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2009年8月03日

日本ハム中島、小柄だがファイター

 小柄だがファイターだ。努力家でボールを追う姿は新人らしいひたむきさが見られる。日本ハム中島卓也内野手(18)の動きがいい。

 今年の目標は「守備面の強化を第一とした。打者のクセの勉強や投手に信頼される正確な打球処理と送球。雰囲気に慣れようと意識した」と言う。

 3月20日湘南戦の開幕では「8番遊撃」で先発出場。中島は「緊張はしなかったと言えば嘘になります。緊張しました」と言う。第1打席の3回藤江投手の4球目を打って投ゴロ。第2打席は5回1死一塁で藤江投手の初球を投犠打。3打席目の8回無死一塁で吉川投手の初球を遊ゴロで開幕戦は2打数ノーヒット。

 3月21日湘南戦では「9番遊撃」で先発出場し3回の1打席に小杉投手の初球ストレートを中前打。中島は「一塁ベースの上では何とも言えないうれしさでした。一生忘れないでしょう」と言う。2打席目三振、3打席目7回無死二、三塁で泰投手の6球目を打ち一ゴロで初打点を記録した。その後も打点を記録し3試合連続打点。

 3月27日巨人戦ではバーンサイド投手から2回に左前打、4回に脚力を生かして内野安打と初の1試合2安打。

 4月23日楽天戦、5月8日楽天戦、5月14日西武戦、5月19日ヤクルト戦と5月までに5試合に2安打。中島は「一塁までは全力疾走です。試合で勉強ですよ」と反省の日々。水上2軍監督は「良く頑張っている。1年目だから思い切ってやればいい。ようやく打って守って走れるようになった。努力すればいい」とアドバイス。

 慣れてきたのは7月に入ってきてからだ。7月の18試合で7試合連続安打を含み11試合に安打した。7月10日西武戦で5回に野上投手の3球目を内野安打して以来、7月18日楽天戦の4回に朝井投手の2球目を中前打して7試合連続安打(28打数9安打、打点1、打率3割2分1厘)を記録。

 7月19日楽天戦で松崎投手に遊ゴロ、三犠打、二ゴロ、佐竹投手に投犠打、吉崎投手に二ゴロと抑えられて3打数、2犠打のノーヒットに抑えられて連続安打は7でストップした。荒井2軍打撃コーチは「脚力を生かして工夫したバッティングをしている。打撃センスもあるので競争に勝って欲しい」と評価。

 7月20日湘南戦で2回に那須野投手の2球目を左前打し1番陽選手の4球目に二盗(通算8盗塁目)を決め紺田選手の2号2ランで逆転の得点。

 前半戦の最終戦7月21日湘南戦では9「番遊撃」で先発出場して小林投手から5球目ストレートを左中間二塁打し紺田選手の3号3ランで逆転の得点。4回2死二塁で小林投手の初球ストレートを左線二塁打の打点1と勝利に貢献だ。6回中飛で最終戦は3打数2安打、打点1。前半戦は64試合、打率1割7分7厘、本塁打0、打点8、盗塁9、四死球13、三振52、長打率2割5厘、出塁率2割2分3厘。守備面では二塁手13試合、失策1、守備率9割8分2厘。遊撃手52試合、失策7、守備率9割6分9厘。中島は「後半戦もチャンスを大切にして頑張って数字をアップしたい」と言う。

 後半戦の初戦は7月30日巨人戦で「2番遊撃」で先発出場したが三振、遊ゴロ、三振、投ゴロ、三ゴロと木佐貫、林、バーンサイドに抑えられ5打数ノーヒットでスタートした。中島は「精神面を鍛えチャンスを大切にします」と意気込みを見せた。

 8月1日現在、66試合、打率1割7分5厘、本塁打0、打点8、盗塁9、出塁率2割2分6厘。守備面では二塁手13試合、失策1、守備率9割8分2厘。遊撃手54、失策7、守備率9割7分。中島は「本音は遊撃手を守りたいのです。しかし与えられたチャンスは大切にしたい」と言う。軽快なグラブさばきとシュアなバッティングが良い。福岡工高から初のプロ野球選手。背番号56に声援が飛んでいる。

 ◆中島卓也(なかしま・たくや)1991年(平3)1月11日生まれ。18歳。福岡県出身。福岡工。176センチ。63キロ。右投げ左打ち。目標の選手は「ソフトバンクの川崎選手の脚力あり球際に強い所が参考になります」と言う。好きな言葉は「感謝」。遠投100メートル。本塁から一塁までの走力タイムは3・90秒。1軍に行って対戦したい投手は「楽天の岩隈投手です。夢が実現するよう頑張ります」と笑顔。1軍に行けば「父(政彦さん)と母(真由美さん)に交通費からホテル代は全部持ちますよ。頑張って安心させたい」と笑う。父も高校時代(伊万里商)はエースとして活躍しただけにスポーツ一家だ。中島選手は努力家で国家資格の危険物乙4類、6類の危険物取扱者の資格を持っている。「野球で一生終われるよう努力、練習します」と野球大好き人間だ。ニックネームは「タク」。血液型A。独身。背番号56。後半戦の目標は「ケガに注意し試合出場を多くし打率2割以上、本塁打1、打点20、盗塁10と出来る範囲に目標を置きます」とキッパリ。山椒は小粒でもピリッと辛い。楽しみだ。

