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2010年11月15日

逆転のサクセスストーリーを楽しみに

 日本ハム梨田昌孝監督は、少し遠い目をしながら、ちょうど10年前の出会いを回想していた。00年。近鉄で初めて監督を任された年だった。「こんなに細くて大丈夫かな、と思ったけどね。本当にこんなに細かったから」。小さな前ならえのようなポーズをして、その体のスリムさを表現した。今や大投手となった愛弟子の若き日を振り返った。まだプロ1年目だった、楽天のエース岩隈久志の印象である。

 今オフにポスティングシステムで、メジャー移籍へ挑戦した。堀越高から99年ドラフト5位で近鉄に入団。その順位が示すように、もちろん今ほど、著名な存在ではなかった。梨田監督は、それでも才能の一端は見逃していなかった。「とにかく、フォームがしなやかだった。しなやかでね」と、復唱するほどの長所があった。現在まで進化を遂げた環境、陰の努力など、岩隈のバックボーンは知らないが、入団してからもほかの選手とは違う何かがあったのだろうと想像する。

 日本ハムには来季、早大のエース斎藤佑樹を筆頭に6人のドラフト指名選手が入団する予定だ。11月12日まで沖縄・名護市で行われていた秋季キャンプには、期待の若手選手が集っていた。その話題の1つが、やはり新加入する斎藤佑。若手数人からは「向こうはスーパースターですから。僕は、もういいです」などとジョーク交じりの本音とも、また反骨心の裏返しともとれる声を聞いた。

 どういう形であれ、すでに刺激を与えるような「斎藤佑効果」が、すでにチーム内からは見えた。強い星の下に生まれた斎藤佑は、誰もが経験したことがないような重圧を乗り越えてきた、たくましさがある。それを意識しているほかの若手、新人たちには、逆に追う者の強みがある。取材していても、突出した才能があるにもかかわらず、頭角を現すことができずにいる選手を多く見てきたし、見ている。余計なお世話は承知の上だが、「もっとこうしたら…」などと思うことも多々ある。

 ロッテの日本一で「下克上」という言葉が流行中。超注目株の加入で起きた化学反応を無駄にしないで、生かしてほしい。今オフのもう1つの「下克上」の教本ともいえる岩隈のような、逆転のサクセスストーリーを描く選手が出てくるかを楽しみにしたい。

(高山通史)


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ハム番日記
高山通史(たかやま・みちふみ)
 新潟県新潟市(旧小須戸町)出身。日刊スポーツ長野、新潟支局を経て02年北海道本社に入社。編集部。一般スポーツ、コンサドーレ札幌などを担当し、03年9月から日本ハム担当。高校3年夏の甲子園に出場して本塁打をマーク。趣味は映画(レンタルDVD)観賞と愛犬の散歩。1975年4月生まれ。
本間翼(ほんま・つばさ)
 北海道札幌市出身。在京スポーツ紙で4年間経験を積み、07年6月に入社。昨年まではプロ野球を担当し、新規参入1年目の楽天、44年ぶり日本一の日本ハムを担当した。休日は最近はじめたゴルフの練習に精を出すが、思うように上達しないのが目下の悩み。1978年4月生まれ。
石井克(いしい・まさる)
 北海道札幌市出身。1983年8月生まれ。09年9月に北海道本社に入社。同年10月から日本ハムを担当している。小学3年から野球を始め、高校時代は投手。アンダースローに転向して甲子園を目指すも、夢はかなわなかった。最も尊敬する人物は野茂英雄氏。

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