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<title>コラム_野球：ウエスタン一番星</title>
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<title>１軍デビューは－。</title>
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<summary type="text/plain">～阪神・蕭一傑投手～ 　ウエスタン・リーグの公式戦は終了した。直後のファーム。「...</summary>
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<![CDATA[<p><strong>～阪神・蕭一傑投手～</strong></p>

<p>　ウエスタン・リーグの公式戦は終了した。直後のファーム。「ホッとひと息」と思われがちだが、とんでもない。鳴尾浜球場、私、ここ数日足を運んでいるが、いまだ熱い戦いが続いている。将来を見つめ、首脳陣へのアピールを心掛けて、手を抜くことなく頑張る若手がいる。また逆に、整理選手の色分けをする時期。線上にいる選手は生き残りをかけ、必死の形相で一投一打に全力を傾けている。練習試合とはいえ、各選手、息抜きはできない状況。ある意味、ペナントレース中にない異様な雰囲気さえ伝わってくる。プロの厳しさがそこにある。この戦いを乗り越えない限り１軍への道は開けない。</p>]]>
<![CDATA[<p>　こんなムードの中、９月２７日注目の人が登板した。蕭一傑投手（２３）。このコーナーに一度登場してもらった。皆さんご存知のドラフト１位指名選手。腰痛でしばらくリタイアしてから、初の先発マウンド。故障で自分を見失う選手がいる。これまで何人か見てきただけに気になる。果たして好調時のピッチングが取り戻せるか。持ち味の発揮は－。今後を占うピッチング内容は、７イニング投げて被安打はたったの２本。当然無失点である。精神的なダメージはない。故障からくるフォームの崩れもない。この先が期待できるピッチャーであることを証明した。</p>

<p>　心配は無用だった。腕は良く振れている。球に勢いがある。切れもいい。好調時の球威は戻っている。ストレート、変化球とも低めに集まっていた。球を低めにコントロールする持ち味は十分発揮されている。本来のピッチングだ。「まだ、コントロールの面で納得いかないところはありましたが、調子は良かったと思います。確かにもう少しスピードが出てほしいが、僕の場合、ボールを低めに集めて勝負していくのが自分のピッチングですから」と己をしっかり見つめている蕭だが、何か、これまでよりテンポが良くなったようにも見えた。「いや、別に意識はしていません」と語っていたが、生き生きとしたマウンド上の動作が調子の良い現状を物語っていた。</p>

<p>　この日のピッチングなら１軍デビューしても大丈夫だが、現在チームはＣＳ出場をかけて、シ烈な３位争いをしている。未経験の選手を起用するのはやはり二の足を踏む。今シーズンの初登板は厳しいかもしれないが、キャンプから今シーズン指導にあたってきた、中西ピッチングコーチに聞いてみると「ぜひ一度１軍で投げさせてみたいですね。欲を言えばもう少し速い球が投げられたら申し分ないが、今日も球は低めに集まっていたし、調子はいいと思いますよ。彼の場合、低めの球で勝負するのが持ち味ですから。それにねえ、学習能力が高い。我々の言うことを理解するのが早い。本当、１軍デビューができたらいいんですが…」と言う。１軍レベルに達したということだろう。本人以上に蕭のデビューを心待ちしている。</p>

<p>　高い学習能力は「もう日本に来て８年目になります。日常会話は大丈夫ですし、字の方もまあまあ読めます」にあるはずだ。当然チームにも溶け込みやすい。腰痛は大事に至らなかった。もう完治している。今季のウエスタン・リーグの成績に目を通してみる。途中で戦列を離れたことで残念ながら規定投球回数に達しなかったが、１６試合に登板して７勝１敗。防御率は２・２６と申し分ない。そして、勝ち星“７”は同リーグの最多勝（他２人）。「今、テーマにしているのは、インコースの球です。この世界でいい結果を出そうと思ったら、やはり内角のシュートがないとダメですから。１軍ですか…。チャンスがあったらぜひ投げてみたいです」。この試合、内角で勝負して、３個の見逃し三振を奪った。学習能力の賜物だろう。ゲーム後、ミーティングが終了すると外野のフェンス沿いを、１人黙々とランニングする姿があった。努力を惜しまない姿勢に、私も１軍デビューを拝見したい衝動にかられた。</p>]]>
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<title>未完の大器</title>
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<![CDATA[<p><strong>～阪神・森田一成内野手～</strong></p>

<p>　１８５センチ、８８キロ－。ややふっくらした体形。バッティングフォーム。走る毎、ちょっとしたしぐさを見て思い出したのは、ＯＢで、かつての４番バッターだった故・遠井吾郎さん。私、故人とは同期。何となく親しみを感じる。</p>]]>
<![CDATA[<p>　阪神・森田一成内野手（２０）。岡山は名門・関西高から、高校生ドラフト３位で入団した右投げ、左打ちの長距離砲。今季２年目を迎えた未完の大器。桧舞台での活躍を夢見て飛び込んだ世界だったが、道程は決して平坦ではなかった。高校時代には甲子園大会に出場しているが、右肩を脱臼して２度の手術を余儀なくされた。プロ入りはその右肩が完治しないまま入団。体力作りからスタートした１年目。シーズン終了後、待っていたのは支配下選手から育成への降格だった。背番号は６４から“１２２”に変更。強固な精神力を持った人でも挫折しかねない状況にもめげず、森田は黙々と練習に取り組み、野球と向き合っている。</p>

<p>　入団した年の森田。練習を見ているとボールは投げられない。ノックの打球を追う動きは鈍いし、捕球もままならない。正直言って、スカウトの目を疑ったこともあったが、逆に、故障しているにもかかわらず獲得したということは、磨けば立派に光る素材だということ。「自分の持ち味は長打です」。今年になって頭角をあらわしてきた。本人も自信を持っているのだろう。そのパワーには定評がある。バッティング練習を見ていると打球は軽々と外野フェンスを越えていく。遠くへ飛ばすことに秀でている選手には間違いない。</p>

<p>　先日、鳴尾浜球場で行われた首位攻防戦。負けたら中日の優勝が決まる試合。相手に先手を取られるなど厳しいゲーム展開。前を打つ庄田のホームランで１点差に詰め寄った６回。スターティングメンバーで出場していた３打席目。森田の放った一打は「うれしかったですねえ。今も手のひらにあの時の感触が残っています」とニッコリ笑う見事なプロ入り初ホーマー。試合を振り出しに戻した一発の裏には、ブラゼルのひと言があった。前日の試合後の練習、故障してファームへ調整にきていた同選手と一緒にバッティング練習。その場で「左へ流す時も、センター方向へ打つ時も、右翼へ引っ張る時と同じようにボールを強くたたかないとダメ」の助言が実った。なんとその一打は、センターはスコアボードの上を越えていく大ホームラン。森田はこの日３安打。次の回にはバルディリスの２ランを誘発。中日の目の前の胴上げを阻止した。残念ながらヒットは出なかったが、３試合連続、２２日、２３日のソフトバンク戦にもスタメンで出場している。</p>

<p>　徐々に力を付けてきた。アピールしたいのはバッティング。打撃を担当する八木コーチの目にはどう映っているのだろう。「森田ですか－。可能性を持っているのは間違いないです。まだ、守備とか走塁など、いろいろな面を総合するとやることはたくさんあります。これから、もっともっと実践を積んでいくことですね。昨年は故障が完治していなかったこともあって、ほとんど試合に出ていません。それに比べれば今季の出場数は多いかもしれませんが、やはり、１００打席、２００打席という経験をしていかないと…。まだ少々時間がかかるというのが現状ですね」である。確かに出場数は多くなったとはいえ７０打席に達したところ。根気よく、辛抱強く指導していくタイプの選手だ。</p>

