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2008年4月17日

2008新戦力を比較分析する

◇新戦力の明暗

 プロ野球が開幕して半月以上が経過しました。セ・パともにそろそろ落ち着いて、2008年の戦力について考えてみる時期だと思われます。今回は、その中でも、各チームの浮沈に大きく関係する「新戦力」選手たちについて、分析してみましょう。なお、「新戦力」とは、2008年からチームに加わった選手を指しています。つまり、ルーキー、外国人、移籍選手がその対象となります。

◇先発投手新戦力比較

 1試合ごとの選手の個人評価が発表されている、BBR(ベースボールレイティング)を使って、開幕から4月13日までの成績を表にまとめましたので、ご覧ください。

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 即戦力として、最も大きな効果があるのは、先発投手でしょう。現在のところ、阪神のアッチソン投手が最も平均BBRが高く、阪神躍進の原動力になっていることが解ります。ただし、試合数が他の投手よりも少ないため、本格的な評価としては、もう数試合見てみたいところです。

 石井一とキニーと、2人の補強投手が上がっている埼玉西武が、パ・リーグトップに立っているのも、偶然ではありません。中心打者がチームを離れてシーズン前は心配されておりましたが、補強策が実って、今のところ非常に順調です。
 平均BBR 3位に入った大場投手が、今のところ最高の新戦力かもしれません。16奪三振の試合では、BBRが100点になるなど、恐るべきルーキーと言えます。ただし、平均で見ると70台になっているところからも解るように、まだ安定度の面では問題を抱えていると考えられます。この大型ルーキーが安定しはじめたら、手がつけられなくなる予感すらあります。
 上位3人とその次のグライシンガー投手の間にはかなり差があります。それでも、巨人期待の新先発投手は、自分の仕事は果たしていると言えるでしょう。巨人での初勝利も獲得しましたし、安定していることにかけては定評があるので、今後はもっと期待できるでしょう。

 平均BBR 50台から下になると、はっきり言って期待通りには行っていないことになると思います。それでも藤井投手は、4月12日のロッテ戦で成瀬投手と素晴らしい投げ合いを演じましたので、開幕時よりはかなり調子が上がっていると考えてよさそうです。日本ハムでの初勝利も、そう遠くはないと考えられます。
 ウッド投手も、3戦2敗のため、平均BBRは低いままです。しかし、4月13日の試合では、7回を投げて自責点2と、立派に先発投手の責任を果たしました。防御率も2点台ですので、期待はずれではないと考えられます。
 一方、リオス投手の場合は、すでに1勝しているものの、防御率は7点台と、かなり打ち込まれています。先発投手の新戦力の中では、唯一厳しい状況と言えるように思います。ただし、4月の間は、まだ「ならし」期間と考えることもできますので、ヤクルト期待の外国人新戦力投手も、徐々に調子を上げてくる可能性がない訳でもありません。

◇リリーフ投手新戦力比較

 次に、リリーフ投手の比較順位を見てください。

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 注目されて巨人入りしたクルーン投手が、期待通りの活躍をしています。6試合投げて、自責点はまだ0です。シーズン開始直後は、登板する試合がない状態でしたが、次第にチーム状態も上向いてきていますので、今後はさらに投げるチャンスが増えるでしょう。
 押本、林、両投手を獲得したヤクルトは素晴らしいスカウティング能力と言えるでしょう。萩原投手も平均BBRが60台中盤ですから、合格点と言えます。即戦力のリリーフを3人も獲得できている強みが、開幕ダッシュに繋がったとも言えます。ただし、少しチームが下降気味ですので、これからが真価を問われることになると思います。
 ヤクルトと同様に、まずまずの補強結果を出しているのは、ロッテです。アブレイユ投手、シコースキー投手、宮西投手と、60~70点台のリリーフ投手を補強することに成功しています。ただし、YFKの抜けた穴を完全に埋めたとは言い切れない状況ですから、安定した戦いが出来るところまでは行っていないように思われます。
 ソフトバンクの久米投手は、ルーキーながらいい活躍を見せています。開幕戦に勝利がつくなど、勝ち運があることも、プロでやっていくには重要なポイントだと考えられます。大場投手と久米投手、先発/リリーフともに、ソフトバンクはいい補強ができました。
 実力通りの活躍をしているのが、岡本真投手でしょう。和田外野手の人的補償として入団しましたが、当然といえば当然の活躍でチームを支えています。埼玉西武躍進の一端を担っているのは間違いありません。

