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2009年7月28日

湘南松本、後半戦へ闘志

 イースタン・リーグの後半戦は7月27日からスタートした。後半戦に闘志を燃やすのは湘南のドラフト1位ルーキー、松本啓二朗外野手(23=早大)だ。

 松本は「自分の長所である強肩、バットコントロールの良さをアピールしようとキャンプに参加した」と振り返る。プロ野球選手の練習を見て「経験不足とか技術不足とは言わない。練習しかない」と痛感した。

 オープン戦初出場は2月28日の日本ハム戦。「1番中堅」で先発出場し第1打席で武田勝投手から右前打。松本は「練習の成果が出た。カウント2-1からのスライダーだと思う。盗塁や内野安打、4打席にも右前打で3安打は自信になりうれしかった」と振り返る。

 オープン戦には19試合出場して76打数20安打、本塁打0、打点1、盗塁5、打率2割6分3厘。開幕1軍ベンチ入りを果たした。初出場は4月3日中日1回戦(ナゴヤドーム)で「1番中堅」で先発出場したが浅尾投手に一ゴロ、一失策、投ゴロ、二ゴロの4打数ノーヒットに抑えられた。1軍初安打は4月11日ヤクルト2回戦で19打席目の7回裏に代打で松岡投手と対戦し左前打。松本は「松岡投手のフォークボールだった。やっと打てた。一塁ベース上でホッとした事が忘れられないでしょう」と話した。

 不振が続き4月25日再調整で1軍登録を抹消された。松本は「何をやってんだ。チームに迷惑を掛けた。悔しくて寝られなかった。自分に勝つ事を自分に誓った」と言う。

 イースタン・リーグ初出場は4月26日の日本ハム戦だった。「1番中堅」で先発出場。1回藤井投手の6球目を空振り三振、3回の2打席目左飛、5回の3打席目一ゴロ併殺打、7回の4打席目も空振り三振と早大の先輩である藤井投手にプロの厳しさを見せつけられた。9回1死一塁の5打席目に土屋投手の2球目を右前打にファームで初安打。その後の3試合を10打数ノーヒット。

 5月9日ロッテ戦で1回阿部投手のスライダーを左二塁打、3回にもストレートを左前打、4回には田村投手のストレートを中前打しイースタンで初の3安打を記録。打撃センスを発揮し5月14日楽天戦でも1、4、6回に安打し2度目の3安打。

 6月7日から7試合連続安打の中で6月10日楽天戦で「1番中堅」で先発出場し2回無死一、三塁で木谷投手のチェンジアップを中前打し打点1、3回1死満塁で松本投手のスライダーを走者一掃の中越え二塁打で打点3、4回にも2死二塁で松本投手のチェンジアップを右中間二塁打で打点1、9回にもチルダース投手から左二塁打してこの日5打数4安打、5打点に首脳陣は「変化球の対応も良かった。センスが良い」と評価。この後に体調を崩し5試合を欠場したが7月に入ると打撃好調で前半戦終了までの14試合で54打数16安打、打点5の打率2割9分6厘と11試合に安打(3安打2度)と好調。

 高木2軍監督代行は「調子を上げて1軍に送り出したい。期待している」と言う。各チームの編成部は「打撃面でヒッチを修正すれば打球が飛ぶ。活躍して欲しい」と期待。

 7月23日フレッシュオールスターでも全イの「1番中堅」で先発し5打数2安打、打点1、盗塁1、三振1で核弾頭ぶりを発揮し優秀選手賞を獲得。全イ快勝の原動力になった。

 前半戦終了時、38試合、打率2割6分3厘、本塁打0、打点15、盗塁4、長打率3割7分5厘、出塁率3割2分3厘。守備面では外野手38試合、刺殺67、補殺3、失策3、守備率9割5分9厘。

