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2008年9月09日

フレッシュ球宴MVP男・西武原に注目!

 ファンの声は熱い!!「頭を持ち上げていろ。決してうつむくな」と記者席の隣から聞こえた。もう1歩で1軍が見えてくる。「いい汗を流す」のは西武の2年目、原拓也内野手(24)だ。

 守備面では打球へのアプローチが良い。打撃面では広角に打てる。攻走守での状況判断が良い。若手の中で成長した1人だ。東海大相模高時代は通算打率3割4分以上、通算本塁打10本、打順は2番で遊撃手。関東学院大では通算打率3割8分以上、通算本塁打10本、打順は3番で二塁手、一塁手。大学時代は04年日米大学野球代表、06年秋季リーグでMVP、首位打者。ベストナイン二塁手で3回と野球センスを発揮。原は「自分はパワーヒッターじゃない。出塁率を大切にしたい」と言う。

 4月20日巨人戦では初の1試合4安打。8試合連続安打で首脳陣にアピールした。片平2軍監督は「課題もある。1軍の声もあったがもう少し苦労をした方がいいだろう」と安定感を求める。

 4月下旬に試合でケガをしたが5月に5試合連続安打。6月10日ロッテ戦で積極打法で3安打した。6月18日湘南戦から7月6日湘南戦までの今季2度目の8試合連続安打。7月15日ヤクルト戦でも3安打と好球必打が目立つ。

 夏場にも実力発揮。7月26日巨人戦で右二塁打、8月18日楽天戦で三塁前にバントヒットと右前打で打点1を記録し自己最多の11試合連続安打をマークした。前半戦を61試合、打率2割8分5厘、本塁打0、打点20、盗塁2、長打率3割2分5厘、出塁率3割5分8厘の打撃10位で前半戦終了。1軍の黒江ヘッドコーチは「報告を聞いた。1軍の声もあった。期待出来る若手だ」と言う。1軍大久保打撃コーチも「打撃センスは良い。スイングもシャープだ。頑張って欲しいね」と評価。

 後半戦も好スタートを切った。8月9日の日本ハム戦で「9番遊撃」でスタートし2安打。片平2軍監督は「9番遊撃手でスタートしたが1番打者としてセンスもある。続けてみたい打順と守備だ」と期待。8月16日楽天戦で7回1死二、三塁で寺田の初球を右線二塁打で2打点を含む1試合3打点の今季最多を記録し勝負強さを見せた。

 8月2日フレッシュオールスターで2回に3ランホーマーの「プロ入り初本塁打」でMVP。100万円は「合宿所を出る時の引越し代です」と話した。

 そして公式戦で初本塁打の1発が飛び出した。8月27日の日本ハム戦の7回、江手の3球目ストレートをバックスクリーン右に1号ソロホーマー。軽快にベース1周している間に村石2軍マネジャーは「ホームランボール」を取りに走った。原は「マネジャーに感謝です。嬉しいです」と笑顔。試合でも練習でも粘り強い打撃を見せる。9月6日巨人戦でもチャンスメーカーになった。片平2軍監督も「考えて打席に入っている。たのしみになってきた」と注目する。

 9月6日現在、72試合、打率2割8分2厘、本塁打1、打点28、盗塁2、長打率3割3分3厘、出塁率3割5分7厘。楽しみな若手の出現だ。

 ◆原拓也(はら・たくや)1984年(昭59)5月18日生まれ。23歳。神奈川県出身。東海大相模-関東学院大。175センチ、75キロ。右投げ左打ち。06年大学・社会人ドラフト4巡目入団。好きな言葉は「信頼」。目標にする選手は中日井端。「三遊間の打球処理や送球など勉強する所が多い」と言う。本塁から一塁までの走力タイムは4・06秒。50メートルは6・3秒。遠投110メートル。高校2年の時に捕手から野手に転向。思い出に残る試合は「大学4年生の大学選手権でのすべての試合」と懐かしく話す。ニックネームは「タク」。両親は今年のフレッシュオールスターゲームを横浜から山形タカスタ球場に観戦に行き息子の晴れ姿(MVP)を見た。片平2軍監督は「打撃面は成長した。打率3割を打つためにどうすれば良いか。もっと考えて欲しい」とアドバイスを送る。背番号43番は1軍へ着々と歩んでいる。

 ○…2年連続本塁打王に一歩前進。日本ハムの2年目、金子洋平外野手(国士舘-青学大-ホンダ、177センチ、83キロ、右投げ右打ち、26歳)は9月2日ヤクルト戦の6回、代打で出場し高井の139キロのストレートをバックスクリーン後方左のネット上段(推定135メートル)に当たる本塁打。これがトップに立つ13号2ラン。金子洋は「ジャストミートは自分でも驚いた。よく飛びました」と笑顔だった。

 ○…本塁打王争いに名乗りを上げる!!忘れてもらっては困る!!と言うのは西武の8年目、三浦貴外野手(浦和学院-東洋大-巨人-西武、181センチ、80キロ、右投げ右打ち、30歳)だ。昨年オフ巨人を解雇されたがトライアウトで西武に入団。1軍で104試合、打率2割、本塁打1、打点3、盗塁0。投手として入団し03年野手に転向。2年間の投手成績は52試合、3勝2敗、投球回60回2/3、安打64、四死球40、三振40、失点24、自責点24、防御率3・56。今年は元気に若手とプレーを見せている。5月21日楽天戦の8回に片山から今季1号2ランを打ち7月30日の日本ハム戦の8回に吉川から10号2ランと本塁打王争いに名乗りだ。9月3日ロッテ戦の2回唐川の139キロのストレートを左翼に13号ソロを打ち本塁打王争いのトップタイに並んだ。「頑張っているだけだ。少しでもチームのお役に立てば最高」とベテランは頑張っている。9月6日に初の1軍登録。片平2軍監督は「やる事はやってきたのだから思い切ってやればいい」と激励した。

