第3回 ソフトバンク和田
ソフトバンク和田毅、壁の向こう側/中
早大のエースとして大活躍したソフトバンク和田
プロ入り後のソフトバンク和田毅投手(27)は、2003年から昨年まで5年連続で2ケタ勝利を挙げている。高卒1年目から1軍で活躍した松坂には及ばないものの、同世代では2位の70勝(7月31日時点)をマーク。年俸は2億2000万円(推定)まで上がった。それでも彼は「何か物足りない」と言う。
「確かに大学時代の時の方が調子が良かった。どこが良かったのかを見つめ直すことはあります。でも、それは過去の姿に戻ろうというのとは違います。時を重ね、当時より成長はしているから、過去の姿に戻っても意味がないじゃないですか。過去のいい部分と今の自分を足して、より良い投げ方を見つけ出すこと。それがプロとしてやっていく使命だと思います」。
そんな彼が理想の投手として名前を挙げたのが、45歳で今なお現役で投げ続ける横浜工藤公康投手だ。「心構えから体のケアまですべて、自己管理がすごいと思います」。工藤もけっして大柄ではない。高校時代に甲子園でノーヒットノーランを演じて名前は知られたが、西武入団後すぐには先発で活躍できなかった。左腕ということもあり、もっぱらリリーフで起用されることが多かった。しかしある時を境に球速が145キロ以上までアップし、先発投手として勝ち始めた。その後、故障や、数々の壁にぶつかりながらも、200勝を挙げ、27年目の今季もユニホームを着ている。
「長く現役でやっていくために、いかに老化(衰え)を防ぐか。体調がいいのに調子が上がらない時には何が足りないのか。一つ一つ考えて、見つけていかなきゃならない。負担のかからないフォームを編み出してみたり、メンタル面を分析してみたり」。工藤投手のように少しでも長く1軍のマウンドで投げ続けるには、その思いの分だけ地道な作業が必要なのだ。
◆和田毅(わだ・つよし)1981年2月21日生まれ、島根県出身。浜田高時代2、3年夏に甲子園出場。3年時はベスト8入り。早大に進学し1年秋のリーグ戦でデビュー。2年春からエース格となり、通算27勝。4年春秋のリーグ優勝に貢献し、江川卓(法大)の持っていた通算奪三振記録を更新する476三振を奪った。02年ダイエー(現ソフトバンク)に自由獲得枠で入団。03年14勝を挙げリーグV、日本一に貢献、新人王に輝く。179センチ、77キロ、左投げ左打ち。家族は夫人と1女。今季推定年俸2億2000万円。
2008年8月02日 11:02
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