2009年9月22日
後半戦で伸びた日本ハム鵜久森
後半戦の「攻走守が素晴らしい」と評価が高いのが、日本ハムの5年目、鵜久森淳志外野手(23)だ。
体の軸がぶれない。腰の回転が良い。好球を逃さない姿勢が良い。
前半戦は46試合、打率2割7分8厘、本塁打10、打点34と少し不本意だった。4月12日西武戦で「3番左翼」で出場し1回武隈の3球目を左翼に今季1号ソロ。7回にも山岸の3球目を左中間に2号ソロと1試合2ホーマー。4月13、14日の楽天戦、4月17日巨人戦に本塁打し4試合連続本塁打。17日の巨人戦では1回中前打、6回左中間本塁打、8回右前打し1本塁打を含む今季初の3安打。4月4日ロッテ戦から4月19日巨人戦までの9試合連続安打(35打数16安打、本塁打5、打点7、打率4割5分7厘)。鵜久森は「教育リーグの開幕戦の第1打席は二飛、イースタンの開幕戦の第1打席は3球三振でいずれの試合でもノーヒットで返って闘志が湧いた。失敗を恐れず前向きにと考えた」。
5月中旬には1軍に合流し、練習に参加してアピールした。練習の効果も出る。6月12日巨人戦から6月25日ヤクルト戦までに3試合連続本塁打を含み6試合連続安打(打率5割、本塁打3、打点13)と好調をアピールだ。6月終了時には打率2割8分台。ところが7月に入ると腰を痛め20試合欠場のアクシデント。鵜久森は「6月下旬頃に兆候があり、だんだんと体が動かなくなり苦しみました。07年の10本塁打(自己最多)にも追いついたので気持ちが高ぶりストレスは溜まるで落ち着きませんでした。この時は妻の話に耳を傾け今までの自分とは違う事に気がつきました。妻には感謝しています」と言う。
後半戦の初出場は8月4日ヤクルト戦で9回代打で岡本と対戦し5球目を左前打し渡部の代打本塁打で「ベース1周も出来て走れる事も体感した」と言う。その後の10試合は26打数6安打、打率2割3分1厘。8月24日ロッテ戦から体調も万全で4番右翼手で先発し1回左前打、3回二、三塁で服部の2球目ストレート(136キロ)を自己新となる11号3ランの先制打、5回左前打、8回右前打、9回三振の5打数4安打、本塁打1、打点3三振1で今季初の4安打。荒井2軍打撃コーチは「昨年は2本塁打、三振19と彼の長所を引き出せなかった。今年はパワーを引き出し三振を恐れない事が成功している」と言う。8月24日から9試合連続安打し9試合連続打点、本塁打6でこの間の打率4割4分7厘と4番打者の責任は果たした。
9月8日西武戦では6回に藤原の2球目をバックスクリーンに入る17号ソロ。水上2軍監督は「1軍に向かって着々と進歩している。後は精神面だ。良く努力している」と評価。
9月17日ヤクルト戦で「3番左翼」で先発し4回に山本の2球目ツーシーム(131キロ)を鎌ケ谷球場の場外に18号ソロ、4番中田も29号ソロで2者連続本塁打。鵜久森は「第1打席を大切にして頑張っています。結婚して良かったと言われる成績を残して1軍へアピールします」と言う。楽しみな背番号65だ。
9月19日現在、72試合、打率2割7分7厘、本塁打18、打点50、盗塁5、長打率5割6分9厘、出塁率3割2分5厘。外野手で66試合、失策4で鵜久森は「脚力を考えて100%自分を信じています。ファームの成績は自己ベストです」と笑う。
◆鵜久森淳志(うぐもり・あつし)1987年(昭62)2月1日生まれ。23歳。愛媛県出身。189センチ。85キロ。右投げ右打ち。済美高出身。04年ドラフト8位入団。好きな言葉は「感謝」。目標の選手は「ソフトバンクの小久保選手の勝負強い打撃が参考になる」と言う。高校通算打率は3割8分以上、本塁打47本、本塁から一塁までの走力タイム4・49秒。遠投100メートル。中学時代は投手と外野手、打順5番。高校に入学して外野手に転向、1年秋から4番。甲子園には04年春(優勝)、夏(準優勝)で甲子園で5本塁打を打ち高校時代は屈指の打者として評価。1軍初出場は06年4月18日オリックス4回戦(東京ドーム)。初安打は08年5月10日福岡ソフトバンク7回戦の3回杉内(函館)。初打点は08年5月16日福岡ソフトバンク9回戦の1回大隣(福岡ヤフードーム)。1軍通算成績は12試合、打率2割8分6厘、本塁打0、打点2、盗塁0、四死球2、三振4に鵜久森は「1軍で初本塁打はソフトバンクの杉内投手から打ちたいですね。初盗塁も必ず成功させますよ。チャンスを大切にして頑張ります」と1軍への出番を待つ背番号65に注目。
○…9月5日に出場停止10日間が解けた日本ハム中田翔内野手が9月16日ヤクルト戦で「4番一塁」で先発出場。1回四球、3回四球、6回4球目ストレートを左前打し復帰初安打、7回3球目フォークボールを左前打、いずれも川島から記録。見せ場は8回1死満塁で3年目、山田と対戦し初球スライダー(126キロ)を打って右飛。この日は3打数2安打、2四球で首位打者の打率3割2分7厘、本塁打28、打点90(9月16日現在)で01年ポール(西武)に次いでイースタン2人目の3冠王に向かって走る。
