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2008年6月03日

1軍昇格!巨人加治前を見てほしい

 「あと一歩、球ぎわに強くなりたい」と言うのは巨人の新人、加治前竜一外野手(23)だ。

 智弁学園時代の通算打率3割4分以上、本塁打40本、打順は3、4番を打ち守備位置は左翼手で01、02年夏の甲子園出場を果たした。

 東海大でも野球センスが高く評価されていた。05、07年MVP、06年秋季リーグ戦打率3割8分1厘で首位打者、ベストナインを5回受賞、07年大学選手権で敢闘賞を受賞、07年プレ五輪で「7番中堅」で出場と高校、大学での実績は申し分ない。「私は中距離打者ですから粘り強い打者、勝負強い打者が目標でバランスが大切」と自己分析した。

 今春の宮崎キャンプでは「走塁や守備面で西岡外野守備走塁コーチに鍛えてもらいました。夜間練習では筋力アップやマシン相手に打ち込みました。やはりスピードの対応や変化球の見極めも大事ですから1日中野球ですよ」と笑う。

 イースタン・リーグ開幕の3月22日ヤクルト戦では「6番左翼」でスタメン出場。2回石川のカウント1-1からのストレートを左前安打。「一塁ベース上でホッとした気分でした」とプロ初安打を振り返る。3月29日ロッテ戦では1回服部から左中間にプロ1号3ラン、3回にも服部から右前タイムリー、6回下敷領から右前安打、8回には三島から遊撃内野安打を放ち4打数4安打、4打点のプロ入り初の猛打賞。4月6日湘南戦で4打数1安打し11試合、32打数11安打、本塁打2、打点6の打率3割4分4厘で打撃9位に顔を出した。4月15日楽天戦で4打数ノーヒットで打率3割を切った。

 加治前は「好不調はありますが粘りです」と打撃面強化と練習をテーマに掲げる。岡崎2軍ヘッド兼内野守備コーチは「素材は良い。攻走守にもっともっとよじ登ればいい。落ちたら登れば良い」とアドバイスを送る。

 5月21日ロッテ戦。7回裏まで、大嶺に巨人打線は散発5安打無得点に抑え込まれていた。ここで5番田中が右前打、6番中井も右前打し無死一、三塁。7番加治前が決勝の左前打し1-0で勝った。

 5月22日ロッテ戦の5回無死一塁で呉の2球目ストレートを左翼に逆転の4号2ラン。「11試合ぶりの1発でしたがチームの逆転負けは残念です」と苦笑い。

 5月31日現在、35試合、103打数28安打、本塁打4、盗塁0、打率2割7分2厘、長打率4割8厘、出塁率3割2分7厘。守備面では外野手33試合、失策0で守備範囲も広く打球に対するスタートも良い。攻守にアピールして6月1日に出場選手登録されて夢の1軍デビューが現実のものとたった。原監督は東海大の先輩。巨人期待のルーキーだ。

 ◆加治前竜一(かじまえ・りゅういち)1985年4月6日生まれ。23歳。智弁学園-東海大。175センチ、78キロ。右投げ右打ち。07年大学・社会人ドラフト4巡目入団。好きな言葉は「全力」。目標にする選手は巨人谷で「バランスの良い野球センス」という。遠投105メートル。本塁から一塁までの走力タイムは4・1秒。野球で最高の思い出は「高校1年生で甲子園大会に出場した時に球場の大きさと広さに圧倒され、この球場でホームランを打てたら最高だろうな」と感じた。ニックネームは「カジ」。独身。血液型A。父義登さん、母能里子さんに「苦労をかけたので契約金は全部差し上げた」と言う。中距離打者として試合をつくりたいと頑張る背番号50に注目して欲しい。

 ○…ファームの最多勝利争いが面白くなった。片山博視投手(3年目、21歳、6月1日1軍登録)と木谷寿己投手(3年目、28歳)の楽天コンビの争いだ。5月27日巨人戦で木谷が今季7試合目の先発登板。7勝目に向かって好投。1番松本にストレートの139キロの第1球を投げた。2球目を打たれて三ゴロ失、2番岩舘が投犠打で1死二塁。3番古城を空振り三振、4番李には3球目124キロのスライダーで三ゴロに打ち取りピンチを切り抜けた。3回は8番実松に中前に初安打を許したが9番代打の伊集院を二ゴロ併殺打。ストレート、スライダー、チェンジアップのコントロールが良い。4回にも3番古城に4球目を中前打されたが4番李を二ゴロ併殺打と攻撃的なピッチングが光る。5回には最速142キロのストレートを含み三振3、四球2とピンチにも動じない。6回1死一塁で3番古城に2球目ストレートを左中間に二塁打されて1失点。そして一塁手の失策などで2失点を許した。今季4度目の7回を投げ6、7、8番を中飛、三振、三ゴロに抑えてマウンドを降りた。木谷は「勝利よりも打者との勝負に勝った気持ちが強い。チャンスを大切にしたい」と笑顔。この日は投球数98、打者26、投球回7、安打3、四球3、三振7、失点2、自責点1。5月31日現在、8試合、7勝1敗、投球回50、安打46、四死球21、三振27、失点22、自責点18、防御率3・24。