<p>　“長打”という魅力を持った男。時間はかかるだろう。２、３年の歳月が必要かもしれないが、あの一発で目覚めてほしい。可能性は秘めている。その可能性に期待したい選手。育成選手への降格。１年目からプロの厳しさを体験した森田は「故障しているにもかかわらず、ドラフトで指名していただいたことには感謝していますが、育成選手を言い渡された時は、本当に悔しかった。こうなってもやることは一緒ですが、絶対見返してやろうという気持ちになりました。今年も、公式戦はもう終わりましたが、僕たち、１０月にはフェニックス・リーグがありますし、１１月には秋季キャンプもあります。首脳陣にアピールするチャンスは、まだ十分ありますから頑張ります。アピールしたいのは、やはりバッティングです」と表情を引き締めた。自分との闘いである。己の野球人生に悔いを残すな。努力なくして進歩はない。</p>]]>
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<title>優勝争い</title>
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<summary type="text/plain">～阪神－中日戦～ 　ペナントレースも終盤。ウエスタン・リーグの優勝争いがシ烈を極...</summary>
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<![CDATA[<p><strong>～阪神－中日戦～</strong></p>

<p>　ペナントレースも終盤。ウエスタン・リーグの優勝争いがシ烈を極めている。１５、１６日の両日、鳴尾浜球場で行われた首位攻防の阪神－中日戦。１ゲーム差。首位は中日、追う阪神。初戦、両チームの先発投手を見て、その緊張感が伝わってきた。</p>]]>
<![CDATA[<p>　タイガースが、一時は１軍のローテーションの一角を担っていた杉山を起用すると、ドラゴンズは、今シーズン１軍で１１連勝をマークした話題の人、川井がマウンドに上った。若手の育成に主題を置くファーム。勝負は二の次にするケースが多い中、この２試合は違っていた。勝利を意識した戦い。一投一打、選手はひとつの白球に集中した。いい意味での緊張感が漂うプレーは、我々の目を楽しませてくれた。</p>

<p>　両チームが死力を尽くした戦いは、結局１勝１敗に終わり、優勝は持ち越された。試合を振り返ってみる。初戦だ。マウンド上の川井が、２点目を献上したバルディリスの一発に、マウンドの砂を蹴り上げて悔しがれば、６回、李炳圭（イ・ビョンギュ）に逆転の２ランホーマーを浴びた杉山は、無情にもフェンスを越えた打球を見て唇を噛んだ。まるで、勝ち負けに一喜一憂する１軍のペナントレースを見ているような雰囲気だ。互いに逆転勝ち。まず中日が勝ってマジックナンバー“２”が灯った。直接対決である。あくる日も勝利を収めれば優勝が決定する一戦。今度は阪神がホームラン攻勢をかけて立ちはだかった。グラウンドの選手に笑顔はなかった。全員が勝負をしていたからだ。</p>

<p>　プレッシャーを感じながらの試合だった。こういうゲームを経験することによって、若い選手は自信をつけていく。成長に加速がつくはずだ。両チームの監督に話を聞いてみた。首位を行く中日に敬意を表して、まずは辻２軍監督「ファームの場合、どうしても若手の育成に重点を置いていますからねえ。優勝争いというのは、この時期しかできませんが、こういう緊張感はいいですね。毎試合続けられたら選手はよく育ってくれるでしょうが、ファームはねえ。でも、これは今までみんなで頑張ってきた結果ですから。本当、２試合ともいい試合でした。緊張感を持ってできたことに意義があったと思います。いい経験になりました」。残りはあと２試合。まだ有利であることは間違いない。</p>

<p>　阪神・平田２軍監督もこう言った。「こういうプレッシャーのかかる中で、いいプレーをするのは大変ですが、勝ったゲームを振り返ってみますと、無死満塁のピンチを、ホームゲッツーで切り抜けたプレー。どうしてもあと１点ほしい時に送りバントを決めたこと。ものすごいプレッシャーがかかっていたと思いますが、あのプレーがこの日の勝利をもたらしたと言ってもいいですね。確かに３本のホームランが無かったら勝っていないでしょうが。あのふたつのプレーは、ふだんの練習をおろそかにしていたらできませんから。今日のゲーム後のミーティングでは、そのことを話しました。本当、いいゲームでした。まだあきらめていませんよ」。こちらも残り試合はあと２。勝つしかない。</p>

<p>　両監督とも満足のゲーム。この試合を見る限り、新しい力が台頭してくるのは間違いない。プロ野球界の将来の見通しは明るいと見た。そんな試合の中で、どうしても気になったのは中日・川井の現状だ。今季、大きな話題を提供している１人。過去４年間で１勝しかしていない投手が、開幕から１１連勝した。ファームで復調を期す現状を聞いてみた。小林ピッチングコーチは「まだピッチングにメリハリがない。良かった時に比べたらまだまだですが、クライマックス・シリーズ等には必要な投手ですから…」と見ており、川井本人は「こういう緊張感のあるゲームに登板させてくれたことはありがたいですね。あとは勝っていた時の調子を取り戻すことですが、今心掛けていることは、右打者の内角球のコントロールです」と言う。ファーム落ちしてミニキャンプを張った。今回は、６イニング投げて２失点。クライマックス・シリーズに間に合うか。手応えはつかみつつあるようだ。</p>]]>
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<title>集中力だ</title>
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<summary type="text/plain">～ソフトバンク・巽真悟投手～ 　コントロールが定まらない。ストレート、変化球とも...</summary>
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<![CDATA[<p><strong>～ソフトバンク・巽真悟投手～</strong></p>

<p>　コントロールが定まらない。ストレート、変化球とも高めに浮く。ボールが先行する。どうしても、カウントを悪くしての勝負になる。苦しまぎれのピッチングになる。相手打者が甘い球を打ち損じてくれた。ボール球に手を出してくれた。まだ力不足のファームだから何とか助かったものの、これでは１軍で通用しない。今季のドラフト１位、ソフトバンクへ入団した巽真悟投手（２２）。即戦力の期待を寄せられた新人だったが、この日のピッチングを見る限り、まだ少々時間はかかりそうだ。厳しい世界だが、自分で選んだ道。何事にもへこたれるな。</p>]]>
<![CDATA[<p>　近大のエース。大学ナンバーワンの評価を得てのプロ入り。３年の春には、関西学生リーグの新記録となる“２３奪三振”をマーク。大いに注目された存在。前半のウエスタン・リーグでは先発投手として登板。実際にゲームでのピッチングを拝見したことはないが、それでも“６勝”の勝ち星を挙げている。紙面などでは何度も名前は見たが、７月に入った頃から名前も姿も目にしなくなった。一度は直に見てみたかった投手。「故障をしたのでは」と気になったが、先日、本人の話を聞いて納得した。「約１カ月、試合には投げないで、ランニング主体の練習をしていました」と言う。１軍レベルで巽のピッチングを評価した場合、チームの方針として、時間をかけた育成をうち出したのだろう。</p>

<p>　マウンド上の巽を見ていると、確かに体の線が細い。身長は１８２センチと恵まれているのに、体重は６７キロ。野球選手を評価する、ひとつのバロメーターでもあるお尻は小さい。まだ体がプロの域に達していない。チームとしての方針を鳥越２軍監督に聞きに行くと、まず「どう見ましたか」の逆取材を受けた。「ちょっとねえ…」。正直に感じたまま首をかしげると「そうなんですよ。まだまだ時間はかかりますね。現状では高卒のピッチャーだと思って鍛えています。実力的にも、今は故障者がいますのでゲームに出られますが、故障者が復帰してきたら、出番はなくなると思いますよ。これからは体力面、技術面ともしっかり鍛えていきますが、彼の場合、練習より、ゲームの方がいい球を投げますから、そういう意味で期待しています」とかなり厳しい発言はあったが、これも、期待が大きいが故の苦言に違いない。</p>

