターナショナル)、「もっとカゲキにプロ野球」(講談社)、「素顔の野茂英雄」(小学館)、「熱球伝説」(岩波書店)。

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