 1軍入りを狙う背番号6。攻走守の大型外野手として期待が大きい。松本も「自分に負けない信念を持って1軍に再度挑戦します」と誓った。

 ◆松本啓二朗(まつもと・けいじろう)1986年(昭61)6月24日生まれ。23歳。180センチ。78キロ。左投げ左打ち。千葉県出身。千葉経大付-早大。08年ドラフト1位入団。高校時代はエースで4番。3年夏甲子園出場。大学時代は俊足、強肩を生かし外野手に転向。大学通算打率3割1分5厘、本塁打2、打点44、ベストナイン5回。通算100安打は27人目。高校時代通算3割9分以上、本塁打20、打順4番、守備位置は外野手と投手。好きな言葉は「為せば成る」。目標の選手は「イチロー外野手」。遠投110メートル。本塁から一塁までの走力タイム3・92秒。1軍初出場は09年4月3日中日1回戦(ナゴヤドーム)1番中堅手で先発出場し、第1打席は一ゴロ。1軍通算は14試合、34打数5安打、本塁打0、打点1、盗塁1、四死球2、三振8、打率1割4分7厘。(4月25日1軍登録抹消)。初任給で「父に時計、母にハンドバックをプレゼントした。1日も早く1軍で働いて両親を安心させたい」とやる気十分。血液型O。独身。

 ○…湘南は7月20日の日本ハム戦で8回までに7-8とリードされていたが9回2死から7番大西が投手強襲安打、8番北が四球で一、二塁、9番北川が坂元投手の4球目フォークを左翼に同点二塁打で1打点。8-8の同点。2死二、三塁で1番梶谷は坂元投手の4球目ストレートを右中間に6号逆転3ランと勝負強い打撃を見せた。9回に4安打(1本塁打含む)、1四球で一挙5得点と首位を走る湘南の粘り強さが日本ハムを圧倒した。八馬2軍マネージャーは「選手達の前向きなファイトは楽しみです。裏方も暑さや選手達に負けないように頑張ります」と笑顔。結局この試合は12-9で湘南が4時間3分の熱戦に勝利した。

 ○…前半戦を首位で折り返した湘南(08年は67試合、35勝30敗2分け、勝率5割3分8厘、3位)は7月21日の日本ハム戦で3-7で敗れたが70試合、42勝28敗、引き分け0、勝率6割で2位ロッテにゲーム差4で首位で折り返した。高木2軍監督代行は「ファームは闘争心、集中力、全力疾走に重点を置いている。選手達にもやる気が出て元気がある。チャンスもあるのだからケガに注意して勝ち癖をつけてほしい。後半戦も選手達が頑張ってくれるでしょう」と期待している。福本2軍編成企画は「選手の活躍にうれしい悲鳴です。裏方として選手達の役に立てばいいですよ。頑張りに期待と応援をよろしくお願い致します」と暑さに負けず頑張る。湘南の前半戦、チーム打撃成績は試合数70、打率2割9分3厘、本塁打53、打点343、盗塁29、長打率4割3分6厘、出塁率3割6分2厘で第1位。チーム投手成績は70試合、42勝28敗、防御率3・81、打者2592、投球回616回、安打609、本塁打55、四死球183、三振493、失点301、自責点261で第3位。守備面でも守備率9割8分、失策数51で第1位。攻撃、投手、守備に安定感を見せるチームだけに後半戦も注目だ。


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河野祥一郎「今週のイチ押し!」
河野祥一郎(こうの・しょういちろう)
 1940年(昭和15年)愛媛・今治市生まれ。59年愛媛県立西条高校卒。同校野球部では内野、外野を守り1番を打った。芝浦工大に進学し、大学2年から野球部マネジャーとなり、同校野球部の東都大学野球リーグ優勝や、明治神宮大会などで日本一のチーム作りに貢献する。
 63年の卒業と同時に、日本プロ野球機構コミッショナー参与で東大野球部監督だった神田順治氏の推薦により、セントラル・リーグ野球連盟の記録部に入社。66年から5年間、故鈴木竜二元セ・リーグ会長宅に下宿し、プロ野球について勉強。69年4月15日大洋対広島1回戦(川崎球場)で、公式記録員のスタートをきる。
 数々の名勝負、名場面の中でも、73年8月30日阪神対中日の延長11回ノーヒットノーラン試合、76年の巨人加藤初投手のノーヒットノーラン試合、94年巨人槙原寛巳投手の完全試合、97年のヤクルト石井一久投手の、98年の阪神川尻哲郎投手のノーヒットノーラン試合を担当した。
 そしてイースタン・リーグでも82年日本ハム芝投手や、99年巨人入来祐投手のノーヒットノーラン試合も見届けた。  日本シリーズ3度、オールスターにも5度参加し、71年のオールスター第1戦(西宮)で阪神江夏豊投手の9連続奪三振と、全セのノーヒットノーランを担当した。
 公式記録員38年間で1808試合を担当し、99年に退職した。
 著書に「スコア・ブックのつけ方」(86年)がある。

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