<p>　今は覚悟を決めて野球と向き合う時だ。大いに苦しめ。苦しみのド真ん中にあっても、その向こうには夢がある。夢をあきらめてはならない。夢は追い続けるものだ。また、野球が好きであり続け、無心で野球に取り組んだ選手は１軍で活躍をしている。自分に厳しくなれ。いちから再出発するという強い気持ちを持って練習することだ。マンネリ化した練習では何の意味もない。何事にも集中しろ。特にピッチング。フォームのバランス、腕の振り、リリースポイント。いずれも集中力なくして成果は得られない。体で覚えることだ。</p>

<p>　９月７日現在の成績は、１８試合に登板。６勝６敗で防御率が４・８７。確かに防御率がピッチング内容を物語っている。「変化球は、まあまあコントロールできるんですが、ストレート系がどうしてもバラついてしまう。１カ月間、ブルペンで投げ込みをしましたが、球の切れ、制球力とも、もっともっと力を付けていきたい。今の調子はあまり良くありません。やることはいっぱいあります。目標は１軍ですが、人一倍練習をして、このウエスタンで力を付けていかないと認めてもらえませんから」は巽の話である。悔いの無い練習をするためには、自分との闘いに勝つことだ。克己を持って努力していけば、道はおのずと開ける。努力を惜しむな。まだ若い。チャンスは、これから何度も訪れるはずだ。</p>]]>
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<title>３番起用</title>
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<summary type="text/plain">～ソフトバンク・中村晃選手～ 　ウエスタン・リーグは終盤に突入した。１軍に昇格し...</summary>
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<![CDATA[<p><strong>～ソフトバンク・中村晃選手～</strong></p>

<p>　ウエスタン・リーグは終盤に突入した。１軍に昇格してチャンスをつかんだ選手。つかみかけている選手。力足らずして再びファームで鍛えている人。一度も上から声がかからなかった若手。今シーズンも笑った人、悔いを残した人。悲喜こもごもの１年だったが、私の目はもう来季に向いている。どこかに、生きのいい若手がいないものかと、阪神－ソフトバンク戦の取材に足を運んだ。試合前の練習を拝見し、発表されたスターティングメンバーを聞いて注目の選手が浮かんだ。「３番、レフト中村」。狙った球がきた時の、思い切りのいいバットスイングは気持ちいい。名門・帝京から入団して２年目。高校時代は日米親善野球の日本選抜チームに選ばれた。２年生の夏から４番。通産６０ホーマーを放ったスラッガー。今、クリーンアップの一角を担う若手。期待したい選手だ。</p>]]>
<![CDATA[<p>　３連戦、いずれも“３番”に座った。結果は１３打数、２安打、１打点。今回はいまひとつの内容だったが、今季のウエスタン・リーグの成績（８月３１日現在）は、６６試合に出場。１８７打数、５６安打、３本塁打、２９打点。打率が・２９９。成績の中で目を引く数字がある。１２本の二塁打と、５本の三塁打。特にスリーベースの５本はチームのトップ。足が速くないとできない。ただ打つだけの選手ではないことを証明している。すべて昨年を上回る成績。ゲーム後、外野で行われるランニングは積極的に取り組んでいる。短い距離ではあるが、何度も何度もダッシュを繰り返す。それが終わるとバットを持って素振りを始める。</p>

<p>　クリーンアップに座った。力を付けてきたと見てもいいだろう。バッティングを担当する山村コーチに中村の現状を聞いてみる。「３番ですか…。つい最近ですよ。監督とも相談して決めたんですが、まだ、３番に座るほどの実力はありません。これからの選手ですし、責任感を植え付けるために打たせています。現状は、外寄りの球にはスムースにバットは出ますが、内角球は打ちづらそうです。いいものは持っています。もっと体ができてくれば、元々遠くへ飛ばすパワーはありますし、楽しみな選手ですよ」。責任感を養うための起用だという。地位は人を育てるという言葉がある。英才教育のひとつだろう。チームが中村にかける期待度のあらわれだ。</p>

<p>　「３番は意識していません。意識すると、かえっていい結果は出ないと思いますから。ただ、チャンスによく打順が回ってくるのは確かですし、そういう意味では緊張感の中で野球ができています。今、心掛けているのはフォーム固めです。バットのヘッドがスムースに出るように、上半身と下半身のバランス、腕の使い方などいろいろ勉強しています。調子はまあまあですが、目標といえば、やはり１軍です。１年後とか、２年後とかでなく、チャンスがあれば１日でも早く昇格したいですね。そのためには、このファームでいい結果を出さないと声はかかりません。頑張ります」。</p>

<p>　ひたむきに努力を重ねる中村。ファームの場合、公式戦が終了しても、それですべてが終わるわけではない。１０月には、１２球団のファームが宮崎に集合して、フェニックス・リーグが行われる。そして、１１月には秋季キャンプだ。１軍首脳陣の目に触れる時期がやってくる。そういえば昨年のフェニックス・リーグ、秋山監督の目の前でホームランを放ってアピールした。「この世界のことは、だいぶわかってきましたし、昨年に比べましたらかなり周りは見えてきました。自分で練習ができるようになりました」。自分で学ぼうとする意欲がなければ進歩はない。今後も幾多の困難が待ち受けている。技術的なこと、精神的なこと。与えられた試練は、自分に打ち勝つチャンスだと思え。</p>]]>
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<title>期待の新人</title>
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<summary type="text/plain">～オリックス・西勇輝投手～ 　マウンド上の表情は生き生きしている。テンポがいい。...</summary>
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<![CDATA[<p><strong>～オリックス・西勇輝投手～</strong></p>

<p>　マウンド上の表情は生き生きしている。テンポがいい。高校出の新人ながら物怖じした様子は全くない。小気味よいピッチングで我々の目を楽しませてくれたのは、今季ドラフト３位。オリックスに入団した西勇輝投手（１８）である。昨年夏、三重・菰野高を甲子園大会へ導いた原動力。身長１８０センチ、体重８０キロ。右投げ、右打ち。均整のとれた体形はまさにピッチャータイプ。以前は近鉄ファンだったという。バファローズ入りは、何か目に見えない赤い糸で結ばれていたのだろうか。そして、同期のドラフト１位で入団した甲斐には、いい意味でのライバル心を燃やす強気な面が頼もしい。</p>]]>
<![CDATA[<p>　阪神－オリックス戦に先発した。投球回数は２イニングだったが、酒井ピッチングコーチに聞くと「チームの方針」だという。これまでの最長イニングは５回。ルーキーながらウエスタン・リーグで３勝をマークしているが、この日のピッチングを西本人に聞いてみると「あまり良くなかったですね。ちょっと球が浮いていましたから」と厳しい採点。でも、内容はヒットを１本許しただけ。プレートさばきも新人ばなれしている。だてに甲子園（高校）のマウンドを踏んでいない。また、良きライバルの存在はいい刺激になっているし、いい意味でのライバル心は競争意識を高め、技術向上の促進につながる。</p>

<p>　マウンド上。両足をきっちりそろえてプレート板を踏む。グラブを胸のあたりに固定してサインをのぞく。高校時代の感覚がまだ抜け切っていない。アンパイヤーからボールを受け取る時は、必ず帽子を取って頭を下げる。アウトをひとつ取れば、マウンド上で人差し指を１本突き出して野手にアウトカウントを知らせる。アウトを重ねると指は２本になる。まるで、つい先日まで甲子園球場で繰り広げられていた高校球児を見ているようだ。そして、ベンチへ帰る時、マウンドへ向かう時はジョギングで往復する。見ていて初々しい姿は好感が持てる。私もそうだったが、そのうち、体力消耗を防ぐため、首脳陣から歩いて往復することを勧められるはずだ。</p>

