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2010年5月26日

成長の証明

~阪神・横山龍之介投手~

 阪神タイガースが独自で設けている“ファーム月間MVP”今シーズン、まずトップで受賞したのは、横山龍之介投手(21)右投げ右打ちだった。各自のウエスタン・リーグ公式戦で、最も活躍した選手に贈られる賞。着実に力をつけてきた横山の成長を裏付ける選出。「やはり励みになります」というように、選手の志気を高めるための設定で、OB会も後輩たちの成長を願ってひと役買っている。2月のキャンプ。毎年役員が揃って陣中見舞に訪れている。そこで選手会に手渡した見舞金が何等分かされて賞金になっている。球団選手会の粋な計らいで、プレゼンターもOB会から出席している。

 鳴尾浜球場、表彰式で横山に賞金を手渡したのは、不肖、副会長の私。「早く自分の形を作って、一軍に昇格しての活躍を期待しているから」のひと言付け加えて手渡すと「ハイ。わかりました。頑張ります」力強く宣言してくれた。新潟は日本文理出身。2006年、高校生ドラフト4巡目で入団した。高校時代は甲子園大会に3度出場している。


 調子はいい。安定している。5月23日現在の成績に目を通してみると、23試合に登板。1勝1敗1セーブ。22イニング、2/3投球回数で、自責点は3。防御率は1・19。たいしたものだ。そして、チームの試合数が35。2試合に1度以上の登板は凄い。いずれもリリーフ登板。勝敗にはあまり関係ないセットアッパーとして、抜群のピッチングを披露している。昨年と今年、本人にマウンドへ上がった時の精神状態を比較してもらった。「昨年までは、まだ自信がなかったし、プレート上でオド、オドしていたと思いますが、今年はなんとなく自信がついてきました。試合でも落ち着いてマウンドに立つことができるようになりました。」と笑顔で話してくれた。私、いつもネット裏でピッチングを拝見しているが、プレート上の表情は昨年までと全然違う。自信だろう。余裕がある。


 今季4年目。勢いよく芽吹いてきた。過去の登板数は4、3、21。入団した年から順番に朗読してきたが、3年間の防御率はなんと6・08。この数年である。今年の成長度がいかに高いか、比較してみるとひと目でわかる。21歳。今は何事をもどんどん吸収できる年齢だ。昨年から変えたフォームも自分のものになってきた。「上から投げていますと、どうも肩に違和感といいますか、何かひっかかるものがありました。トレーナーと相談して一度横から投げてみましたら、ひっかかるものは全くありませんでした。それなら、ということで今のサイドスローにしました。何故か、コントロールが良くなったような気がしますし、腕も思い切って強く振れるようになりました。腕が振れるようになって、今があると思います」は横山である。まだ発展途上にある。伸びる余地がある。今は野球に集中する時だ。


 昨年から指導にあたってきた、中西ピッチングコーチも成長は認めている。横山のいいところを聞いてみた。「一番いいのは、投げっぷりですね。それと、真っすぐを投げても球が動くことですかね。性格的にはちょっと弱い面はあります。だから今、どんどん投げさせているんですよ」だった。自分の強心臓を少々分けてやりたいところだろうが、そうはいかない。自信がつけば性格的な弱さが消えるのがねらいだろう。一軍昇格、そんな遠い話しではないはずだ。特に現在のタイガース投手陣。調子を崩している人。故障している者が続出。投壊気味である。近々、声がかかる可能性はあるが、焦りは禁物。しっかり自分を見つめることだ。


 結果ばかりを求めてはならない。現状はまだプロセスを重視する時期だ。最高の進歩を「10」とする。練習で得られるのは、そのうちの2~3である。あとの7~8は実践を経験して、自信をつけて進歩するものだという。だが、肝に銘じておくのが、練習で得た2~3がなければ4~10へと前には進まないということだ。「これまで一度も先発したことはありません。このままリリーフでという気持ちはありますが、仮に一軍へ上がったとしても、はじめはリリーフからでしょう。中西コーチから、お前の長所は「投げっぷり」だと言われていますので、思い切って腕を振って投げていきます。」自分をつかみかけているようだ。大事な時だ。プロセス重視を忘れるな。


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ウエスタン一番星
本間勝(ほんま・まさる)
 1939年(昭14)5月1日生まれ。愛知県出身。中京商(現中京大中京)を卒業後、58年に阪神タイガースに入団。投手として活躍し、60年5月15日の巨人戦で初勝利をマーク。この年に13勝を挙げた。66年に西鉄に移籍。翌年、現役を引退。
 現役生活は実働10年で、216試合に登板。28勝38敗。16完投、4完封で377奪三振。通算投球回数は693回1/3で防御率2・86。
 退団後は14年間の新聞記者生活を送る。球団の営業担当などを歴任し、阪神の球団広報に。吉田義男氏(日刊スポーツ客員評論家)が3度目の監督に就任した時は広報部長。大物外国人グリーンウェル(レッドソックス→阪神)が「神のお告げ」で途中帰国したときの対応に苦慮。「あの年は、なかなかしんどかったですなあ」と振り返る。星野監督には、シーズン中の記者とのお茶会を進言。「あれだけ気の利く監督でしたから。広報の私は必要ないですな、と言ったこともありましたよ」。激しいスクープ合戦を繰り広げる虎番記者と、監督や選手との調整に手腕を発揮した。長い記者生活のキャリアを生かした名物広報ぶりに、お世話になった虎番は多数。
 現阪神タイガースOB会副会長。

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