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渡辺史敏「from New York」のイメージ画像

渡辺史敏(わたなべ・ふみとし) 1964年生まれ。兵庫県出身。ニューヨーク在住。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。 現在はMLBをはじめ、NFL、サッカーなどの米プロスポーツと、IT分野で取材・執筆活動を行っている。 独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのレポートなどに定評がある。

禁止薬物問題 ブ軍ブラウン今季出場停止に

13年7月25日 [11:55]

 22日、MLBはブルワーズの主力打者、ライアン・ブラウン外野手を、禁止薬物の使用で今シーズンの残り全ゲームについて出場停止にしたと発表した。これまで何度も紹介してきたマイアミのクリニックが2009年から昨年までMLBの選手達に禁止薬物を提供してきたとされる疑惑に対しての制裁である。

 ブラウンは6月にMLBから聴取を受けたが、これまでは潔白を主張していた。しかし確たる証拠を突きつけられ、今回使用を認めたため、制裁に至ったのである。「自分は完璧ではない。今はいくつか過ちを犯したことを認める。処分を受け入れ、すべての人に謝罪したい。もう1度野球に戻りたい」と語ったということだ。

 11年にナ・リーグMVPを受賞したスター選手であるブラウンの出場停止はもちろん23日付の新聞各紙で大きく取り上げられることとなった。

 ニューヨークタイムズは「スターのイメージがこの話でボロボロになった」と、ブラウンのイメージ・ダウンについての記事をスポーツ面のトップにしたが、どの新聞でも目についたのは制裁がこれで終わりではなく、むしろ始まりだということを示す記事だった。全国紙USAトゥデーは「MLBが数多くのハンマーの最初を落とした」という見出しの記事を掲載している。

 これまでもお伝えしているように、今回の疑惑では数多くの選手が提供を受けていたとされているからだ。その数は20人以上に及び、報道ではレンジャーズのネルソン・クルース外野手、ブルージェイズのメルキー・カブレラ外野手などの名前が上がっている。USAトゥデーは噂されている有力選手を紹介した記事まで掲載していた。

 そんななかでやはり特にビッグネームなのはヤンキースのアレックス・ロドリゲス内野手である。Aロッドに対して長期に及ぶ出場禁止が下されるのでは、という報道も何度もされてきた。

 これに対しニューヨークタイムズが掲載したのは「ヤンクスがロドリゲスと、ドーピングの排除をサポート」という記事。ヤンキースとしてはチームに所属するロドリゲスが使用を認めていないので当然彼を擁護するが、同時に薬物使用を認めるものではなくMLBの努力も支持する、という現状ではそうするしかない態度を表明したということだ。

 ただブラウンが最終的に認めたようにMLBの持つ証拠はかなり確固たるもののようである。果たして次にハンマーを落とされる選手が出るのか、そしてそれは誰か。緊迫した日々が続きそうである。

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