2009年5月05日
楽天森田、支配下選手へまっしぐら
「楽な道を選ぶより自分の道を探す」。前向きに話す楽天の新人で育成選手、森田丈武内野手(28)の活躍に注目だ。
野球大好き人間だ。185センチ、84キロ、右投げ右打ちの大型内野手。中学時代は投手と捕手。山梨学院大付高でも投手、捕手で4番打者。通算打率3割6分以上、本塁打30本。江藤野球塾から三菱自動車岡崎に入社。通算打率3割2分以上で本塁打10。プロ野球への夢を捨てきれず米独立リーグのエルマイラで「試合数は少なかったが打率3割2分以上で本塁打3本」と振り返る。帰国して四国・九州アイランドリーグの香川オリーブガイナーズ(06-08年)に入団。この2年間でプロ球界が注目。社会人チームに入団して内野手転向。
今年のキャンプの課題は「内野守備の強化」を目標とした。永池守備走塁コーチは「野球好きだから頑張ったよ。前後や左右の動きも良くなった。後はポジションの慣れだ。1軍でも面白いよ」と評価。
イースタン・リーグの開幕戦3月24日ロッテ戦では「5番一塁」で先発出場しプロ初打席は2回無死一塁で古谷のカウント2-3からのチェンジアップを打って三ゴロ。第2打席は4回1死二、三塁で阿部の2球目スライダーを右翼線二塁打で初安打、初打点を記録した。8回にも下敷領からカウント2-1からのシンカーを左前打し4打数2安打1打点、開幕から3試合連続安打をマークした。
好調な打撃を見せたのは3月29日湘南戦で「5番一塁」で先発出場し3回1死二塁で阿斗里の7球目を左前打して以来、4月22日の日本ハム戦の2回左前打、7回江尻のカウント2-3からのスライダーを左翼場外(推定130メートル)にプロ入り2試合連続の2号ソロホーマーを放って13試合連続安打。この間51打数22安打、本塁打2、打点16、打率4割3分1厘。3安打2度。1試合2打点以上が6度。4月22日現在17試合で打率4割6厘で首位打者に立った。松井2軍監督は「攻守は1軍クラスだ。今は不調だがまた調子を上げる。1軍を目標にして頑張れ」と気合いを入れる。
4月28日巨人戦でゴンザレス(1三振)、木佐貫(2打数ノーヒット)両投手に抑えられて打率3割8分2厘で4割を切った。3、4月の21試合で18試合に安打し打率3割7分3厘、本塁打2、打点18、盗塁3、長打率5割4分7厘、出塁率4割4分9厘。守備面でも一塁手19試合、失策2、守備率9割8分9厘、三塁手2試合、失策0、守備率10割。ある関係者は「支配下選手登録されるでしょう。チャンスを大切にして頑張って欲しい」と太鼓判を押した。
そして5月3日西武戦では今季6度目の「6番一塁」で先発出場し2回2死にワズディンの2球目を右翼に同点3号ソロ。9回1死一、二塁の同点場面で谷中の3球目スライダーをタイミング良く強振しバックスクリーンを越える(推定130メートル)の同点4号3ラン。各チーム編成部は「育成選手ながら頑張っている。4回の併殺打に発奮したのだろう。支配下選手になって1軍で働いて欲しい」とエールを送る。
1軍に行ったら森田は「3、4、5番を狙う。今は支配下選手が目標です。攻走守に勉強は多くあります。打撃は難しいです。配球の読み、タイミングの取り方、選球眼とか頭の中での準備は大変ですね」と自分との戦いの顔つきは気合十分だった。
5月3日現在、22試合、打率3割6分1厘、本塁打4、打点22、盗塁3、四死球3、三振14、長打率5割9分、出塁率4割3分9厘。
◆森田丈武(もりた・じょうぶ)1980年(昭55)11月29日生まれ。28歳。茨城県出身。山梨学院大付高-江藤野球塾-三菱自動車岡崎-米独立リーグ・エルマイラ-四国・九州リーグ香川。185センチ、84キロ、右投げ右打ち。08年育成選手1位。四国・九州リーグ(06-08年)の2年間で248試合、打率2割9分4厘、本塁打28、打点147、盗塁54。07年に90試合、打率3割2分1厘、本塁打13、打点55で前期リーグMVP獲得。目標の選手は「今は自分との戦いで育成選手という不安もあるので自分に勝つ事です」と言う。好きな言葉は「獅子奮迅」。1軍という夢が叶えば「父親の茂さん(ネクタイをプレゼント)、母親の千恵子さん(ハンドバックをプレゼント)をクリネックススタジアム宮城に呼びたい」と言う。遠投100メートル。50メートル6・2秒。本塁から一塁までの走力タイム4・3秒。ニックネームは「丈武(じょうぶ)」と呼ばれる。血液型O。趣味は「下手な横好きなゴルフと釣りかな」と笑う。独身。今年の目標は「夢のプロに入った以上は支配下選手になる事だ。努力しかないし最後に笑える人間になりたい。1軍定着の大きい目標があります」と元気に球を追う。注目したい育成選手だ。
○…チームの勝利に貢献できて嬉しいと言う日本ハムの6年目、渡部龍一捕手(23)は4月29日ロッテ戦で「8番捕手」先発出場。吉川、星野、金森、宮本の各投手を目配り気配りで好リードを見せた。守備面では4月29日現在、捕手11試合で失策、捕逸各0。強肩ぶりも発揮している。打撃面でもチャンスを大切にして思い切りが良い。4月29日ロッテ戦では5回に松本投手の4球目を中前打。延長11回1死走者二塁で救援の中郷投手の2球目ストレートをサヨナラの右前打。この日は3打数2安打、打点1、四球2。4月29日現在、14試合、打率・304、本塁打1、打点9、盗塁0、長打率・522と中距離打者として広角に打てる強みがある。ネット裏では「着々と勝負強くなり投手陣のリードも良くなった。チャンスを大切にして試合に出場して経験を積めば楽しみな存在になる」と評価する。チームは勝利で5連勝。
