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2009年4月19日

金子誠の試合後コメント

 独特なコメントが試合後のひそかな楽しみだ。シーズン序盤、好調な打線の中心に9番打者の金子誠がいる。開幕から連続試合安打は「12」でストップしたが、4月19日時点での15打点もチームで2番目に多い。打高投低のチーム状況で、いぶし銀の守備職人のイメージが強いが、バットもピカピカに光り輝いている。

 猛打も頼もしいが、ウイットに富んだコメントにも魅力がある。しゃべりの調子が上がったときは“演説”もしばしば。謙遜(けんそん)なのか、自虐的なのか、最初は勘ぐってしまったが、実はそのまま思ったことを裏表なく素直に話しているだけのようだ。だからこそ、言葉に味があり、どこか憎めない。

 4月10日、福岡ヤフードームで、そのキャラクターがさく裂した。ソフトバンク和田から広いドームの中堅席に本塁打をたたき込んだ。「26年間の野球人生でバックスクリーンは初めて。春の珍事と(新聞に)書いておいて」と真顔だった。首位打者キープを伝えると、スポーツ新聞の打率欄の切り抜きが日課だと明かしていた。

 その日の帰り際には「去年、福岡ドームで打つ夢がかなって、今年はバックスクリーンに打つ夢もかなって、あとは何にしようかな」と付け加えたが、その5日後、7試合連続二塁打のプロ野球記録を樹立。過去に10人が6試合連続で記録しながら、なかなか破れない壁だっただけに、ものすごい勝負強さだ。

 3安打した4月17日の試合後、あまりの好調ぶりが怖くなったのか、一時的に“貝”になった。「いつか必ず落ちるから、もう(打撃のコメントを)話さないことに決めたの。この先に大きな滝が待っているんだから、それを考えると怖いでしょ」。打率が落ちてゆく様を表現した滝だが、今はその音すら聞こえていないはずだ。

(村上秀明)


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 新潟県新潟市(旧小須戸町)出身。日刊スポーツ長野、新潟支局を経て02年北海道本社に入社。編集部。一般スポーツ、コンサドーレ札幌などを担当し、03年9月から日本ハム担当。高校3年夏の甲子園に出場して本塁打をマーク。趣味は映画(レンタルDVD)観賞と愛犬の散歩。1975年4月生まれ。
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