<p>　ゲーム後のロッカー。チームメートと話をしている時は笑顔が絶えない。屈託の無い笑顔がいい。明るいキャラはひと目でわかる。取材した時も、その笑顔で答えてくれた。「プロに入って半年以上になりますが、本当、野球が楽しいです。今、心掛けていることは、球を低めに集めること。コントロールには自信はありますが、ストライクを取るだけがコントロールではありませんから。やはり、この世界、高めにボールが浮くと危険ですし、その点を気を付けて練習をしています。目標ですか…。１軍のマウンドへ上がることですね。まだ、そこまでの力はないかもしれませんが、１日でも早く上へ上がりたいです」。邪念は無い。偽らざる気持ちを話してくれたが、純粋に野球に取り組んでいるところに期待したい。</p>

<p>　登板したあくる日、グラウンドを黙々と走る西がいた。暑い。汗ビッショリになっている。プロ入りしてから、ずっと指導にあたってきた、酒井ピッチングコーチに話を聞いてみた。「フォームに大きな欠点はありませんし、物怖じもしない。楽しみなピッチャーですよ。今日の２イニングは予定どおりです。いろいろな体験をするのもひとつの勉強ですし、また近々投げる予定をしています。それに、西はねえ。特技といったらいいんですかねえ。ブルペンで１０球ほど投げただけでマウンドへ上がれる。今日も１０球投げて試合に出て行きました」と言う。同コーチの話していたとおり、２５日の中日戦（ナゴヤ球場）では、今度はリリーフで２イニング投げている。この試合の無失点ピッチングは西だけ。まだ少々時間はかかるだろうが、将来有望な投手であることは間違いない。今後、注目していきたい選手の１人だ。</p>]]>
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<title>捕手の条件</title>
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<summary type="text/plain">～阪神・清水誉捕手～ 　捕手に対しての「野村の考え」を思い出してみた。現楽天・野...</summary>
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<![CDATA[<p><strong>～阪神・清水誉捕手～</strong></p>

<p>　捕手に対しての「野村の考え」を思い出してみた。現楽天・野村監督が、タイガースで指揮を執った年。キャンプ地で選手に配布した野球の参考書である。はっきりした記憶とは言えないが、捕手編で私が一番良く覚えているのが「捕手は守りにおける監督の分身である」と明記してあったこと。キャッチャーがその試合で占めるウエートの大きさを表現したひと言だ。ゲームの勝ち負けの７割を左右する、カギを握っているのが投手だという。そのピッチャーをリードしていく立場。いかに重責であるかはうなずける。今回は入団３年目にして１軍デビュー果たした阪神・清水誉捕手（２５）の現状にスポットを当ててみる。</p>]]>
<![CDATA[<p>　大変なポジションである。味方投手の長所、短所、性格などを知り尽くすのは当然のことだが、先発でマスクをかぶった場合は、まずその日の先発投手の調子をいち早く見抜くことが要求される。球の切れ。コントロール。いい感じの球種、悪い球種を把握し、いい球を中心にしたリードをしていくことが望まれる。「試合前のブルペンでのピッチングを受けたりして、少しでも早くそのピッチャーの調子を見極めようとしていますが、これまで、いい結果が出せなかったということは、まだまだ勉強不足だということです」という清水。今季は１軍で初めてマスクをかぶった。先発出場も３試合ある。初ヒットは打った。初ホームランも放ったが、やはりキャッチャーは守れなければゲームに出してもらえない。ただいま、猛勉強中。</p>

<p>　つい先日までファームで実践経験を積んでいた。その時の試合を拝見した。不思議なものだ。清水の動きは昨年までとひと味違う。１軍効果が見てとれる。動きに余裕が出てきた。ピッチャーにサインを送る動作、打席に入った時のしぐさに、ぎこちなさがなくなった。動きが自然だ。成長していく上での階段を一歩一歩上りはじめた。嶋田２軍バッテリーコーチの目には、どう映っているのか。「成長していますねえ。やはり１軍へ行ってくると自信といったらいいのか、気持ちのもちかたが違うんですかねえ。リード面でも、勝負にいくまでの配球なんか、かなり考えたリードをするようになりました」と見ている。配球には根拠がなくてはならない。同コーチは、勝負球を有効に使うためのリードができるようになったことを認めている。</p>

<p>　ポスト矢野。現在では狩野に一歩、二歩とリードされている。追い付き、追い越すまでの道程は厳しい。楽天・野村監督はこうも言っている。「捕手は、投手を助ける心理学者であれ。洞察力を養うのは当然。記憶力、推理力、判断力を基本にリードすべし」と－。だから、捕手は頭脳労働者だと言う。野球をあらゆる角度から勉強せよ。卓越した理論の持ち主になれ。研究熱心でなくてはならない。キャッチャーは経験を積むことが必要不可欠なポジション。一人立ちするまでに時間を要するのは、こうした数々の条件をクリアしなくてはならないからだ。</p>

<p>　バッテリーはゲームメーカーである。特にキャッチャー。試合前には先乗りスコアラーが収集してきたデータをすべて頭に入れる。万全の準備がいいリードに繋がる。自チームの投手だけではない。相手打者をも知り尽くす役目がある。そして、内、外野への気配り、目配りをする。ゲーム前から大変な作業をこなさなければならない。チームや投手からの信頼、まだ少々時間はかかるだろう。清水は現状を「現在のテーマですか…。当然投手のリードを含めた守りですね。このテーマを消化するためには、まだまだやることは、いっぱいあります」という。目は輝いていた。前向きの姿勢がいい。捕手としての条件をいろいろ語ってきた。難問は山積みだが、１８日、再度１軍登録された。チャンスが巡ってきた。チャンスは自分でつかむもの。今度こそチャンスをつかめ。</p>]]>
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<title>揺るぎない集中力を養え</title>
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<modified>2009-08-13T10:34:10Z</modified>
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<summary type="text/plain">～オリックス・岡田貴弘選手～ 　目の前で、いきなり超特大の一発を見せ付けられた。...</summary>
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<![CDATA[<p><strong>～オリックス・岡田貴弘選手～</strong></p>

<p>　目の前で、いきなり超特大の一発を見せ付けられた。真夏の鳴尾浜球場、阪神－オリックス戦。バックスクリーンの横にある、スコアボードのド真ん中を直撃した。オリックスの長距離砲・岡田貴弘選手（２１）が放ったホームランである。今回は他の選手に的を絞って取材に行ったはずが、やっぱり長打の魅力にぐっと気持ちが引き付けられた。６月、確かこの一番星で岡田の追っかけ宣言をした。取材は方向転換だ。前回もそうだったが、阪神福原を打ち砕いた完璧な一打。ウエスタン・リーグでの８月１０日現在の成績は、６２試合に出場。２４６打数７２安打、・２９３の打率はリーグ５位。本塁打の１９本、打点の５５は目下、ダントツの２冠。我々“１軍昇格”もと見るが…。</p>]]>
<![CDATA[<p>　岡田の守れるポジションは一塁と外野。チーム事情を分析してみる。一塁にはカブレラがいる。打線から外せない中心打者の１人だ。外野は坂口、大村、浜中、ローズ、小瀬とバラエティーに富んだ布陣だ。なかなか入り込む余地はない。特に外野となると守備に多少の不安がある。古屋２軍監督が「最近も、１軍昇格の話はありますが、一塁はカブレラがいる。外野には、いま調子のいい浜中がいるし、坂口、大村などもいる。昇格しても代打だけとなると練習不足になるし、実践の経験もあまりできない。ちょっと上げづらいところですかね」と現状を語ってくれたが、チームとしても、若い選手の成長を考えると決断しにくい。</p>

