2008年09月04日
第203幕 大健闘レイズにもいた!?世界のナベアツ
レッドソックス、ヤンキースなど強豪ひしめくア・リーグ東地区で、レイズが大健闘を見せている。オールスター前に一時首位を明け渡したものの、後半戦に入ると、すぐにその座を奪い返した。レッドソックスの追い上げにあっているが、現在も首位を死守している。クラブハウスをのぞいてみると、メディアから逃げまくる傾向にあるヤンキースの選手たちとは対照的に、レイズの選手たちは実にフレンドリーで、インタビューにもとても気さくに答えてくれる。
その中でもきわめてノリノリなのがJ・P・ハウエル投手だ。今季から中継ぎにまわり、特に6月以降は相手チームにつけ入る隙を与えない完璧なパフォーマンスで、チームを上昇気流に乗せる大きな役割を果たている。チームのMVPとまで言われている、その彼が「3」という数字に尋常ではないこだわりを持っていることを耳にした。ついにはチームが発行するファン向けの雑誌にまで、そのこだわりを「暴露」され、今ではみんなが知るところとなったらしい。
本当に「3」という数字にクレージーなの? と聞いてみると…。
「そうさ。僕は3が大好きなのさ。3アウト。3ストライク。リリーフ投手だから1回で3人料理できれば最高じゃない? 3は僕にとってとても大事な数字なんだ」。そう言って胸を張るハウエルだが、彼のこだわりは、この先が常軌を逸していた。なんと、投板時には、アンダーシャツ3枚、ソックス3枚、パンツも3枚と、あらゆるものを3枚ずつ身につけてマウンドに上がるというのだ。
「3」に対するこだわり…を聞いた時、なぜか筆者の頭の中には「3の倍数と3が付く数字だけアホになる」という芸で大人気の「世界のナベアツ」のイメージがかけめぐった。そこで、ハウエルに日本に「3」にこだわって大ブレークしているコメディアンがいることを話すと、我が意を得たりとばかりに「ホラ、そうでしょ! 3にこだわるといいことが巡ってくるという証拠なんだよ」と得意満面な表情になった。
まだ見ぬ「世界のナベアツ」にも興味津々の様子で「僕の背番号は3の倍数(39番)。3にこだわると、何かいいことがあるってことを日米両方で証明できたよね」。9月3日まで54試合に登板し6勝0敗2セーブ。防御率2・59。76・1イニングを投げ、79奪三振。リリーフ投手として最高の働きを見せている。日本ではストライクアウトを「サンシン」と言ってそれにも「3」がつくことを伝えると大喜び。「レイズのなべあつ」は、ますます「3」にこだわりながら、ペナントレース最終章の戦いに挑む。
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- 鉄矢多美子(てつや・たみこ)
- 福岡県に生まれる。成城大在学中から、硬式野球部のマネジャーを務めるかたわら、ウグイス嬢の道に。1977年にロッテ・オリオンズ球団(現在の千葉ロッテ・マリーンズ)に入社して、ウグイス嬢と広報担当を兼務。87年12月からフリーに。 野球のあるとこどこまでも、の精神で、日本国内はもとより、アメリカ大リーグをはじめ、キューバ、ドミニカ共和国、プエルトリコなどに足繁く通う。将来は野球をモチーフにした一大スペクタル小説を書くのが夢。著書は「サミー・ソーサ 心はいつもホームラン」(集英社インターナショナル)、「もっとカゲキにプロ野球」(講談社)、「素顔の野茂英雄」(小学館)、「熱球伝説」(岩波書店)。
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