2008年8月26日
自然成長待つ、ヤクルト水野捕手
「3年間は死に物狂いで野球をやるか自然成長を待つか」。首脳陣は後者を選ぶ。ヤクルトの3年目、水野祐希捕手(21)だ。
中学時代は投手で5番。高校時代は2年秋から内野手から捕手に転向した。通算打率3割以上、本塁打25本を打ち愛知県では評価は良かった。高校時代は無駄のない動きと正確な送球で木下投手(現日本ハム)をリード。木下は「いろいろと助けてもらった。配球は適格でインサイドワークが良かった。リーグは違いますがお互いに切磋琢磨して対戦したい」と言う。
イースタン・リーグで通算51試合、打率1割3分3厘、本塁打0、打点2と1軍までには実戦経験が求められた。水野は「苦労はいいが今年はバットをシャープに振り込む事を課題にした」と頑張る。今季初出場は4月4日ロッテ戦で、5回に代打で出た。手嶌投手の3球目を中前打し畠山の右二塁打で初得点しチームの勝利に貢献した。水野は「初打席に初安打は嬉しかった」。5月までは6試合出場、打率1割6分7厘で毎日ブルペンで球を受けた。1軍に行けば「萩原、高木、村中らの球を受けたい。努力は負けない。花が咲きます」と力強い。淡口2軍打撃コーチは「練習の好きな若手だ。コンパクトでシャープに振れるようになった」と言う。猿渡2軍監督は「捕手を育てるには時間がかかります。性格も良い。自然に成長するのを待ちます。素材もいい。捕手の勉強をしている。楽しみです」と期待。
6月14日巨人戦で今季初の先発マスクに燃えた。打撃では2回左前打、3回右中間二塁打を門倉から打ち4回左前打を三木から打ちプロ入り初の3安打(打点2)。チームも25勝目で首位を守り、打撃に守備にアピール成功だ。
6月18日楽天戦でも新人の由規が最速150キロを計測し5勝目と好リードを見せ、バットでも3安打(今季2度目)と攻守に活躍した。
7月28日湘南戦では2回無死満塁で「人生初」と言う満塁本塁打を入来から。プロ入り初本塁打が満塁弾!!の駄目押し1号。水野は「野球生活で満塁は初めてです。記憶にありません。前の走者を追い越さないように注意しました。嬉しかった。チャンスを大切にします」と笑顔を見せた。
前半戦は32試合に出場し、打率2割5厘、本塁打1、打点12、盗塁1、四死球4、三振19、長打率2割8分2厘、出塁率2割4分4厘。後半戦も夏場は元気にスタート。8月8、9、10日巨人3連戦の首位攻防戦には出場がなかった。水野は「今の力では認めてくれないのは当然。練習です」と投手陣の球を受ける。8月15日ロッテ戦で3回無死満塁で押し出し四球。3回無死満塁で右前打し8試合ぶりに打点を記録。各チーム編成は「ワン・シュア(確実に1個のアウトを取る)のプレーを大切にして投手をリードだ。大器晩成型だ。練習を忘れるな!!」とアドバイスを送る。
8月21日西武戦では先発高木を好リード。投球回5回を無失点。打撃面でも2回1死一、二塁で武隈の2球目を中前打のクリーンヒット。攻守に実力を発揮しつつある水野は「まだまだです。頑張ります」と言う。優勝決定試合出場を楽しみにしているファンが多い。
8月23日現在、40試合、打率2割、本塁打1、打点14、盗塁1、四死球6、三振24。守備面では捕手35試合、捕逸3、守備率9割9分。
◆水野祐希(みずの・ゆうき)1987年(昭62)6月9日生まれ。3年目。愛知県出身。東邦高卒。180センチ。75キロ。右投げ右打ち。05年高校ドラフト4巡目入団。好きな言葉は「心技体」。目標の選手は「元ヤクルトの古田捕手と現マリナーズの城島捕手の2人を常に頭に入れて練習です」。遠投105メートル。50メートル走6・5秒。本塁から一塁までの走力タイム4・3秒。本塁から二塁までの送球タイム2・1秒。思い出に残る試合は「3年春の甲子園で現日本ハムの木下投手とバッテリーを組んだ育英戦です」と言う。05年AAAアジア選手権代表。父直行さんと母多郁恵さんの両親を1軍の試合に呼ぶのが目標。「電話でいつも激励されています」。両親への最初のプレゼントは「父に酒のグラス。母には高級フライパンです」と笑う。ニックネームは「ミズ」。独身。血液型A。背番号59に注目して欲しい。ファームは優勝に向かって巨人との首位争いで投手陣をリードする。