<p>　守備位置で、一番無難にこなせるのは一塁手。練習を見ていると、内野でノックを受ける。外野ではバッティング練習の打球を右に左に追う。もう汗びっしょりだが、これも自分のため。試合では４連戦、いずれも左翼でスタメン出場した。出場のチャンス（１軍）を広げるための起用は目に見えているが、バッティング面で結果を出しているだけに使ってみたい選手だ。現在のチーム成績（１軍）そして、将来を見据えた場合、我慢して起用する手はあると思うが、現在の調子を岡田本人に聞いてみると「いやあ、あまり状態は良くないです」と首を捻って苦笑い。昇格を見合わせているのはこの辺にあるのかもしれない。調子が上がってきた時が、１軍からお呼びがかかる時だろう。</p>

<p>　その復調のカギを握っているのは今年とりいれた、バッティングフォームだ。課題だったフォーム固めについて藤井バッティングコーチは「フォームはかなり固まってきました。かりに少々崩れたとしても、ちょっとしたアドバイスで元に戻りますから。あのホームランはいい感じで打っていましたね」と見ている。同コーチのバッティング理論で大きく成長した。練習中はいまもケージの後で身振り手振り、付きっ切りでアドバイスしている。前回取り上げた時、浜中も認めていたが本当、打球は実によく飛ぶ。大きな放物線を描いた、典型的なホームランバッターのそれだ。過去、昨年が５本、一昨年が４本と１桁しか打てなかったホームランが現在１９本。元々遠くへ飛ばす力を持ったパワーヒッターだが、フォームが固まらない限り、これだけ大幅にアップすることはあり得ない。</p>

<p>　バッターボックスに入る時、まず左足の位置をしっかり決める。それから、おもむろに軽く砂を蹴って右足を置く。ゆったりしている。バットを持つ腕の力は抜けている。どっしりした構えは実に柔らかい。雰囲気が出てきた。ホームランを打ったあくる日。今度は左投手にどう対応するか注目した。阪神の先発投手は、左腕の小嶋。第１打席、肩口から入ってくるカーブ。いわゆるホームランボールを打ち損じた。やはり、苦手意識を持っているように思えたが、次打席、ほとんど同じようなカーブ。今度は見事にセンター前へタイムリーヒットを放った。間違いなく成長している。これからの課題を聞いてみた。「１打席目のああいう球は絶対に仕留めないといけないボールです。打ち損じをもっと少なくしていくのが課題です。フォームは、なんとか自分のものになってきました」。成長を裏付ける発言だ。昇格は近い。揺るぎない集中力を養え。ひとつひとつのプレーに、集中力を持って取り組まないと１軍では通用しない。</p>]]>
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<title>支配下選手に登録</title>
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<summary type="text/plain">～阪神・野原祐也選手～ 　今、タイガースのファームで、気持ちの上で一番乗っている...</summary>
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<![CDATA[<p><strong>～阪神・野原祐也選手～</strong></p>

<p>　今、タイガースのファームで、気持ちの上で一番乗っている選手といえば、野原祐也選手（２４）だろう。今季育成ドラフト１位で入団。背番号「１２３」を背負って頑張ってきた。努力のかいがあり、７月２６日念願の支配下登録選手に。身長１７７センチ、体重８３キロで、右投げ左打ち。ややズングリムックリの体型は、西武の“おかわりクン”中村剛也タイプだが、足は結構速い。昨年発足したＢＣリーグでは首位打者と本塁打王の２冠に輝いたスラッガー。オールスター明けには、１軍の全体練習に指名参加。即昇格とはいかなかったが、期待の新人だ。</p>]]>
<![CDATA[<p>　真夏日。炎天下。うだるように暑い。４日鳴尾浜球場へ取材に行った。クーラーの効いた部屋から出たくない心境だが、話を聞かないわけにはいかない。グラウンドに１歩足を踏み入れた途端、灼熱（しゃくねつ）の太陽が容赦なく照りつける。われわれ年寄りにはこたえるが、野原祐にはあまり関係ないようだ。外野で右に左に打球を追っている。気持ちが乗っているから動きはいい。チームのバッティング練習が終わるとバッティングケージ近くまできてボールを集める。汗びっしょりだが、笑顔が出る。今の心境を聞いてみると「下手クソな僕を、これまで支えてきてくれたまわりの人に感謝しています」だった。今は故人になってしまったが、元２軍監督の島野育夫さんがよく「どんな人でも、何をするにしても１人では絶対できない。人間、感謝の気持ちを忘れたらいかん」とよく口にしていたが、野原、さすが独立リーグまで経験した苦労人の発言だ。</p>

<p>　オリックス戦。センター前、ライト前と２本のヒットを放った。調子はいいようだが、無死で中前打した２回、盗塁を試みたが完璧なアウト。２本目のヒットでも暴走と思われる走塁があった。いずれも前向きな姿勢は買えるが、試合には流れがある。ひとつのミスがゲームの流れを大きく変えてしまう。「真面目で、一生懸命野球に取り組んでいるのはよくわかりますが、まわりが見えていないんですよね。例えば、カウント１－３からヒットエンドランのサインを出しますと、完全なボール球にまで手を出してしまう。ワン、スリーなんですから、見送れば四球で、走者も次の塁に進める。絶対に手を出したらいけない球なのに、振ってしまうんですよ。そこらへんですね。いい意味での遊びがあってもいいぐらいです」。平田２軍監督である。１軍昇格。まだ少々時間がかかりそうだ。</p>

<p>　８月５日現在、１４５打数、４５安打。打率は・３１０の好成績。バッティングを担当する八木コーチは「バッティング面では、速い球にも対応できますし、１軍のピッチャーでも大丈夫だと思いますが、相手がその時に考えていることを読めるようになってほしい。例えば、この打席、相手は本当に勝負にきているのか、それとも、歩かせていいつもりで投げているのか。などの判断ですね。今は何も考えていないように見える」と言う。まだ１軍レベルには到達していないようだが、今の気持ちを忘れない限り道は開ける。技術の向上に近道はない。自分自身がもどかしくなる時もあるだろうが、ただ、ひたすらやり続けるしかない。</p>

<p>　支配下選手登録で１軍の試合に出場できるようになった。巨人のリリーバー・山口とか、松本外野手も育成選手から登り詰めた。タイガースでは昨年のバルディリスに続いて２人目だが、日本人選手では初。「まだやることはいっぱいあります。そのためには、今まで通り一生懸命練習していくことが１軍への道だと思います。バッティング、フィールディングのレベルアップは当然のことですが、すべての面で成長していかないと目標は達成できないと思います。死に物狂いで頑張ります」（野原祐）。プロ野球選手になりたくて独立リーグへ飛び込んだ。そして、今、やっとプロ野球選手になれた。これで満足してはいけない。これからがスタートであることを肝に銘じて野球に取り組め。</p>]]>
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<title>プロの壁</title>
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<summary type="text/plain">～中日・野本圭外野手～ 　「体力面を含めた、全体的なレベルアップですね」。中日・...</summary>
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<![CDATA[<p>～中日・野本圭外野手～</p>

<p>　「体力面を含めた、全体的なレベルアップですね」。中日・辻２軍監督が、テーマを与えて鍛え直しているのは、今季ドラフト１位で入団した野本圭外野手（２５）である。身長１８０センチ、体重８１キロ。左投げ、左打ち。落合監督の強い希望があっての指名。即戦力の期待がかかった新人。開幕１軍入りを果たした。外野の一角に食い込むかと思われたが、何度かチャンスを与えてもらったものの、定位置確保には及ばなかった。６月、ついにファーム落ち。目下、再度の昇格を目指して汗と泥にまみれている。</p>]]>
<![CDATA[<p>　甲子園球場で行われた、ウエスタン・リーグの阪神－中日戦。野本を拝見するチャンスガ訪れた。２連戦、いずれも“３番、右翼”で出場。１試合目が２本。２試合目は３本。まるで“安打製造機”のように打ちまくっていたが、ヒットを放って出塁しても、一塁ベース上で脇を締めた左腕の使い方を何度も繰り返す。その動作を見ていると、首をかしげるしぐさが目に付く。納得いかないのだろう。確かにすべてのヒットが会心の当たりではない。速球に差し込まれて、やや詰まったヒットもあったが、われわれから見れば、少々差し込まれていても、バットをしっかり振り切っているから内野手の頭を越えている、と思うのだが「う～ん、確かにバッティングは上向いていますが…」と野本の返事は煮え切らない。何か胸に引っ掛かっているのだろう。</p>

