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2010年2月16日

「見る」というのは奥が深い

 入社したての頃、デスクに教えられた。「スポーツ記者の仕事は見ることが8割だ」。話を聞くことより、原稿を書くことより、試合や練習を見ている時間が圧倒的に長い。そして、その洞察いかんで取材や執筆の質が決まるという意味だった。入社11年目を迎えた今なら、わかる。

 だが、キャンプ第2クール、己の未熟さを思い知る「見る達人」に会った。テレビ番組のものまね選手権で落合監督のまねで優勝し、一躍、有名になった牧田知丈さん(名古屋・製薬会社勤務)だ。毎年、ネタ仕込みのためキャンプにやってくるのだが、初めてゆっくりと話をした。
 落合フリークとなった理由を尋ねると「あんなにクセだらけの人はいませんよ。他の人とすべてが違う。だから好きなんです」。そんな牧田さんと“落合監督談義”が弾んだ。

 「例えば監督は歩く時あまり腕を振りませんね。牧田さんはそういうところを見ているんですか」。
 「はい。歩く姿、立っている姿、遠くで見てもすぐわかります。監督はベンチに座っている時は左に傾いていますよね」。
 「確かにいつも同じ体勢で座っていますね」。
 「落合監督は右の肩が下がっているんです。だからあれはそれを矯正するしぐさなんでしょうね」。

 マニアックな話題の中、最も驚いたのが牧田さんの「定点観測」だった。ナゴヤドームで観戦する時、あえてビジター側の左翼席に陣取るという。そこは最も一塁ベンチにいる落合監督が見える場所だから。「双眼鏡でベンチを見てたら発見しました。落合監督は(6時開始の)ナイターの時、5時59分にベンチに入るんです。そしてタオルで顔を拭き終わった時にプレーボール。このタイミングがいつも一緒なんです!」。

 ものまね根性、恐るべし…。そういえばドラ番になりたてのころ、落合監督にも教えられた。「いつも同じ場所からバッティング練習を見てみろ。1年間続ければ、少しはその選手のことがわかる」。見ること。その道の奥はまだまだ深い。

(鈴木忠平)


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鈴木忠平(すずき・ただひら)
 2000年入社。アマチュア野球、中日、ボクシングなどを取材した後、04年の落合政権誕生時から中日担当に。日本一を1回、リーグ優勝を2回取材した。
桝井聡(ますい・さとし)
 06年入社。高校野球、ラグビーなど東海地区のアマチュア競技を担当。今年4月から中日担当。京都府生まれ。趣味は国内旅行。

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