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2009年9月15日

西武岳野「捕手は考えることが仕事」

 捕手とは投手が困難になった時に真価が問われる。「捕手は考えることが仕事です」と言う西武の新人、岳野竜也捕手(23)に注目した。

 9月1日の日本ハム戦で6回、吉川の3球目ストレート(141キロ)を左中間に10号ソロを打った後に左足に違和感を覚え5試合に欠場。その後2試合に出場して8打数ノーヒット。9月12日湘南戦で4試合ぶりに代打で出場。8回2死、石井の6球目ストレート(139キロ)を中飛。岳野は「考えながら打撃練習を行っています。体調も良くなりました。チャンスを大切にして投手をリードしたい」と元気なプレーを見せている。ネット裏では打撃フォームを見て「パワーがある体だ。もっとフォームを大きくした方が良い。腕の振りに注意すれば楽しみな選手」との声。

 前半戦は34試合、打率2割5分、本塁打6、打点21、盗塁0、長打率4割6分4厘、出塁率3割8厘。守備面で一塁手は6試合、失策2、捕手25試合、失策3、捕逸5、守備率9割7分6厘。岳野は「考える事が多かったです。少し悩みました。練習で球を受けることだ」と思い後半戦に入った。7月28日楽天戦で「6番一塁」で先発出場し2回ラズナーの3球目スライダーを中前打。岳野は「一塁手は6月28日巨人戦でプロに入って初めて守りましたが大学時代には捕手、一塁手、三塁手の経験をしていますので不安はありませんでした」と話す。

 後半は4試合連続安打でスタートし8月5日湘南戦で藤江に3打数ノーヒットに抑えられたが翌日の湘南戦から5試合連続安打し8月11日巨人戦の6回金刃のカウント2-2からのスライダー(125キロ)を7号ソロ。岳野は「巨人戦は燃えますよ。投手のリード、バッティングに工夫をします」と言う。8月19日湘南戦で8号ソロ。8月29日ヤクルト戦で9号2ラン。9月1日の日本ハム戦の6回吉川の3球目ストレート(141キロ)を左中間に10号ソロ。岳野は「今年は10本塁打以上が目標だったのでこの1発はうれしかった。試合に出場したら狙いたい。チャンスを大切にしたい」と明るい。片平2軍監督は「攻撃センスは良い。パワーもある。競争相手も多い。勉強する事が多いが期待できる若手の1人だ」と言う。

 後半戦26試合で16試合に安打。守備面では8月27日巨人戦で初の三塁手を守った。福島ファームディレクターは「頑張っていますよ。一生懸命打球を追いますよ」と言う。9月13日湘南戦で9月6日ロッテ戦以来の三塁を守り6回に二塁に悪送球を記録したが捕手とは思えない動きにネット裏では「動きが良い」との声。明るいキャラクターで投手陣の球を受ける態度は好感が持てる。期待したい。

 9月14日現在、60試合、打率2割4分1厘、本塁打10、打点31、盗塁2、四死球15、三振39、長打率4割2分4厘、出塁率2割9分9厘。守備面では一塁手21試合、失策3。三塁手7試合、失策1、捕手31試合、失策3、捕逸5、守備率9割8分1厘。初盗塁には「走者の気持ちが分かります。安堵感がありました」と笑う。背番号39に注目だ。

 ◆岳野竜也(たけの・たつや)1986年(昭61)5月14日生まれ。23歳。福岡県出身。180センチ。82キロ。右投げ右打ち。08年ドラフト5位入団。九州球界では学生NO.1捕手として強肩、パワー、リードを評価されていた。九州産高時代は甲子園出場こそないが通算打率4割近く本塁打31本は長打力のある捕手として評価されていた。福岡大では2、4年に大学野球選手権出場。3年秋にはMVP獲得。通算打率3割3分以上、本塁打10本、打順4番で野球センスを開花。遠投110メートル。本塁から二塁までの送球タイム1・98秒。本塁から一塁までの走力タイム4・2秒。目標の選手は「マリナーズの城島選手の勝負強い打撃」と言う。1軍出場した時の夢は「パ・リーグを代表する日本ハムのダルビッシュ有投手と対戦する事です。恥ずかしくないスイングをしたい」と言う中にも「強気な性格だけに一発長打」の気持ちが見られた。ニックネームは「ゴリさん」。明るくて捕手として目配り気配り思いやりが出来る好青年だけに捕手としての成長を期待する声が多い。

 ○…西武は9月9日の日本ハム戦(9回1死二塁で星がサヨナラ二塁打)に続いて同10日ロッテ戦でもサヨナラ勝ち。8-8同点の9回裏2死満塁から、6番高山が橋本健の4球目ストレート(138キロ)を中前打にサヨナラ安打した。これでチームも3連勝で42勝。この試合で西武の2年目、梅田の成長した打撃にネット裏では楽しみな20歳との声。4回2死三塁で服部の初球を見事に右翼に4号2ランでパワーアップを見せた。この日は4打数1安打(1本塁打)、打点2、三振2に梅田は「チャンスを大切にしてアピールしたい。勝った試合で本塁打はうれしい」と明るい笑顔を見せた。