○…巨人亀井義行外野手(26)が昼夜一日で3ホーマー!!8月19日湘南戦の1回、先頭打者本塁打の今季1号、8回にも先頭打者で右翼後方の土手中段(推定130メートル)に今季2号ソロ。ナイターのヤクルト戦(神宮)で7回に松井から5号2ランし巨人の4イニング連続ホーマーに一役買った活躍に笑顔を見せていた。
○…8月20日巨人-ヤクルト戦。巨人は門倉、ヤクルトは新人の由規が先発して投手戦。この日はネット裏で高田監督も観戦。由規は1回1番脇谷に145キロのストレートでスタート。2回4番中井を127キロのスライダーで空振り三振。新人対決に先勝し2回投球数20球でノーヒット。3回円谷に死球(今季与死球5個目)、4回1番脇谷に投手内野安打の初安打、5回まで投球数49球1安打と好投に高田監督も笑顔。6回8番星に2球目120キロのスライダーを左翼席にソロホーマーの1失点。8回にはこの日最速152キロを計測した。この日は投球数99球、投球回8回、安打2(本塁打1)、四死球3、三振6、失点1、自責点1。8月20日現在、15試合、8勝5敗、防御率4・32。8勝は木谷(楽天)と並んでトップタイとなった。由規は「自分の投球で勝てて良かったと思います。調子も上がってきました。これから少しでもチームの勝利に貢献できれば嬉しいです」と話した。この試合で1軍への声が再浮上してきた。注目したい。8月23日現在、ヤクルト優勝へのマジック16となった。
○…ヤクルトの2年目、山田弘喜投手(大阪、城東工、177センチ、81キロ、右投げ右打ち、06年高校ドラフト4巡目入団)。昨年は登板機会は無く今年5月6日湘南戦で3番手としてプロ初登板。7回にマウンドに上がり5番小池に左二塁打。しかし西崎、ジェイジェイ、武山の後続打者をピシャリと抑え投球数15球、打者4、投球回1回を完全に抑えた。山田は「迷惑をかけず投げられた。これから練習です」と振り返った。8月23日現在、4試合、0勝1敗、打者28、投球回5回2/3、安打9、四球2、三振1、失点4、自責点3、防御率4・76。これからの成長が楽しみな若手だ。
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- 河野祥一郎(こうの・しょういちろう)
- 1940年(昭和15年)愛媛・今治市生まれ。59年愛媛県立西条高校卒。同校野球部では内野、外野を守り1番を打った。芝浦工大に進学し、大学2年から野球部マネジャーとなり、同校野球部の東都大学野球リーグ優勝や、明治神宮大会などで日本一のチーム作りに貢献する。
63年の卒業と同時に、日本プロ野球機構コミッショナー参与で東大野球部監督だった神田順治氏の推薦により、セントラル・リーグ野球連盟の記録部に入社。66年から5年間、故鈴木竜二元セ・リーグ会長宅に下宿し、プロ野球について勉強。69年4月15日大洋対広島1回戦(川崎球場)で、公式記録員のスタートをきる。
数々の名勝負、名場面の中でも、73年8月30日阪神対中日の延長11回ノーヒットノーラン試合、76年の巨人加藤初投手のノーヒットノーラン試合、94年巨人槙原寛巳投手の完全試合、97年のヤクルト石井一久投手の、98年の阪神川尻哲郎投手のノーヒットノーラン試合を担当した。
そしてイースタン・リーグでも82年日本ハム芝投手や、99年巨人入来祐投手のノーヒットノーラン試合も見届けた。 日本シリーズ3度、オールスターにも5度参加し、71年のオールスター第1戦(西宮)で阪神江夏豊投手の9連続奪三振と、全セのノーヒットノーランを担当した。
公式記録員38年間で1808試合を担当し、99年に退職した。
著書に「スコア・ブックのつけ方」(86年)がある。
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