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2010年9月16日

着実に成長

~ソフトバンク・怜王投手~

 鳴尾浜球場。今回はソフトバンクが相手の首位攻防戦だ。ウエスタン・リーグの公式戦は、各チーム残り10試合を切っている。ゴール寸前の戦いを観戦に行くと、何んと、ソフトバンクのベンチに、阪神・矢野が座っている。鳥越二軍監督と話しが弾んでいる。そういえばこの二人、中日で一緒にプレーしていた間柄。昔話に花が咲いて当然だが、先日、引退表明してから私、まだ顔を合わせていない。現役選手とフロントマン。立場は違え、一緒にペナントレースを戦った仲である。

 厚かましく、二人の間に割ってはいり「長い間お疲れさん。よう頑張ってくれたなあ」と握手をして、労をねぎらうと「いろいろ、お世話になりました。ありがとうございました」と矢野。互いに笑顔で挨拶をかわしたあと、私「もう、グラウンドに出てこなくていいんやろう」とジョーク混じりの声をかけると「いや、最後のご奉公ですよ。やれる範囲のお手伝いはします」いかにも、野球を正面からまじめに受け止めてきた矢野らしい返事に当時の捕手・矢野を思い出した。

 緊張感からは解き放たれていた矢野だが、ゲームに出場している選手はそうはいかない。特に若手。桧舞台を目指すためには、これからも、いかなる状況下にあろうと、いかに自分をアピールしていくかが大事。若手に注目した。ゲームに集中していると、生きのいいピッチングをしている投手がいた。腕はよく振れている。躍動感がある。バッターに向かっていく姿勢がいい。実に小気味良い。さぞや、いい結果を残しているピッチャーだろうと思って、今季の成績に目を通してみた。期待とは裏腹に、12試合に登板して1勝4敗。防御率は6・02だという。

 連盟への登録名は怜王。報徳学園から昨年ドラフト3位で、ソフトバンクに入団した本名、近田怜王投手(20)高校時代は甲子園を沸かせた左腕。まだストライクとボールがはっきりした内容だったが、この日のピッチングを見る限りは将来有望。「今日は70点ぐらいですかねえ。ちょっとコントロールが定まらなくて…。これからの課題はやはりストレートです。直球でカラ振りがとれるピッチャーになりたい。ストレートが良ければ他の変化球も生きてきますから。まだ体力面、技術面ともやることはいっぱいあります」(怜王)この試合、5回投げて被安打5。奪三振5。与四球4。失点1。自責点は0。今季2勝目をマークした。

 斉藤ピッチングコーチも成長は認めている。「まだ、ストライクとボールがはっきりしていますね。球持ちのいい子ですから、リリースポイントのところが課題ですね。もっと体が切れるようになれば、もっといい球が投げられるはずです。ちょっと飲み込みは遅い方ですが、一歩、一歩順調に成長しているのは確かです。それにこちらが指示したことは、一人できっちりやっていける選手ですし、これから、まだフェニックスリーグがありますし、一週間に一度は投げさせていくつもりです」と期待大。怜王はこの試合で、一番大事な首脳陣へのアピールに成功した。

 そのフェニックスリーグ。10月5日から12球団のファームが集合して宮崎で行われる。秋季キャンプと合わせて若手の登竜門。今シーズンの2勝目とアピールに成功した怜王「先発に起用していただいて、どんどんアピールしていきたいですね。目指すはやはり一軍です。そのためにはファームで実績を残して認めてもらうことです」実家は兵庫県の三田市だが、関西に遠征してきても実家に帰ることはない。野球漬けの毎日。目標にしている人は目の前にいる。エース杉内である。今季は自主トレにも誘われた。マウンド上の仕種ひとつ、ひとつが実によく似ている。来年が楽しみな左腕だ。


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ウエスタン一番星
本間勝(ほんま・まさる)
 1939年(昭14)5月1日生まれ。愛知県出身。中京商(現中京大中京)を卒業後、58年に阪神タイガースに入団。投手として活躍し、60年5月15日の巨人戦で初勝利をマーク。この年に13勝を挙げた。66年に西鉄に移籍。翌年、現役を引退。
 現役生活は実働10年で、216試合に登板。28勝38敗。16完投、4完封で377奪三振。通算投球回数は693回1/3で防御率2・86。
 退団後は14年間の新聞記者生活を送る。球団の営業担当などを歴任し、阪神の球団広報に。吉田義男氏(日刊スポーツ客員評論家)が3度目の監督に就任した時は広報部長。大物外国人グリーンウェル(レッドソックス→阪神)が「神のお告げ」で途中帰国したときの対応に苦慮。「あの年は、なかなかしんどかったですなあ」と振り返る。星野監督には、シーズン中の記者とのお茶会を進言。「あれだけ気の利く監督でしたから。広報の私は必要ないですな、と言ったこともありましたよ」。激しいスクープ合戦を繰り広げる虎番記者と、監督や選手との調整に手腕を発揮した。長い記者生活のキャリアを生かした名物広報ぶりに、お世話になった虎番は多数。
 現阪神タイガースOB会副会長。

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