 なお、登板数が少ないため、表には入れませんでしたが、ソフトバンクのホールトン投手が2試合の登板で平均BBR 82.5と非常にいいスタートを切りました。開幕ダッシュには成功したものの、その後もたついたソフトバンクの救世主として、馬原投手の復帰までチームを支えてくれそうです。


◇野手新戦力比較

 最後に、野手の比較順位を見てください。

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 野手は毎試合活躍とは行きませんので、どうしても平均は投手よりも低くなります。その中で70台をキープしている新井選手はさすがの活躍です。昨季打てなかった阪神打線の、いいポイントになりました。新井選手、金本選手と続く打線は、他球団からも嫌がられる存在になったと思います。

 外国人野手の補強は、毎年話題になりますが、今のところそのトップは埼玉西武のブラゼル選手ということになります。カブレラ選手が抜けた穴を補えるかが、補強の課題だったことを考えると、完全にとは言わないまでも、十分な補強だったと言えるでしょう。出て行ったカブレラ選手がまだ50台の平均であることを考えると、少なくとも現時点では大成功です。
 3位に入った川島慶選手は、素晴らしい活躍でヤクルトの開幕ダッシュをリードしました。しかし、怪我のため戦列を離れています。ヤクルトのチーム状態が少しずつ悪くなったのは、川島慶選手がリタイアした後からですので、チームからも早い復帰が望まれているはずです。
 ラミレス選手は、鳴り物入りで巨人に入団しました。守備が悪いことなどを理由に懸念する向きもあります。しかし、現時点では中軸としてチームを引っ張っています。特に、小笠原選手、李選手の調子が上がらない中で、しっかり打てていることが、巨人が少しずつ浮上してきた鍵であると思います。平均BBR 64.0はまだ低いと思われますが、夏に向けて調子が出てくる選手だけに、今後は上がってくるはずです。

 平均BBR 60台までの選手は、「補強成功」と言ってもよいでしょう。その意味では、和田、スレッジ、レストビッチの各選手までがその対象です。ただし、阪神の平野、フォード両選手は、現在の阪神の好調を支える活躍が出来ていると思いますので、その意味では平均的には活躍できていなくても、「意味のある補強」だったことが解ります。

 その他、注目される補強選手を挙げておきます。シーボル選手(広島)58.0(13試合)、ボカチカ選手(埼玉西武)57.4(7試合)、濱中選手(オリックス)56.3(16試合)、聖澤選手(楽天)38.0(12試合)あたりを見ておいてください。シーボル選手は、いい活躍を見せている試合もあるので、今後に期待が持てます。ボカチカ選手は不調でファームに下がりました。ルーキーの中では唯一多く起用されていた聖澤選手も、なかなか結果を出せずにファーム行きを告げられました。濱中選手は、相変わらず低い打率から抜け出せないでいます。ただし、チームの中では居場所を確保した感もありますので、試合に使ってもらえる間に、もう少し結果を残す必要があるでしょう。


◇新戦力開幕王

 前回と前々回、開幕ダッシュに成功した選手を取り上げ、「開幕王」と名付けました。今回は新戦力をまとめましたので、新戦力の中での「開幕王」を考えてみます。
 まず、先発投手は登板数から考えると石井一投手が「新戦力開幕王」でしょう。ただし、「新人開幕王」ということになると、大場投手となります。実際に、このまま行けば、大場投手は年間の新人王の有力候補になっていくでしょう。
 リリーフでは、クルーン投手が「新戦力開幕王」です。期待されてはいても、結果が残せない選手も多い中で、しっかり期待通りに活躍している面で、素晴らしい投手だと思います。「新人開幕王」ということになると、久米投手でしょうか。
 野手では、新井選手でしょう。実績から言って、ラミレス選手か新井選手がこの位置を占めるのは、ある意味当然です。チーム状態の利があって、新井選手の方が「新戦力開幕王」となりました。野手の「新人開幕王」は残念ながら該当者なしです。やはり、日本人のルーキーが開幕から常時出場のレギュラーとして活躍することは本当に難しいことなのだと思います。

 新戦力の活躍には、今後も注目ですね。


 ◆「ベースボールレイティング(BBR)」とは?

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 「ベースボールレイティング(BBR)」とはNPB-BIS公式データを元に選手の1試合ごとの細かい成績や記憶に残る活躍までを数値化したものです。今季から、ファームの実試合データに基づいたポイントの算出が開始となり、1軍の表舞台で活躍する選手だけではなく、すべてのプロ野球選手の活躍に一喜一憂する楽しみが増えました。北京オリンピックYearで盛り上がることが間違いない2008年のプロ野球をもっと楽しむために、『ドリームベースボール』の『BBR』でプロ野球の新たな一面を見出してみてはいかがでしょう。

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