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2008年7月22日

湘南黒羽根は将来の正妻候補

 「将来はきっと正捕手になる」と、日々勉強するのは湘南の3年目、黒羽根利規捕手(21)だ。

 開口一番!!捕手の仕事は「いろいろ言われますが投手を助ける事でしょう。目配り、気配り、思いやりが大切」と言う。

 田代2軍監督は「投手の球をしっかりと受けて手が腫れたら苦労が分かる。基本を大切にして練習すれば能力があるので楽しみだ」と言う。

 中学時代、投手で野球を始めた。2年生になって捕手に転向し打順は6番。日大藤沢高では通算打率3割2分以上、捕手で打順は7番。本塁打2本(貴重な1本は05年7月21日横浜スタジアムで打った)とパワー不足に自ら苦笑い。

 今年は自分でも成長したと言う。「投手の工藤さん、秦さん、高宮さん、吉原さんらとアリゾナに自主トレ34日間は勉強になり自信になった」と力強く言う。

 今年のスタートは3月26日ヤクルト戦。「7番捕手」で先発出場し第1打席は空振り三振、2打席目は増渕から左前安打。黒羽根は「チームは負け、新人の桑原謙投手にも悪かった。初安打はどうでもいい」と反省。

 5月11日までは12試合で先発出場6試合、打率1割9分2厘、本塁打0、打点0で5月13日捕手強化で1軍登録。5月25日オリックス戦で6回に代打で初出場。清水と対戦し遊ゴロ。黒羽根は「本当に緊張し声援に感動した。寺原投手のキレのある球も受けた。ますます1軍の味が忘れられないから頑張って目指します」と気合を入れる。

 6月1日ヤクルト戦で3回左二塁打、5回二塁内野安打を川島から今季初の2安打。6月17日西武戦で6回長田からストレートを左前打、7回長田からシュートを中前打、9回山本歩からスライダーを左前打。黒羽根は「プロ入り初の3安打は気持ちが良かった。チームも勝って最高でした」と振り返る。

 7月5日西武戦でも3回平野から右中間二塁打、5回長田から右前打、9回武隈から右前打。黒羽根は「3安打はストレートで右方向に打てた。今年のフレッシュオールスター初出場は良い事があるかもしれません。無印ですから狙いますか」と笑う。7月13日楽天戦の9回、戸部のスライダーを左前打してダメ押しの打点1を記録し、17試合目の先発出場でチームの勝利に貢献した。八馬2軍マネジャーは「夜間練習もしっかりしています。野球が好きな若手の1人です。練習態度も良い。将来に向かって大きく育って欲しいです」と言う。

 7月19日現在、28試合、打率2割6分9厘、本塁打0、打点3、盗塁0、四死球3、三振14、捕手28試合、失策1、捕逸3、長打率3割2分8厘、出塁率3割。楽しみな若手捕手だ。

 ◆黒羽根利規(くろばね・としき)1987年(昭62)6月2日生まれ。21歳。日大藤沢出身。178センチ、80キロ。右投げ右打ち。05年高校ドラフト3巡目入団。好きな言葉は「初心忘れるべからず」。目標の選手は「いません。自分との戦いで自分に勝つ事です」とキッパリ。遠投115メートル。50メートル走6・2秒。本塁から一塁までの走力タイム4・3秒。本塁から二塁までの送球タイム1・8秒はファームでトップクラスの速さだ。フレッシュオールスター初出場。1軍デビューの時に両親は「連絡はありません。球場に来たとの事でした」と言う。父利宏さんにネクタイ、母二三枝さんにネックレスをそれぞれ誕生日にプレゼント。ニックネームは「バネ」。中根2軍打撃コーチは「私がスカウトの時から見ているが野球センスが良い。理解力があるので吸収が早い。課題は下半身の使い方だ。打撃でも守備でも言える」とアドバイス。独身。血液型A。背番号59の活躍が楽しみになってきた。

 ○…ヤクルトが7月に入っても快進撃! 7月15日西武戦では6回まで5-2とリードしていたが7回表に救援の遠藤が3連打を含む5安打で3失点。同点とされたが粘る試合運びを見せた。10回裏、成長した7番川端がこの日3安打目の左二塁打、8番水野が投犠打、9番代打宮出が敬遠四球、1番野口も四球で1死満塁。2番上田は1球目空振り、2球目ボール、3球目のカットボールをサヨナラの中前打で勝利し、7月6勝2敗として首位を走る。勝利打点の上田は「思い切って振るしかない。失策で迷惑をかけているので貢献ができました」と笑顔。猿渡2軍監督は「選手たちが勝ちながら体験や経験したらいい。常に1軍と思いピンチやチャンスに強くなってくれたらいい」と若手の活躍に鬼の目に涙。6月15日現在、53試合、33勝18敗2分け、勝率6割4分7厘で首位。敗れた西武は今季2度目の6連敗で2試合連続のサヨナラ負けを記録した。