 ○…後半戦も好スタートだ。ヤクルトの3年目、高市俊投手(25)は3月20日ロッテ戦で開幕投手を務め勝利投手。後半戦スタートの7月27日巨人戦でも開幕投手となり堂々のピッチングだ。この日は最速140キロにカーブ、チェンジアップ、ツーシームを主体にして投球。1回に味方の失策などで5番アルフォンゾに初球を左前打されて1失点。2回以降5安打されたがピンチにも三振、併殺打で打者を抑えた。高市は「天候も悪く追加点を与えないように低目に球を集中した」と振り返る。4月9日ロッテ戦から4連敗していたと思えないピッチングだ。投球数102球、打者30、投球回7回(3時46分降雨のためコールドゲーム)、安打7、四死球3、三振6、失策1、自責点0。編成部は「昨年の方が良かったね。投げるごとに良くなっているので注目したい」と期待する。7月27日現在、11試合、3勝5敗、完投1、打者266、投球回59回2/3、安打68、本塁打11、四死球21、三振54、失点37、自責点32、防御率4・83、奪三振率8・1。調子を上げてきたピッチングは1軍を狙う好機だ。楽しみになってきた。

 ○…日本ハムの6年目、渡部龍一捕手は5月に手首を痛めて約3カ月は思い切って練習も出来なかったが7月28日フューチャーズ戦で「6番指名打者」で先発し3打席目の6回に田沢投手(西武)から左前打、4打席目の8回無死一塁で鈴江投手(ロッテ)の2球目ストレートを左翼席に久しぶりの本塁打(イースタン・リーグでは4月26日湘南戦で佐藤投手から1号を打っている)。この日は5打数2安打、本塁打1、打点2、三振1と打撃センスの良さを見せた。渡部は「久しぶりの1発は気持ちが良い。二塁ベースを回った所で胸が熱くなりました。これから頑張ります」とうれしい本塁打に最高の笑顔。前半戦は16試合、打率2割9分2厘、本塁打1、打点9、盗塁0、出塁率3割5分2厘で期待が出来る23歳。

 ○…巨人は7月29日ヤクルト戦で11回裏2死で6番仲沢の代打大道が鎌田投手の2球目スライダーを左中間に今季1号の代打サヨナラ本塁打(1軍では96年に1本打っている)で勝負を決めた。巨人は負け試合だったが投手陣が頑張った。11回ヤクルトの攻撃で3番手で斉藤投手が登板し1死後、1番牧田に中前打、2番三輪に四球で1死一、二塁で4番宮本投手が救援したが3番中尾に3球目スライダーを右前打され1死満塁。ここで1イニング3人目のロメロ投手が救援した。「勝負は下駄を履くまで分からない」と言われるが4番斉藤がロメロ投手の初球ストレート(143キロ)を打って遊ゴロで6-4-3の併殺打でロメロ投手は万歳のガッツポーズだ。ロメロ投手は投球数1球、打者1で大道選手のサヨナラ本塁打により今季嬉しい1球初勝利を記録した。11回裏2死で引き分けと思われたが1-0で巨人が接戦に勝った。

 ○…日本ハム中田翔内野手は7月30日巨人戦で「4番一塁」手で先発出場し2回の第1打席、木佐貫投手の4球目フォークボール(132キロ)を空振り三振。4回1死の2打席目初球ストレートを左中間に22号ソロ本塁打で追加打点。6回1死の3打席目、木佐貫投手の2球目を打って三ゴロ内野安打。4打席目は8回1死一塁で林投手の5球目シンカーを左前打。5打席目は9回2死一、三塁で会田投手の4球目ストレートを左翼線に2打点の二塁打でチームの勝利に貢献。この日は5打数4安打、二塁打1、本塁打1、打点3、三振1にネット裏では「タイミングを取れるようになれば1軍だね」と高い評価だった。


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河野祥一郎「今週のイチ押し!」
河野祥一郎(こうの・しょういちろう)
 1940年(昭和15年)愛媛・今治市生まれ。59年愛媛県立西条高校卒。同校野球部では内野、外野を守り1番を打った。芝浦工大に進学し、大学2年から野球部マネジャーとなり、同校野球部の東都大学野球リーグ優勝や、明治神宮大会などで日本一のチーム作りに貢献する。
 63年の卒業と同時に、日本プロ野球機構コミッショナー参与で東大野球部監督だった神田順治氏の推薦により、セントラル・リーグ野球連盟の記録部に入社。66年から5年間、故鈴木竜二元セ・リーグ会長宅に下宿し、プロ野球について勉強。69年4月15日大洋対広島1回戦(川崎球場)で、公式記録員のスタートをきる。
 数々の名勝負、名場面の中でも、73年8月30日阪神対中日の延長11回ノーヒットノーラン試合、76年の巨人加藤初投手のノーヒットノーラン試合、94年巨人槙原寛巳投手の完全試合、97年のヤクルト石井一久投手の、98年の阪神川尻哲郎投手のノーヒットノーラン試合を担当した。
 そしてイースタン・リーグでも82年日本ハム芝投手や、99年巨人入来祐投手のノーヒットノーラン試合も見届けた。  日本シリーズ3度、オールスターにも5度参加し、71年のオールスター第1戦(西宮)で阪神江夏豊投手の9連続奪三振と、全セのノーヒットノーランを担当した。
 公式記録員38年間で1808試合を担当し、99年に退職した。
 著書に「スコア・ブックのつけ方」(86年)がある。

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