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2009年5月28日

持ち味を生かせ

~広島・松山竜平選手~

 遠くへ飛ばすパワーの持ち主だ。勝負強さは昨年、ウエスタンリーグの打点王に輝いたことで実証済み。1軍からのお呼びがかかっても不思議ではない選手。広島・松山竜平選手(23)。九州国際大から入団して2年目。右投げ左打ちのスラッガー。今シーズン、故障でやや出遅れはしたが、5月24日現在の成績は、24試合に出場。84打数28安打で打率は・333。3ホーマーを放って15打点と申し分ない。目下、ファームで修行中。目指すは1軍だ。

 バットスイングには迫力がある。ことバッティングに関しては1軍にいてもおかしくない選手。天は二物を与えず、という。フィールディング、走塁に難点がある。各チーム同じ考えだろうが、若い選手を代打だけの要員としてベンチに置いておくのには問題がある。守れて、走れる選手は守備固めとか、ピンチランナーにと使い勝手はいいが、代打のみとなると全くゲームに出ない日が結構ある。練習不足になりがちで、実戦で起用する機会が激減する。このような状況は、伸び盛りの選手の訓練の場が削られ、せっかくいいセンスを持ったプレーヤーも、成長が止まってしまう危険性がある。タイガースの桜井などもそうだったが、松山もどちらかといえば、声をかけにくいタイプの一人。

 各チームに同タイプの選手はいるが、広島は若手を育てるのがうまい。現阪神の金本、新井なども同じようなタイプだったと思うが、両選手ともレギュラーポジションを奪うまでに成長した。厳しい練習が待ち受けているのは確かだが、松山が首脳陣にアピールしたいのは、当然バッティングだ。「故障のほうはもう大丈夫なので、バッティング、守備の両面を平行して鍛えていきたいと思いますが、やはり僕の場合、アピールするのはバッティングです」。自分のやるべきことは分かっている。一番怖いのは、守りに気をとられすぎて、攻守とも中途半端になってしまうことだ。成長を妨げるようなことがあっては大変。まずは、自分の特長を生かしていくべきだろう。

 山崎2軍監督は「別にこれといった注文はありません。特にバッティング面に関しては、このまま成長していってくれたらいい。とにかく大きく育ってくれることを願っています。だから、われわれが気を付けなくてはいけないのは、バッティングが小さくならないように注意しておくことですね」と指導方針を決めている。そして守りについては「今年はサードにも挑戦させていますが、どこでも守れるようにしておけば、それだけ1軍に上がるチャンスが多くなるわけですから、頑張ってほしいですね」と期待を寄せている。まだ、一度もクリーンアップから外したことはない。これも指導方針の一環だろう。

 確かに守備力のアップは必要条件だが、かといって、そこに必要以上にこだわらなくてもいい。バッティング面で素晴らしい結果を残していけば、1軍首脳陣の心を揺さぶるときは必ずくる。野球が好きであり続ければ、野球をおろそかにすることはない。「いまの僕は、あそこを守るのはいやだとか、ここでないとダメだとか、わがままを言っている立場ではありません。あらゆることに挑戦して、どんなささいなことでも吸収していく立場ですので、頑張るしかありません。バッティングの調子はいいです」。松山である。自分で学ぼうとする意欲があれば、技術は必ず向上する。いまは野球漬けでいい。守備力は、練習を重ねていけば、重ねただけ上達するといわれる。1軍は逃げていかない。


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ウエスタン一番星
本間勝(ほんま・まさる)
 1939年(昭14)5月1日生まれ。愛知県出身。中京商(現中京大中京)を卒業後、58年に阪神タイガースに入団。投手として活躍し、60年5月15日の巨人戦で初勝利をマーク。この年に13勝を挙げた。66年に西鉄に移籍。翌年、現役を引退。
 現役生活は実働10年で、216試合に登板。28勝38敗。16完投、4完封で377奪三振。通算投球回数は693回1/3で防御率2・86。
 退団後は14年間の新聞記者生活を送る。球団の営業担当などを歴任し、阪神の球団広報に。吉田義男氏(日刊スポーツ客員評論家)が3度目の監督に就任した時は広報部長。大物外国人グリーンウェル(レッドソックス→阪神)が「神のお告げ」で途中帰国したときの対応に苦慮。「あの年は、なかなかしんどかったですなあ」と振り返る。星野監督には、シーズン中の記者とのお茶会を進言。「あれだけ気の利く監督でしたから。広報の私は必要ないですな、と言ったこともありましたよ」。激しいスクープ合戦を繰り広げる虎番記者と、監督や選手との調整に手腕を発揮した。長い記者生活のキャリアを生かした名物広報ぶりに、お世話になった虎番は多数。
 現阪神タイガースOB会副会長。

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