 ○…今年のフレッシュオールスターに初出場するセ・リーグの原信一朗審判(29=札幌学院大、4年目、1軍出場経験無し)は連日の暑さにも負けずグラウンドで俊敏に動き明解なジャッジを見せている。原審判は「平常心で頑張りたい。ファインプレーはないが正確で27アウトが見れる位置取りで選手たちに良いプレーをして欲しいです」と言う。ネット裏の評価も良い。「体格も良い。動きも良いし研究熱心な若手だ」と信頼度も高い。失敗を恐れず堂々とした態度と明快なジャッジを期待したい。

 ○…ヤクルトのスーパーエースと期待されて昨年希望枠で入団した2年目の高市俊投手(帝京-青学大、177センチ、83キロ、右投げ右打ち)は7月16日西武戦で見事なピッチングを見せた。1番大崎に初球138キロのストレートでスタートし4球目122キロのスライダーで右飛。2番原に3球目を左前打されたが3番高山の時に見事なけん制球で刺して2死、高山二飛で投球数9球でスタートした。2番原の時にプロ入り後最速の141キロを計測。3回大崎、原に連打されたが左翼中尾の好返球でピンチを切り抜けると4、5、6、7回を3人で料理した。ピンチの8回は6番上本四球、7番高木浩投犠打で1死二塁で8番代打赤田。同点のピンチに126キロのチェンジアップで二ゴロで2死三塁。9番代打貝塚を左飛に打ち取りガッツポーズを見せた。プロ入り初完封勝利と思わせたが「自信をつけた場面で交代させた首脳陣の判断は正しかった」とネット裏の声。この日は投球数89、打者27、投球回8、安打4、四球2、三振2の無失点で2勝目を飾った。高市は「納得のいく投球ができた。チャンスを大切にして精進します」と笑顔。次の登板が楽しみとなってきた。

 ○…ヤクルトは強い! 7月17日の西武戦。9回表まで2-3でリードされていたが9回裏、6番代打真中が二ゴロで1死、7番中尾が粘って四球で1死一塁。8番代打斉藤宣之(巨人を戦力外となりトライアウトでヤクルトに入団。14年目、右投げ左打ち、32歳)が谷中から右翼ネットに当たる今季1号の代打逆転サヨナラ2ラン。ガッツポーズでベースを1周する斉藤の笑顔に今年のヤクルトの強さを見た。ヤクルトは対西武戦を1回戦(4月9日)で3-5で敗れて以来1分けを挟んで8連勝。西武は今季最多の8連敗。

 ○…ヤクルトの新人、鬼崎裕司内野手(佐賀工-関東学院大-富士重工、177センチ、75キロ、右投げ左打ち、07年大学社会人ドラフト3巡目入団、25歳)は今年のフレッシュオールスターに選出され毎日元気に打球を追う。
7月15日西武戦では途中出場し9回1死から二塁内野安打(本塁から一塁までの走力タイム3・9秒)を決めヤクルトのサヨナラの起爆剤となった。鬼崎は「僕は1本の安打も欲しいので一塁でもヘッドスライディングをします。競争相手が多いのでアピールしチャンスを大切にしたい。フレッシュオールスター出場は嬉しい。勉強する事も多い。アピールして狙いますよ」と3拍子揃った選手だけに注目。

 ○…湘南の3年目、内藤雄太外野手(24)が今月2本目の満塁本塁打を放った。1本目は7月6日西武戦。4回2死満塁で木村から打った。2本目は7月20日の日本ハム戦。1回1死満塁で宮本の117キロのスライダーを右翼席に先制5号満塁本塁打。10回にも走者二塁に置いてダメ押しとなる左翼線二塁打。「4号、5号が満塁とは嬉しいです。チームの勝利に役立って最高です」と笑顔。この日は6打数4安打、本塁打1、打点5。


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河野祥一郎「今週のイチ押し!」
河野祥一郎(こうの・しょういちろう)
 1940年(昭和15年)愛媛・今治市生まれ。59年愛媛県立西条高校卒。同校野球部では内野、外野を守り1番を打った。芝浦工大に進学し、大学2年から野球部マネジャーとなり、同校野球部の東都大学野球リーグ優勝や、明治神宮大会などで日本一のチーム作りに貢献する。
 63年の卒業と同時に、日本プロ野球機構コミッショナー参与で東大野球部監督だった神田順治氏の推薦により、セントラル・リーグ野球連盟の記録部に入社。66年から5年間、故鈴木竜二元セ・リーグ会長宅に下宿し、プロ野球について勉強。69年4月15日大洋対広島1回戦(川崎球場)で、公式記録員のスタートをきる。
 数々の名勝負、名場面の中でも、73年8月30日阪神対中日の延長11回ノーヒットノーラン試合、76年の巨人加藤初投手のノーヒットノーラン試合、94年巨人槙原寛巳投手の完全試合、97年のヤクルト石井一久投手の、98年の阪神川尻哲郎投手のノーヒットノーラン試合を担当した。
 そしてイースタン・リーグでも82年日本ハム芝投手や、99年巨人入来祐投手のノーヒットノーラン試合も見届けた。  日本シリーズ3度、オールスターにも5度参加し、71年のオールスター第1戦(西宮)で阪神江夏豊投手の9連続奪三振と、全セのノーヒットノーランを担当した。
 公式記録員38年間で1808試合を担当し、99年に退職した。
 著書に「スコア・ブックのつけ方」(86年)がある。

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