○…首位を走る湘南は9月15日巨人戦で3回に1死一、三塁で新人の細山田が中犠飛で先制点を入れたが、その裏の巨人は1死一塁で2番寺内が三橋の2球目チェンジアップを右翼に逆転の2号2ラン。4回裏にも2死二、三塁で1番新人の橋本が救援の加藤武のストレートを右翼に駄目押しの3号3ランで3位巨人が100試合目を6連勝で54勝44敗2引分け、勝率5割5分1厘で首位の湘南にゲーム差2・5とした。首位争いは湘南、ロッテ、巨人の3チームの争いとなった。湘南の高木2軍監督代行は「選手達は一生懸命だ。山もあれば谷もある。苦しい連戦だが勝負だね」と選手達を信頼している。
○…9月17日ヤクルト戦で「4番一塁」で先発出場した日本ハム中田翔(20)は4回の2打席目山本の初球ツーシーム(128キロ)を左翼ポール際に9月2日28号(イースタン・リーグ新)を打って以来の29号。ネット裏では「バットが良く振れている。打てるだけ打ってみればいいよ」との声。打点は1で通算91打点となり、イースタンのタイ記録にあと4打点。鎌ケ谷球場で通算15本目。この日は二ゴロ、左本塁打、右飛、空振り三振で4打数1安打、1本塁打、1打点、1三振。通算78試合、打率3割2分6厘、本塁打29、打点91。この日の本塁打で通算100安打目となった。
○…湘南は9月18日首位のロッテと大一番。巨人に3連敗し勝率5割6分3厘となりロッテが勝率5割6分6厘となり3厘差で首位が入れ替わった。この日の湘南は先発が牛田で3回まで1安打の力投。4回に2番ランビンが右飛だったが右翼手が目測を誤って失策、3番竹原に2球目ストレートを左中間に二塁打され先制点を許した。その裏、同点とした湘南だが5回に7番神戸、8番青野を連続四球。9番金沢が投犠で一、二塁。1番根元が二ゴロで2死。2番ランビンが4球目フォークボールを三捕間に飛球、村田と細山田が激突(記録は二塁打)し2得点を許した。ネット裏では「捕手の守備範囲だ。遠慮は禁物だ」との声。牛田の力投が光った。打者30、投球回7回、安打5、三振7、失策3、自責点2は光明だ。湘南も8回に6番関口が同点打の中前打。勝運はロッテだった。9回湘南は3人目の石井が救援し7番神戸が3球目ストレートを右線二塁打(代走岡田)2死三塁で1番根元が4球目ストレート(134キロ)を三遊間に深い打球。遊撃手斉藤秀が好捕し一塁へ送球したが根元(右投げ左打ち)の好走塁で逆転の4点目で湘南は痛い星を落とし4連敗。27年ぶり4度目の優勝も消え、9月18日現在で1位ロッテ、2位巨人、3位湘南の順位となった。
○…湘南は9月20日ロッテ戦で8-3で勝って連敗を「5」でストップした。この日は横須賀球場で今年度の最終戦。湘南の先発、5年目の松家の力投が目立った。今季3度目の先発で3連勝と先発に強い。この日は最速151キロにカーブ、フォークボールの切れも良くマウンドでも安定感があり、攻撃的なピッチングにネット裏でも「合格点」だ。1回2死一塁でムニスに初球ストレート(143キロ)を右中間に先制15号2ラン。湘南は2回裏に2失策、四死球3、1安打で4得点し松家を援護。松家も投球回5回、打者22、安打7(本塁打1)、四球1、三振3、失点2、自責点2だが走者を置いて3併打と頭脳的ピッチングを見せた。9月20日現在、32試合、3勝1敗、投球回45回1/3、安打44、四死球11、三振50、失点13、自責点12、防御率2・38。松家は「大切な試合にチャンスをもらい感謝しています。納得の行くピッチングが出来た。全員で勝ちました」と笑顔。福本ファーム担当は「優勝に向かって頑張ったが力を出し切れなかった。ピンチに強くチャンスに強い選手達の育成に努力したい」と言う。
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- 河野祥一郎(こうの・しょういちろう)
- 1940年(昭和15年)愛媛・今治市生まれ。59年愛媛県立西条高校卒。同校野球部では内野、外野を守り1番を打った。芝浦工大に進学し、大学2年から野球部マネジャーとなり、同校野球部の東都大学野球リーグ優勝や、明治神宮大会などで日本一のチーム作りに貢献する。
63年の卒業と同時に、日本プロ野球機構コミッショナー参与で東大野球部監督だった神田順治氏の推薦により、セントラル・リーグ野球連盟の記録部に入社。66年から5年間、故鈴木竜二元セ・リーグ会長宅に下宿し、プロ野球について勉強。69年4月15日大洋対広島1回戦(川崎球場)で、公式記録員のスタートをきる。
数々の名勝負、名場面の中でも、73年8月30日阪神対中日の延長11回ノーヒットノーラン試合、76年の巨人加藤初投手のノーヒットノーラン試合、94年巨人槙原寛巳投手の完全試合、97年のヤクルト石井一久投手の、98年の阪神川尻哲郎投手のノーヒットノーラン試合を担当した。
そしてイースタン・リーグでも82年日本ハム芝投手や、99年巨人入来祐投手のノーヒットノーラン試合も見届けた。 日本シリーズ3度、オールスターにも5度参加し、71年のオールスター第1戦(西宮)で阪神江夏豊投手の9連続奪三振と、全セのノーヒットノーランを担当した。
公式記録員38年間で1808試合を担当し、99年に退職した。
著書に「スコア・ブックのつけ方」(86年)がある。
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