清原 西武ライオンズ特集
西武ライオンズ 復刻ニュース
1989年09月24日
清原バット投げつけた、2日間の出場停止
<西武16-2ロッテ>◇1989年9月23日◇西武
西武清原和博内野手(22)は23日、西武球場で行われた対ロッテ戦23回戦の4回裏2死一、二塁の場面で、平沼の初球を左ひじに受け激高。同投手にバットを投げつけ暴行を働き、プロ4年目で初の退場処分(今季パ・リーグ5人目)を受けた。さらにパ堀会長は厳重戒告と制裁金30万円、出場停止2日間の処分を下した。退場させられた選手が重ねて出場停止処分を受けるのは、昨年8月の南海(現ダイエー)バナザード以来だが、前日は巨人桑田が告訴騒ぎ、この日は清原と、PL同級生はとんだトラブルメーカーとなった。
平沼の初球が清原の左ひじに当たった。一瞬の間もなかった。血相を変えた清原が、握りしめたバットを投げつける。回転したバットはバウンドし、平沼の左ももにグリップが直撃した。
清原の怒りは、それだけでは納まらなかった。平沼めがけてダッシュ。平沼も突進してくるところへ飛びげりにいった。プロレスまがいの、右腰からのボディーアタック。平沼は2メートルも吹っ飛ばされた。後は一目散。清原は西武ベンチへ逃げる。それをロッテナインが追いかける。田野倉コーチがまず飛びかかり、ディアズが続いてヘッドロックで襲いかかった。一塁側バックネット前に人の山ができた。
“やり返された”格好の平沼は、興奮しグラブをスタンドへ投げ入れた。「よけられない球ではない。あいつが悪い」と、太ももをアイシングしながら怒る。
今季15個目の死球は、パ・リーグでダントツ。そのうち3分の1がロッテ戦。しかも、7日に今井から受けリタイヤした時と同じ左ひじ。平沼は3回にも、秋山の頭をかすめる球を投げている。確かにいくつもの伏線はあった。しかし、27年目のキャリア誇る斎田審判部長(責任審判)でさえ、「バットを投げつけたのは、長い審判生活でも見たことがない」。即座に暴力行為で、清原にプロ4年目で初の退場処分が下った。
ロッテ石井代表補佐は「バットを凶器に使うなんて信じられない行為」と試合後、連盟へ厳重注意を要請した。連盟も8日の理事会で暴力に厳しい対応を確認したばかり。試合終了40分後、「厳重戒告、制裁金30万円、2日間の出場停止」という制裁を堀会長が下した。
清原は3回に特大130メートル、通算3本目の満塁アーチを放っていた。自己最速で2年連続の記念すべき30号。本拠地7連勝へとどめの一発も台無しだ。退場直後、「投げる前から狙っていたような顔をしていたが・・・」と話していた。しかし、清水代表から処分を伝えられると、「申し訳ない。何と言われても仕方ない。謹んで受けます。バットを投げつけたのに一番心が痛む」と合宿所で話した。
快勝で1・5差堅持にも、「参った。気分がいいものでない」と、森監督は3分間の緊急ミーティングを開いた。「相手にも大事な時を迎えたチームにも迷惑をかけ、ファンを失望させた。プロを代表する大打者になるためには我慢も必要。連続試合出場(490)も(24、25日の試合が雨で中止にならない限り)切れる。高い代償だが、これを機に成長することを祈るしかない」。停止解除は近鉄との天王山2戦目。逆転Vへ水を差し、後味の悪さが残った。レオナインの表情は沈痛だった。【河合】
(1989年9月24日付日刊スポーツ)
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