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2009年9月28日

ヒーローインタビュー。

 マジック点灯、リーグ優勝などといったニュースが聞かれ、いよいよ今シーズンも終わりが近づいてきた。ペナントの行方はさることながら、各選手のタイトル争いや最終成績も気になる。シリーズ終盤ならではの楽しみが増えてきた。しかしこの時期、期待感のある話題ばかりではない。今年限りでグラウンドを去ることになる選手の話題もちらほらと聞かれてくる。

 中でも千葉ロッテマリーンズの小宮山悟投手の引退には衝撃を受けた。当時のロッテオリオンズで1989年にデビューして以来、戦力外通告、横浜ベイスターズへの移籍、MLBニューヨーク・メッツ移籍、浪人、ロッテ復帰と波乱の野球人生を歩んできた男だ。自身と同世代の小宮山にもついにその時がきたのかと思い知らされる。少し前に球団から現役続投を打診されていたと聞く。継続を求められながら、自ら区切りを付ける潔さに感銘を受けるばかりである。

 小宮山の会見を見守るうち、彼を師とするジョニーこと黒木知宏投手の「その時」が浮かんできた。2007年の今ごろ、所属球団のマリーンズから戦力外通告を受けた。その時点では、黒木は現役続行の意思を表明。周囲からはトライアウトなどで自らをアピールすべきとのアドバイスもあったが、野球人生に強く自信を持っていた黒木は「自分を必要としているところが必ず現れる」と信じ、オファーを待った。

 その後、現役継続はならなかったが、自分を支えてきた野球のすばらしさ、楽しさ、そして怖さや厳しさを伝えていくため「PLAY BALL! PROJECT」を始動。野球を通じて心豊かな人づくりに取り組む同プロジェクトは、全国各地からオファーを受ける。プロのマウンドを降りたあとも黒木は多くの人々に必要とされている「魂のエース」であることに変わりはない。

 小宮山は「楽しいことしか頭に出てこない」、黒木は「ただの1球も悔いの残る球は投げたことがない」と自らのプロ野球人生を語っている。平々凡々と毎日を過ごす自身にとって、このふたりの引退会見は、ヒーローインタビューのようにすがすがしい。そしてふたりはともに生涯野球に携わっていくという。今後とも彼らには悔いのない人生を送るためのヒントを分けてもらえることだろう。いつまでも自身にとって同世代のヒーローであってくれることに期待したい。


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一日一回野球の話をしようよ
本気太郎(ほんき・たろう)
 「子どもを子ども扱いしない」を信条として、人間どうしの付き合い方を子育てに模索する、小学5年と4歳になる男の子の父。WBCに魅せられ、野球の面白さをいまさらながら見出したアラフォーオヤジ。
PLAY BALL! PROJECTとは
 野球を通じて社会に何かを伝えていこうとするアスリートを支援する組織。さまざまな形で活動するアスリートと参加者をマッチングさせる橋渡し的役割をし、より豊かな人間関係・社会環境の広がりを目指している。
詳しくはhttp://playball-project.com

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