 ○…ロッテの新人、唐川侑己投手(成田、181センチ、76キロ、右投げ右打ち、19歳)はイースタン・リーグで6月26日湘南戦以来の登板を見せた(8月26日1軍登録抹消)。9月3日西武戦でイースタン・リーグ6度目の先発だ。1回は2三振で投球数12球と好スタートだったが2回、三浦に13号ソロで1失点。4回1死満塁で水田に押し出し四球で1失点。5回1死二塁で黒瀬にスライダーを左二塁打で1失点。6回打者3人を投球数8球で抑えた。この日の最速145キロにスライダー、カーブ、チェンジアップを投げたが4、6月頃のような球の切れ、体の切れも悪く感じられた。ピンチの時の配球内容は「やはり1軍」を思わせるピッチングは見事だ。この日は投球数76球、打者25、投球回6回、安打7(本塁打1)、四死球2、三振4、失点3、自責点3の投球内容だった。

 ○…イースタン・リーグ4年ぶりのサイクル安打が出た!!湘南の2年目高森勇気内野手(20)が8月29日ロッテ戦で、イースタン・リーグ4年ぶり5人目のサイクル安打を記録。湘南(横浜)では1997年9月3日ロッテ戦で松久保が記録して以来2人目。高森は「初めての記録なので嬉しい。調子も良いのでアピールしたい」と元気いっぱいだった。

 ○…首位攻防はヤクルトが勝ってマジック10とした。ヤクルトは9月5日巨人戦で増渕が調整登板。7月27日右肩痛で1軍登録抹消。この日、投球数42球、打者13、投球回3回、安打4、四球1、三振0、失点1、自責点1。
最速138キロにフォーク、シンカー、カーブの変化球を投げたが1回2死一、二塁で中井にシンカーを打たれて先制点を許した。復帰までにもう少し時間が必要だ。打者ではユウイチが3回1死一塁で野間口の133キロのフォークを右翼に逆転の2号2ラン。7回までは投手戦だった。元気なヤクルトは8回2死走者一、二塁で代打小野が木佐貴の138キロのストレートを右中間に走者一掃の二塁打。この2得点でヤクルトは6-1とリード。9回に抑えの鎌田が2死から田中に10号2ランを許したが円谷を空振り三振で締めて優勝に1歩前進のマジック10とした。猿渡2軍監督は「選手たちに元気があった。この1勝は大きいが残り試合を全員で頑張って行きたい」と力強い。3回に同点のチャンスをつくった9番上田は「頑張っただけ。ここ一番で打てたのが嬉しい」と笑顔。期待度が高い若手だけに残り試合の働きに注目だ。

 ○…9月6日、西武の新人、平野将光投手(浦和実-平成国際大-JR東日本東北、185センチ、79キロ、右投げ右打ち、07年大学、社会人ドラフト1巡目)が巨人戦で見事なピッチングを見せた。最速142キロにスライダー、カーブ、フォーク等の変化球の切れも良く巨人打線を苦しめた。3安打だけの好投。ネット裏でも「ナイスピッチングだ。マウンド度胸も合格点」との声。この日は打者21、投球回6回、安打3、四球2、三振1の無失点。救援の岡本真、正津、岩崎の各投手も好投し平野をアシスト。6月14日の日本ハム戦以来の3勝目。打線では1番大崎が5回2死二塁で右へ二塁打して首脳陣にアピールした。巨人は負けて首位ヤクルトはマジック9となった。


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河野祥一郎「今週のイチ押し!」
河野祥一郎(こうの・しょういちろう)
 1940年(昭和15年)愛媛・今治市生まれ。59年愛媛県立西条高校卒。同校野球部では内野、外野を守り1番を打った。芝浦工大に進学し、大学2年から野球部マネジャーとなり、同校野球部の東都大学野球リーグ優勝や、明治神宮大会などで日本一のチーム作りに貢献する。
 63年の卒業と同時に、日本プロ野球機構コミッショナー参与で東大野球部監督だった神田順治氏の推薦により、セントラル・リーグ野球連盟の記録部に入社。66年から5年間、故鈴木竜二元セ・リーグ会長宅に下宿し、プロ野球について勉強。69年4月15日大洋対広島1回戦(川崎球場)で、公式記録員のスタートをきる。
 数々の名勝負、名場面の中でも、73年8月30日阪神対中日の延長11回ノーヒットノーラン試合、76年の巨人加藤初投手のノーヒットノーラン試合、94年巨人槙原寛巳投手の完全試合、97年のヤクルト石井一久投手の、98年の阪神川尻哲郎投手のノーヒットノーラン試合を担当した。
 そしてイースタン・リーグでも82年日本ハム芝投手や、99年巨人入来祐投手のノーヒットノーラン試合も見届けた。  日本シリーズ3度、オールスターにも5度参加し、71年のオールスター第1戦(西宮)で阪神江夏豊投手の9連続奪三振と、全セのノーヒットノーランを担当した。
 公式記録員38年間で1808試合を担当し、99年に退職した。
 著書に「スコア・ブックのつけ方」(86年)がある。

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