<p>　ファームにおりてきた時のテーマを聞いてみた。野本は「守りですね。守備力です。コーチに言われました」。ストレスはここからきているようだ。なかなか進歩しない自分自身に、いら立ちがあるのだろう。課題の守りについて、今年から外野の守備を担当する上田コーチに質問してみると「バッターが打った瞬間の第１歩ですね。例えば、その打球はバットの芯で捕らえたものなのか、それとも詰まっている打球か。また、バットの上っ面か、先っぽか、根っこか。右か左かもそうですが、そういう打球を瞬時に判断して第１歩を踏み出すわけで、その１歩で守備範囲はかなり違いますから」だった。ハイレベルの問題だが、プロの世界ではごく当たり前のこと。身に付けるためには、一打一打に集中すること。そして経験を積む以外にない。</p>

<p>　辻監督はどう見ているか。苦労人だけに厳しい目を持っている。「守りはまだまだですし、足だってそんなに速いわけではありませんから、走塁の技術を身に付けていかないといけませんしね。確かに下におりてきた時に比べれば、ヒットは出るようになりました。だいぶ良くなってはいますが、もっと全体的にレベルを上げていかないとダメです。でも、いま一生懸命頑張っていますよ」である。今年の選手名鑑等に目を通すと走攻守３拍子そろった選手と明記されているが、首脳陣の話を聞いてみると、まだその域には達していない。人情と愛情。そして時には非情になって指導していくしかない。</p>

<p>　インタビューに応える野本の表情には、いら立ちが見てとれた。思うにならない自分自身がもどかしいのだろう。大きな夢を抱いて飛び込んだ世界。予想もしなかった分厚い壁が立ちはだかっていた。今、その壁を突き破ろうと苦しみのド真ん中にいる。「やることがいっぱいあります。バッティング、守備、走塁だけでなく、体力強化などすべての面をレベルアップしていかないと…。何事にも挑戦して思い切ってやっていくしかありません」。自分と闘う野本がいた。克己を持て。時には原点に戻ることが必要な場合がある。もっと、もっと純粋な気持ちで野球に取り組め。その向上心がある限り、間違いなく壁は突き破れる。注目していきたい選手の１人だ。</p>]]>
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<title>鍛えがいのある選手</title>
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<modified>2009-07-23T10:03:08Z</modified>
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<summary type="text/plain">～ソフトバンク・立岡宗一郎内野手～ 　「すべての面で力不足を痛感しています」。こ...</summary>
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<![CDATA[<p><strong>～ソフトバンク・立岡宗一郎内野手～</strong></p>

<p>　「すべての面で力不足を痛感しています」。この世界に入って約半年。現在、自分が一番感じている胸の内を聞いた時の話だ。つい本音を吐いたのは、今季ドラフト２位でソフトバンクに入団した立岡宗一郎内野手（１９）である。身長１８０センチ、体重７８キロの右投げ右打ち。均整のとれた体。現監督と同じ熊本出身。秋山２世と評価は高いが、まだまだ足元にも及ばない。背番号は大リーグへ移籍する前の井口（現ロッテ）が付けていた“７”。チームが寄せる期待の大きさがうかがえる。高校（鎮西）出の新人。体力、技術とも１軍レベルに達するまで、少々時間を要するが、素材としては申し分ない。みっちり鍛えた来季が楽しみだ。</p>]]>
<![CDATA[<p>　グラウンドの立岡を追ってみた。試合前の練習が始まると休む間はない。まず、ノック。右に左に容赦はない。この暑さだ。ちょっと動いただけで顔には玉の汗。ユニホームには汗がにじんでくる。もうドロだらけ。今度はベースランニング。１年生である。バッティング練習はいつも一番最後の組。バッティング時間が終了すると即シートノック。「ノックだけで、もうバテバテです」と言いながらも、そこは若さがある。ゲーム前の食事をして、ビショ濡れになったユニホームを着替えると、試合が始まる。ベンチで大きな声でチームメートに声援をおくり、野球の勉強をする。</p>

<p>　１４日からの３連戦。出番はすべて途中から。３打席でヒットはなかった。成績を見ると打率は１割台。金属製から、木製のバットに変わった戸惑いがあるのだろうか。「もう大丈夫ですが、初めは戸惑いました。金属バットはピッチャーが投げた球をシンで捕らえたら、結構遠くまで飛びましたが、木製の場合はフォームをきっちり身に付けないといけませんので、いま、一生懸命やっています」。試合ではいい当たりもあったが、野手の正面。だいぶ感じをつかんできているようだが、３戦目の代走では、次打者の左前打で相手外野手の緩慢なプレーの隙をつき、一塁から三塁まで陥れる見事な走塁を披露。最終回の逆転劇を演出した。</p>

<p>　現状、そして将来。首脳陣はどう見ているのか。今季から就任した鳥越２軍監督に聞いてみた。現状はというと「思っていたより体力がなかったので、いまは体力強化を中心に鍛えています。よう頑張っていますし、飲み込みは早い選手ですから、指導したことを身に付けるのは結構早いです」。高校を出たばかりだ。体はまだ発展途上。大人の身体になっていない。将来については「楽しみな選手ですね。高校時代は外野手だったのを、いまは内野にコンバートしましたから、ちょっとかわいそうな面はありますが、先ほども言いましたように飲み込みは早いほうですから、楽しみにしています」。１９歳。じっくり鍛える方針のようだ。</p>

<p>　試合後の立岡。ミーティングが終わると、すぐ外野に向かう。体力強化が始まる。ポールからポールまでのフェンス沿いを、片道は全力疾走。帰りは歩いて出発点に到着すると、休む間もなくすぐ走り出す。何往復しただろうか。それが終わると、今度はアンツーカーの部分で、前後左右と足早のステップを踏む。４、５０分は待った。真っ黒に日焼けした顔には汗が流れ落ちている。やっとベンチへ帰ってきた。コンバートについての質問には「高校に入った頃は内野手でした。バッティングを生かすのと、ピッチャーもやっていましたので外野へ転向しました。だから、内野は全く経験がないわけではないのですが、プロの世界ですから。とにかく、いまはすべてに力をつけないといけません。頑張ります」。少々時間はかかるだろうが、試合前後のあの練習量は実に頼もしい。体力がつけば、技術も伴ってくる。必ずや這い上がってくる選手だ。</p>]]>
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<title>救世主になれ</title>
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<summary type="text/plain">～阪神・石川俊介投手～ 　ウエスタン・リーグ。今年のタイガースは７月１５日現在、...</summary>
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<![CDATA[<p><strong>～阪神・石川俊介投手～</strong></p>

