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清原 西武ライオンズ特集

西武ライオンズ 復刻ニュース

1994年10月28日

清原、桑田から連続バックスクリーン弾

<日本シリーズ;西武-巨人>◇第5戦◇1994年10月27日◇西武
 西武清原がベンチのイスでガックリ肩を落とす。「負けたら何もならん……」。次の言葉がなかなか出てこない。しばし沈黙した後、顔を上げると「もうとにかく負けられんいうことヤ」と言い聞かせるように言い放った。

 主砲の意地だった。空砲には終わったが、巨人長嶋監督も「大リーグを見ているようだった。徹底マークして歩かせることも考えなきゃいかん」とビックリの驚弾連発だった。まず4点ビハインドで迎えた6回だ。巨人桑田とのKK対決。桑田の初球、146キロをセンターバックスクリーンへ運んだ。
 清原は「ここ2、3年で一番の当たりだった」と振り返る。そして8回には2打席連続のバックスクリーン直撃ホームランだ。4号はシリーズ最多タイ。通算13本は王、長嶋に次いで史上3位タイの記録だ。清原は「記録? そうなの。でも……」。素直に喜べないもどかしさが漂った。
 初回の犠飛を加えチームの3打点すべてたたき出す孤軍奮闘ぶり。好調の要因は「魔法」のバットだった。試合前の打撃練習ではバットを地面に置かずに金網にかけた。オリックス・イチローもバットを金網にかけることで話題になったことがある。バットが水分を含むのを避けたのだ。通常は940~950グラムのバットを使用しているが、特別注文の乾燥ボックスで10グラムは確実に軽くしたバットで打席に立った。
 この乾燥ボックスは巨人落合との関係が深い。15年前のロッテ時代、この乾燥ボックスを導入して三冠王を獲得した話がある。清原が現在使用している乾燥ボックスの製造元は、15年前に落合が注文した業者と同じ。乾燥剤を作る会社が特別開発したものだった。
 バット効果は出た。谷沢打撃コーチは「軽くしているんで振り抜けてる」と分析した。清原は「バット? 少しは軽く感じる。内角球コンプレックスもない」。巨人に王手を許したが、主砲の勢いは止まりそうにない。清原は「だれもこのまま終わるとは思ってない」とキッパリ。あす第6戦で再び主砲のバットが爆発する。【平井勉】
(1994年10月28日付日刊スポーツ)


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