 ○…西武は9月8日の日本ハム戦で2年目の藤原が投球数88球、打者25、投球回6回、安打4(本塁打1)、四死球3、三振7、失点1、自責点1の好投で2勝目を飾った。西武は40勝に到達。この日、藤原は1回1番村田に左二塁打され、2番中島空振り三振、3番陽二ゴロ、4番鵜久森を3球三振に抑えてリズムに乗った。5回までは安打4と制球力、変化球も良く攻撃的なピッチングが光った。6回鵜久森にバックスクリーンに17号ソロを打たれたが、その後の打者を連続三振。打者では6年目の松坂がパワーを見せた。4番松坂は5回二塁で豊島の4球目チェンジアップ(117キロ)を左中間深く13号2ランの駄目押し打で藤原を援護。松坂は「毎日が戦いです。チャンスを大切にして頑張りますからね。気合も十分」とチームの40勝(9月8日現在、40勝50敗5引分け、勝率4割4分4厘)に花を添えた。昨年の40勝目は9月16日。

 ○…湘南は9月11日西武戦で7回まで0-3と、先発平野に7安打、4三振と抑えられていたが8回に打線が目覚めた。2番細山田が左二塁打、3番梶谷も左三塁打で1得点、4番代打の呉本が中犠飛で2点目で2-3。9回西武は田中が救援し9番北川に四球、1番松本が中飛で1死、2番細山田の3球目に田中が一塁へ悪牽制球で一塁走者は三進。細山田は同点の右中間二塁打、3番梶谷が右前打で一、三塁。4番呉本が遊ゴロ失で逆転に成功し首位ロッテにゲーム差0・5とした。この日も西武の梅田の打撃が光った。7回に小杉の4球目ストレートをバックスクリーンに2試合連続本塁打の5号ソロ、9回にも小山田の6球目シンカーを左中間に見事な二塁打。各チーム編成部は「順調に成長している。攻走守に磨きがかかった。将来のクリーンアップ候補だ」と評価。湘南では先発した新人の小杉のピッチングが良かった。最速143キロにカーブ、スライダー、フォークボールの変化球にも制球力があった。投球数111球、打者29、投球回6回1/3回、安打5、四死球5、三振4、失点3、自責点3に関係者は「今年の最長イニングを投げた。最速148キロも出た。1軍で投げて欲しい若手だ」と期待。

 ○…湘南は9月12日西武戦に5-0で完封勝利。首位ロッテが巨人に3-6で敗れたため、99試合、57勝42敗、勝率5割7分6厘で5厘差首位。この日の湘南は先発の牛田が1軍入りを思わせる好投。最速146キロにカーブ、フォークボールの切れが良くピッチングのテンポも良くリズムも良かった。投球数89球、打者21、投球回6回、安打2(2回に野田中前打、浅村右前打)、四球2、三振6、失点0、自責点0で3勝目。特にフォークボールの切れが良くネット裏では「1軍で通用する」との声。打撃陣では1番松本が1回左前打、3回中前打、8回中前打、9回左中間三塁打の4安打(今季2度目)と首位奪回に好打連発。この日は5打数4安打、打点2、盗塁1にネット裏では「今日は早大デーだ。松本4安打、2番捕手の細山田が2安打。チームが9安打のうち早大出身で6安打か!!首位奪回に活躍だね」と2人の打撃センスが光った試合だった。

 ○…湘南は9月13日西武戦で今季100試合目を11-0で快勝。チームは58勝42敗、勝率5割8分で首位を守っている。この日は先発の吉原が最速145キロにフォークボール、カットボールのコントロールが良く投球数40球、打者9、投球回3回、安打0、四死球0、三振5の無失点。4者連続三振で好スタートを切り投打にリズム感を与えた。ネット裏では「1軍でも通用する」との声が聞かれた。打者では「4番一塁」の高森が1回に先制の右前打、5回には二、三塁で駄目押し打となる中前打の2打点、6回一、三塁で左線二塁打の打点1で6打数3安打、二塁打1、打点4、三振1、併殺打1で勝負強さを発揮。5番右翼の関口も1回中前打、4回中前打、5回左前打、6回中犠飛、8回左前打、9回一邪飛で5打数4安打、2打点、犠飛1。4、5番で11打数7安打、打点6に高木2軍監督代行は「選手達は状況を良く判断してプレーをしている。応援をよろしくお願い致します」と首位の舵をしっかりと取っている。


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河野祥一郎「今週のイチ押し!」
河野祥一郎(こうの・しょういちろう)
 1940年(昭和15年)愛媛・今治市生まれ。59年愛媛県立西条高校卒。同校野球部では内野、外野を守り1番を打った。芝浦工大に進学し、大学2年から野球部マネジャーとなり、同校野球部の東都大学野球リーグ優勝や、明治神宮大会などで日本一のチーム作りに貢献する。
 63年の卒業と同時に、日本プロ野球機構コミッショナー参与で東大野球部監督だった神田順治氏の推薦により、セントラル・リーグ野球連盟の記録部に入社。66年から5年間、故鈴木竜二元セ・リーグ会長宅に下宿し、プロ野球について勉強。69年4月15日大洋対広島1回戦(川崎球場)で、公式記録員のスタートをきる。
 数々の名勝負、名場面の中でも、73年8月30日阪神対中日の延長11回ノーヒットノーラン試合、76年の巨人加藤初投手のノーヒットノーラン試合、94年巨人槙原寛巳投手の完全試合、97年のヤクルト石井一久投手の、98年の阪神川尻哲郎投手のノーヒットノーラン試合を担当した。
 そしてイースタン・リーグでも82年日本ハム芝投手や、99年巨人入来祐投手のノーヒットノーラン試合も見届けた。  日本シリーズ3度、オールスターにも5度参加し、71年のオールスター第1戦(西宮)で阪神江夏豊投手の9連続奪三振と、全セのノーヒットノーランを担当した。
 公式記録員38年間で1808試合を担当し、99年に退職した。
 著書に「スコア・ブックのつけ方」(86年)がある。

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