<p>　ウエスタン・リーグ。今年のタイガースは７月１５日現在、３６勝２３敗で堂々と首位を走っている。投、打の個人成績に目を向けてみる。打撃ベストテン。バルディリスがトップ。続いて新人で足の速い柴田がいる。５位には坂だ。投手の防御率に至っては蕭、石川、小嶋の３人が１、２、３位を占めているではないか。低迷する１軍を救うのは“新しい力”だ。新戦力の台頭。好成績を挙げているこの若手の中から、誰かチームの活性化を担う、生きのいい選手が出現しないものか。その候補を石川俊介投手（２３）に絞ってスポットを当ててみた。</p>]]>
<![CDATA[<p>　なぜ石川か、言うまでもない。石川は昨年の終盤、巨人に猛追された厳しい戦いの中で先発。２勝を挙げているピッチャーだ。当然、今年も大いに期待された。開幕当初は１軍のベンチ入りをしていた。ローテーションの一角に食い込むほどの存在だったが、力足らず、現在はファームで再度の１軍昇格を目指して頑張っている。２軍落ちした時のテーマを石川は「もっと、いつも、どっしり落ち着いて投げれるようにしたい」だった。このテーマを乗り越える手段は自信だ。大いに経験を積み、そこで結果を残して自身をつけることだ。</p>

<p>　いまは、セットアッパーとして登板する機会が多い。先発タイプだと思っていたが、その狙いを中西ピッチングコーチに聞いてみた。「『俺は先発投手だ』というこだわりを持つことは、成長する過程では目標があっていいことだと思いますが、いろいろな体験というか、リリーフも経験をしておけば、それだけ登板するチャンスが多くなるし、１球の大切さも勉強できる。先発した時と、リリーフした時では気持ちの持ち方は全然違いますからね。それに１軍へ上がった時、必ずしも先発させてくれるわけではありません。昨年の場合でも、リリーフで何試合かいい結果を残し、信頼を得てはじめて先発させてもらったわけですから」。その通りである。はじめから先発することはまずない。昨年は１軍にいた同コーチだ。その辺の事情はよくわかっている。</p>

<p>　首脳陣の信頼を得るためには、いかなる場面で登板してもいいピッチングをしなくてはならない。そのための用意だった。石川は「リリーフですか…。後半に、１点もやれない場面で登板しますので、確かに１球の大切さはよくわかりますねえ」と言う。いい経験をしているようだ。そして、現在心掛けていることは「変化球を投げる時は、意識して腕を強く振るようにしています。それにフォームでは、腕を強く振るところまで、いかに力を抜いて、スムーズに体重移動させるかを心掛けています。まだまだ余分なところに力が入ってしまいますからね」。欲をいえば、もう少し球速があればと思うが、それは、これからの練習しだいで変わってくる。腕は良く振れている。足腰を鍛え、体の切れが良くなれば、力のある球が投げられる。</p>

<p>　ウィリアムスのテスト登板があって、１４日は登板する機会がなかったが、次の日も勝ち試合。注目して見ていると、８回、やはりセットアッパーとしてマウンドへ。先頭打者に四球を与える最悪のスタートだったが、次のバッターを二ゴロの併殺。「どっしり、落ち着いたピッチング」のテーマはしっかりできていた。試合後、外野を黙々と走る石川がいた。２軍落ちした直後は「ここは、２軍じゃないか」。精神的に投げやりになったこともあったようだが、もう立ち直っている。１軍で勝ち星を挙げた経験があるのは強い。「いまは、ファームでいいピッチングをして、声がかかるのを待つだけです」（石川）。力をつけるためには努力しかない。チームは新しい力を必要としていることを肝に銘じて練習せよ。</p>]]>
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<title>夢を現実にした男</title>
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<modified>2009-07-09T10:49:47Z</modified>
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<summary type="text/plain">～ソフトバンク・堂上隼人捕手～ 　夢をあきらめない勇気。夢を見続ける勇気。夢を追...</summary>
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<![CDATA[<p><strong>～ソフトバンク・堂上隼人捕手～</strong></p>

<p>　夢をあきらめない勇気。夢を見続ける勇気。夢を追い続ける勇気。夢を見失わない勇気。大きな夢を勇気を持って抱いてきた選手がいた。ソフトバンク・堂上隼人捕手（２７）。プロ野球選手に憧れ、願望を持って頑張り、ついに現実のものにした。まだ、目標達成にまでは至っていないが、プロとしてスタートラインに並んだ。過去を振り返ってみる。高校（武相）を卒業して大学（横浜商大）に進学。社会人（日産自動車）でも野球を続けた。ここまではよくあるケースだが、さらにレベルアップを目指して四国・九州アイランド・リーグの香川オリーブガイナーズに入団した。信ずる者は救われる。</p>]]>
<![CDATA[<p>　球歴に目を通してみると、夢を捨て切れなかったのがよくわかる。この精神力には頭が下がるが、やっとプロ野球チームのユニホームを着たものの、背番号は３けたの「１２５」。今季の育成枠５位の入団だ。育成選手は、ウエスタン・リーグの公式戦には出場できるが、支配下選手登録をされていないので、１軍の試合には出られない規定になっている。今年で２７歳。年齢に余裕はない。「なんとしても、プロ野球界で」の強い思いは、何事にも負けなかった。自主トレ、スプリングキャンプ。若い選手を圧倒した。野球に取り組む姿勢。捕手としての資質は申し分ない。開幕の２日前だった。球団が支配下選手の登録をしてくれた。「うれしかったですねえ。支配下選手として契約していただき、この時、初めてプロの選手になったという実感がわいてきました」。笑顔が素晴らしい。今後の人生で一生忘れられない日になることは間違いない。</p>

<p>　背番号が１２５から４２番に－。夢はまさに“正夢”となった。当然気持ちは乗ってくる。精神的にも充実した日が続く。やる気十分。堂上を入団した時から見守り、アドバイスをしてきた田口２軍バッテリーコーチに現状を聞いてみた。「もう、大学、ノンプロ、独立リーグまで数々の経験を積んできた選手です。キャッチャーとしてのやるべきことは、きっちりやってくれています。本人は、私に、いろいろアドバイスを受けていると言っているかもしれませんが、私は、１軍でも十分通用すると思っています」と言う。試合後の同コーチ。堂上を含めた捕手陣を集めて、その日の反省をしている。口調は厳しいが、表情からは愛情が感じられる。</p>

<p>　プロ入りして半年が経過した堂上はいま「田口コーチにいろいろな角度からアドバイスをいただいています。１軍と２軍の違いなども、わからないことが多いので教えてもらっています。それに、まだ１軍のピッチャーの人たちの球は捕ったことがありませんので、どんな球を投げるのか、どんなウイニングショットを持っておられるのかも、よくわかりませんので、ＤＶＤをいただいて、それを毎日見て勉強しています。いまはすべてが勉強ですね」。この世界の知識を得ようと猛勉強中。キャッチャーというポジション。自チームは当然のことながら、相手チームのことまで把握しておくことを要求される。とにかく経験を積むことだ。</p>

<p>　先日、甲子園球場でウエスタン・リーグが行われた。阪神－ソフトバンク戦。捕手・堂上に注目してみた。初日が先発で、２日目は途中からマスクをかぶった。バッティングでもこの時点では３割をキープしていたが問題は守りだ。構えはどっしりしているので、ピッチャーは投げやすいはずだ。動きはキビキビしてテンポがいい。投手をはじめ、野手にも常に声をかけている。捕手としての気遣いは十分。経験がないとなかなかできないことだが、堂上の動きは自然だ。あとはプロのノウハウを身に付けること。「僕も、もう若くはありません。プロ入りという念願がかなったのは確かですが、目標はあくまでも１軍で活躍することですし、現状で満足しているようではダメです。これからが本当の勝負です」。その通りである。夢はひのき舞台で活躍するまで持ち続けてほしい。１軍昇格、遠くはないと見た。</p>]]>
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<title>レベルアップ</title>
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<summary type="text/plain">～広島・松本高明内野手～ 　一段一段、着実に階段を上っている。もう１軍は手の届く...</summary>
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<![CDATA[<p><strong>～広島・松本高明内野手～</strong></p>