 ○…初めてですよ!!連発は!!と打撃好調なのは楽天の3年目、枡田慎太郎内野手(20)だ。5月27日巨人戦で「3番三塁」でスタメン出場し1回、門倉から右翼に今季3号の先制ソロ。3回1死三塁で門倉からバックスクリーンに当たる4号2ラン。枡田は「今は一生懸命です。5月に1軍に行って2試合、4打数ノーヒットが頭に残りますよ。再度の挑戦ですよ。与えられたチャンスを大切にしてチームのためと自分のために頑張っています」と元気いっぱいだ。守備面では「思い切って打球を処理したい。今日も1回の失策は木谷投手に申し訳なかった。信頼されるよう頑張ります」と言う。松井2軍監督は「練習!!練習だ。若いのだから汗は宝になる。やる時は今しかないよ」と言う。ネット裏での評価は高いだけに一層の努力と練習に頑張って欲しい。背番号68に注目して欲しい。5月28日巨人戦でも3番を打ち、1回1死三塁で久保から先制の右前打、5回にも2死三塁で久保からダメ押しの中前打。この日4打数2安打2打点でチームはこの巨人2連戦を2連勝とチームの原動力となった。5月31日現在、34試合、打率2割8分6厘、本塁打4、打点22、盗塁3、長打率4割9分2厘。

 ○…日本ハムの中田が本塁打2本、鵜久森が三塁打2本!!注目ルーキー、中田翔内野手(19)と4年目の鵜久森淳志外野手(21)が5月30日ロッテ戦で大当たり!!中田は初の1試合2ホーマー。3回2死一塁で呉の初球ストレートを5号2ラン、7回には1死二、三塁で池田の135キロのストレートを左中間に6号3ランで1試合2ホーマー、5打点の大当たりに「走者を置いての一発は嬉しいです」と笑顔。対ロッテ戦は5月31日現在で6試合、25打数10安打、3本塁打、9打点の打率4割で対戦別第1位の成績。鵜久森は(5月24日1軍抹消)1回1死二塁から左前打で1打点。4回には三塁打の1打点、8回にも右中間三塁打と今季初の三塁打2本。「1軍でいろいろと勉強をしました。チャンスを大切にして頑張ります」とやる気十分。5月31日現在、ファームで29試合、打率2割9分7厘、本塁打2、打点10、盗塁0。1軍で8試合、15打数5安打、本塁打0、打点2、盗塁0、打率3割3分3厘。1軍を目指す有望選手が多数いる日本ハムの戦いが面白くなってきた。


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河野祥一郎「今週のイチ押し!」
河野祥一郎(こうの・しょういちろう)
 1940年(昭和15年)愛媛・今治市生まれ。59年愛媛県立西条高校卒。同校野球部では内野、外野を守り1番を打った。芝浦工大に進学し、大学2年から野球部マネジャーとなり、同校野球部の東都大学野球リーグ優勝や、明治神宮大会などで日本一のチーム作りに貢献する。
 63年の卒業と同時に、日本プロ野球機構コミッショナー参与で東大野球部監督だった神田順治氏の推薦により、セントラル・リーグ野球連盟の記録部に入社。66年から5年間、故鈴木竜二元セ・リーグ会長宅に下宿し、プロ野球について勉強。69年4月15日大洋対広島1回戦(川崎球場)で、公式記録員のスタートをきる。
 数々の名勝負、名場面の中でも、73年8月30日阪神対中日の延長11回ノーヒットノーラン試合、76年の巨人加藤初投手のノーヒットノーラン試合、94年巨人槙原寛巳投手の完全試合、97年のヤクルト石井一久投手の、98年の阪神川尻哲郎投手のノーヒットノーラン試合を担当した。
 そしてイースタン・リーグでも82年日本ハム芝投手や、99年巨人入来祐投手のノーヒットノーラン試合も見届けた。  日本シリーズ3度、オールスターにも5度参加し、71年のオールスター第1戦(西宮)で阪神江夏豊投手の9連続奪三振と、全セのノーヒットノーランを担当した。
 公式記録員38年間で1808試合を担当し、99年に退職した。
 著書に「スコア・ブックのつけ方」(86年)がある。

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