○…打撃をアピールして1軍を狙うと言うのは巨人3年目の田中大二郎外野手(21)。4月28日楽天戦で3回2死満塁で石田の初球ストレートを右中間に今季3号の同点満塁弾。田中は昨年の9月20日の日本ハム戦で9回2死満塁で代打満塁弾を放っており自身2本目。田中は「思い切ってスイングが出来た。打撃面をアピールして1軍に行きたいですよ」と誕生日の前日に思い出に残る一打でチームも8-6で勝利した。4月30日現在、23試合、打率2割3分3厘、本塁打3、打点16、盗塁1、長打率3割8分4厘、出塁率3割2厘、打撃順位27位。
○…新人で満塁弾1号は楽天の中川大志内野手。4月30日巨人戦で7回1死満塁で歌藤の2球目ストレート(135キロ)を左翼に今季1号の満塁本塁打。中川は「高校時代にも記憶はありません。1号が満塁本塁打は思い出に残る。目標の選手は同球団の山崎武選手です。今は1軍の事よりも自分の練習で頭がいっぱいですよ。夜間の練習でも打ち込みと素振りに頑張っています」と元気だ。高校時代の通算本塁打は32本。球団の要強化選手の1人だ。将来は楽天のクリンアップ候補。松井2軍監督は「今は疲れているが頑張っている。勉強する事も多いが素材が良いので楽しみだ」と評価。永池内野守備走塁コーチは「守備面で体の動きが良い。一日一日と成長しているので鍛え甲斐がある」と成長を認める。4月30日現在、20試合、打率1割8分8厘、本塁打1、打点11、盗塁0、四球3、三振23、長打率2割6分1厘、出塁率2割3分、打撃順位は34位。
○…西武の2年目、中田祥多捕手(兵庫県出身、鳴門工、182センチ、81キロ、右投げ右打ち、07年高校ドラフト6位入団)は5月1日楽天戦に「8番捕手」で先発出場し2回1死満塁で松崎の4球目スライダー(123キロ)を見事なスイングで左翼に同点満塁1号。中田は「ビックリです。思い切った振りが良かったが2打席目が三振、3打席目が併殺打、4打席目が四球の結果だった。勉強する面が多い」と反省。昨年は18試合、打率7分4厘、本塁打0、打点0、盗塁0で守備面では捕手12試合、失策1、捕逸0、守備率9割7分6厘だが捕手としての素材は良い。捕手は監督の分身だから野球に対する深い知識や責任感、自覚が求められる。ネット裏では「本塁から二塁までの送球タイム1・9秒。送球も楽しみ。勉強する事が多いが試合で経験し多くの投手の球を受ける事だ」と評価。5月1日現在、15試合、打率2割5分6厘、本塁打1、打点5、盗塁0、長打率3割8分5厘。守備面では捕手14試合、失策1、捕逸1、守備率9割8分6厘。楽しみな捕手だ。
○…西武の6年目、黒瀬春樹内野手(24)は5月3日楽天戦で攻守に活躍。「1番二塁」で先発出場し4回に5-4-3の併殺プレー、5回に1-4-3の併殺プレー、6回に6-4-3の併殺を完成させた見事な守備はネット裏でも「うまいプレー」の一言。攻撃では4回に石田投手の3球目を左中間二塁打。9回2死一、二塁でチルダースの3球目ストレート(138キロ)を左翼にサヨナラ2号3ランでチームは8-5で辛勝。黒瀬は「調子は上がっています。今日はリズムに乗って守れた。サヨナラは思い切ってスイングが出来た。チャンスを大切にして1軍を目指したい。チームが勝って嬉しいです」と喜色満面だった。
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- 河野祥一郎(こうの・しょういちろう)
- 1940年(昭和15年)愛媛・今治市生まれ。59年愛媛県立西条高校卒。同校野球部では内野、外野を守り1番を打った。芝浦工大に進学し、大学2年から野球部マネジャーとなり、同校野球部の東都大学野球リーグ優勝や、明治神宮大会などで日本一のチーム作りに貢献する。
63年の卒業と同時に、日本プロ野球機構コミッショナー参与で東大野球部監督だった神田順治氏の推薦により、セントラル・リーグ野球連盟の記録部に入社。66年から5年間、故鈴木竜二元セ・リーグ会長宅に下宿し、プロ野球について勉強。69年4月15日大洋対広島1回戦(川崎球場)で、公式記録員のスタートをきる。
数々の名勝負、名場面の中でも、73年8月30日阪神対中日の延長11回ノーヒットノーラン試合、76年の巨人加藤初投手のノーヒットノーラン試合、94年巨人槙原寛巳投手の完全試合、97年のヤクルト石井一久投手の、98年の阪神川尻哲郎投手のノーヒットノーラン試合を担当した。
そしてイースタン・リーグでも82年日本ハム芝投手や、99年巨人入来祐投手のノーヒットノーラン試合も見届けた。 日本シリーズ3度、オールスターにも5度参加し、71年のオールスター第1戦(西宮)で阪神江夏豊投手の9連続奪三振と、全セのノーヒットノーランを担当した。
公式記録員38年間で1808試合を担当し、99年に退職した。
著書に「スコア・ブックのつけ方」(86年)がある。
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