<p>　一段一段、着実に階段を上っている。もう１軍は手の届くところにある。今季７年目を迎えた広島・松本高明内野手（２５）。高校時代（帝京）は甲子園大会に出場した。一時は１軍に定着。すでに１４６試合を経験するキャリアの持ち主。攻、守、走の三拍子そろった選手だが、昨シーズンからもう一段上のレベルを目指し、しっかりした基本を身に付けるため、ファームにおりてみっちり練習をしている。昨年のウエスタン・リーグ、打率の・２７７はチームでトップ。同リーグではベスト１０入りの３位の成績。そして２２個、盗塁王のタイトルを獲得した。</p>]]>
<![CDATA[<p>　力を付けてきた。山崎２軍監督はこう言う。「あくまでも僕個人の意見ですが、あの１軍はちょっと早すぎたというか、いま考えてみると何か遠回りしたような気がする」と－。走って、守れる選手は使い勝手がいい。ブラウン監督が就任してすぐ目にとまった。１軍に昇格したまではよかったが、まだレギュラーポジションを取るだけの実力はない。おのずとベンチを温めることが多くなる。練習にしても主力中心の動きになる。控え選手の練習量は当然少ない。実践を経験する機会は限られてくる。野球漬けの毎日であってもいい若手がこの状態では、成長する伸び代は多くを望めない。同監督は、成長期のここに問題ありと見たようだ。</p>

<p>　ファームにおりてからの練習量は豊富だ。実践の体験も数多くできている。今シーズンの成績を見ても、打率は３割（・３０１）をキープ。早くも１５盗塁を決めている（６月２８日現在）。鳴尾浜球場での３連戦を拝見した。サード、ショート、セカンドとファースト以外の内野を満遍なく守った。チームの方針だろうが、守れるポジションがたくさんあれば、それだけ出場のチャンスは多くなる。本人も十分わかっていることで抵抗はない。現状について松本に聞いてみた。「やはりゲームに出ないと実践は経験できませんし、いまは非常にいい体験をしています。すべてが勉強になっています」と言う。笑顔がいい。喜々としてプレーしているのがわかる。希望に満ちた表情は成長の証しでもある。</p>

<p>　現在は己の力量を掌握している。自分をしっかり見つめて野球に取り組んでいるが、ファーム落ちした直後は過信からだろう。練習態度に問題があった。「まだ実力もないのに、まるで１軍選手みたいな態度をとっていましたので“何様じゃ思ってんねん”と一度喝を入れたこともありましたが、いまはよく練習しています。持ち味は足ですかねえ。守備力も高いですよ」は山崎２軍監督である。若い選手にはよくあることだが、そこを軌道修正してやるのも監督、コーチの役目。それでも、自分を見失ったまま球界を去っていく選手がいる。松本、自分の力を見直しているところに期待が持てる。</p>

<p>　１軍レベルの実力まであと１歩。「ゲームでしか体験できないプレーがたくさんあります。打球処理ひとつにしても、スタートとか、グラブさばきなどノックだけでは身に付かない体験をしています。バッティングでも、投手の生きた球を打てますし、何物にもかえがたいです。いま、こうして毎試合出場できるということは、ベンチにいては絶対経験できない勉強をしています。ある意味、下へおりてきてよかったと思っています。プラス思考でいかないとね」（松本）。他チームからいやがられる選手になるタイプ。定位置を奪う実力にまで進歩する度合いを「１０」とするなら、７から８までの力は実践経験が左右するが、その前の練習で培う２から３までの力を、きっちり身に付けておかないと、４から先に進んでいかないことを忘れるな。</p>]]>
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<title>本領発揮か－。</title>
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<summary type="text/plain">～オリックス・岡田貴弘内野手～ 　なにわのゴジラ、いよいよ本領発揮か－。いずれの...</summary>
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<email>webmast@nikkansports.co.jp</email>
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<![CDATA[<p><strong>～オリックス・岡田貴弘内野手～</strong></p>

<p>　なにわのゴジラ、いよいよ本領発揮か－。いずれのチームであれ、将来の中心選手になる素材を目の当たりにするのは、実に楽しい。ウキウキする。久々に鳴尾浜に姿を見せた期待の人、オリックス・岡田貴弘内野手（２１）である。今年の４月、すでに一度取りあげているが、６月２４日現在の１５ホーマー、４０打点の成績を見て驚いた。前回取材した時、確か２本だったホームランが大幅に増え、打率の・２９８はウエスタン・リーグのベストテンに名を連ねている。力を付けてきた証拠だ。持ち味の長打力。目の前で見事な一発を見せ付けられた。もう我慢できない。放っておけない選手に成長した。今後も、同チームの試合を取材する時、岡田を追いかけてみたくなった。<br />
</p>]]>
<![CDATA[<p>　２３日のゲーム。逆風をものともせず、左翼フェンスを直撃する三塁打を含む３安打の猛打賞。翌日も同じレフトへの打球だったが、完璧。文句なしの一発。私、ますます長打の魅力に取り付かれてしまった。「打った球はストレートです。手応えは十分ありました。レフトへのホームランですか…。今年、確か３、４本はあると思います」。柔らかいフォーム。バットはスムーズに出る。ヘッドスピードは速い。試合前のバッティング練習でも軽々とスタンドへ運ぶ。「目指しているのは、やはりホームランバッターです」。初めの日の３本のうちの２安打が阪神の１軍のローテーション投手久保から。一発は同じく福原から放った価値のあるもの。申し分ない素材だ。</p>

<p>　岡田の成長を後押ししているのは、藤井バッティングコーチ。試合後もいろいろアドバイスをしている。「やっとフォームが固まりつつあります。今の成績キープしているのはその点ですね。これからもそうですが、好調を持続するためには、体の柔らかさを保っていくことです。スランプというのは、自分ではいつものフォームで打っているつもりでも、体のどこかが硬くなっていて、どこかが狂っているんですよ。昔の人がよくランニングを勧めていましたが、ランニングは、走っていると体が宙に浮くときがある、その時は力が抜けていて、体のバランスをとるのに役立っている。バランスはバッティングには大事なことですし、体を動かすにしても、人それぞれ体を動かし易い動作があって、その体格によってフォームを固めていくのが基本です。まあ、岡田の一番の欠点は股関節が硬いことですから、気をつけて指導していきます」とかなり熱く語ってくれた。期待のあらわれだろう。</p>

<p>　４年目を迎えて大きく成長しつつある“なにわのゴジラ”長距離砲はどちらかというと、左打者はライト方向へ。右打者はレフト方向へ引っ張るバッターが多い中、岡田は逆方向へ打てることを説明してくれた。私が接してきた左バッターで、左右、真ん中へとホームランが打てたのは掛布、バースといったところ。強い浜風の日が多い甲子園球場をホームグラウンドにして、彼らがホームラン王のタイトルを獲得したのはレフトへも放り込めたから。岡田はこの二人に値するが、掛布以上のパワーの持ち主であることは間違いない。現在同じチームで、同じファームでプレーしている、かつての阪神の四番バッター浜中が岡田の飛距離を「半端じゃないですよ。あのパワーは、外国人の長距離打者並みですね。凄いですよ」と舌を巻くほど。遠くへ飛ばすことには非凡な男の発言だけに、説得力がある。</p>

<p>　１５本のホームランを月別にすると４月が７本。５月は１軍に上がっていたこともあって２本。そして６月が２４日現在で６本。２４日は視察にきていた大石監督の目の前で大いにアピールした。「今、調子はあまりいい方ではありませんが、今年は良くない時でも、それなりに打てるようになりました。フォームもだいぶ固まってきましたが、テーマといいますか、今取り組んでいるのは、自分のフォームを、しっかり自分のものにすることです」。１軍への道。自分で学ぼうとする意欲を持つことだ。果たして、どこまで進歩しているか。どこまでホームラン数を伸ばしているか。次にお目にかかる５日を楽しみに待つことにしよう。</p>]]>
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