2009年5月19日
打線上昇ひたすら待つオレ流
ロック歌手の忌野清志郎さんが5月2日、58歳の若さで亡くなった。9日に行われた葬儀には約43000人が弔問に訪れた。その忌野さん、実は熱狂的なドラゴンズファンで99年のリーグ優勝時にはスタンドから歓喜のホラ貝を吹いたという逸話を持っている。
「ドラゴンズファンだった? そうか。じゃあ、日本一は見ることができたんだな」。落合監督は忌野さんの悲報を聞くと言った。面識はなかったが、07年に53年ぶりの日本一を忌野さんに見せられたことに安堵(あんど)感をにじませた。そして、つぶやいた。「50代だったのか…」。
オレ流指揮官も今年で56歳になる。監督という激務を6年続けている以上、健康上の不安が出てきてもおかしくはない。ただ、落合監督は精密検査などを受けたことがないという。
「オレは検査なんて受けないよ。調べたら、どこか悪いところが出てくるに決まっているだろう。だから、知りたくねえんだよ」。
健康管理、危機管理を徹底する落合監督だが、病院は嫌いなのだ。監督という立場上、職務を途中で放棄するような事態にはしないという覚悟からか。その言葉には勝負の世界に身を置く者の達観があった。
チームは本拠地で横浜に3連勝して3位に浮上したものの、首位巨人とは依然として8・5ゲーム差。投手を中心に守備は計算が立つようになったが、停滞する打線が問題だ。開幕スタメンを固定している指揮官には周囲からの風当たりも強いが、落合監督は頑としてメンバーを変えない。
「調子が悪いから先発から外したりするチームもあるだろう。オレはそういうの嫌いなんだよ。その選手が死んじゃう。オレは助け舟は出さない。それを乗り越えていかないとレギュラーなんて務まらないよ」。
1度使うと決めたら、ひたすら待つのがオレ流。日々、蓄積されていくストレスにもじっと耐える。夜は睡眠導入剤を服用し、朝は数十種類の栄養剤を口にしてからグラウンドに向かう。確かに病院嫌いでなければ務まらない仕事かもしれない。
(鈴木忠平)
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- 村野森(むらの・しん)
- 94年入社。ロサンゼルス支局で大リーグ担当、大阪でプロ、アマ野球担当などを経て06年11月から名古屋勤務。09年2月から中日担当キャップ。70年12月、北海道生まれ。
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- 鈴木忠平(すずき・ただひら)
- 00年に入社後、01年に中日を担当。その後アマチュア競技、ボクシングなどの担当を経て04年オフの落合政権誕生時から再び担当に。幼少時は大の西武ファンだった。埼玉県生まれ、29歳。
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- 福岡吉央(ふくおか・よしてる)
- 79年、岐阜県生まれ。02年入社。社会担当(株レンジャー)、芸能担当(お笑い、テレビ)、阪神担当を経て08年11月から中日担当。99年のリーグ優勝は神宮球場の左翼席から見届けた。
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- 桝井聡(ますい・さとし)
- 06年入社。高校野球、ラグビーなど東海地区のアマチュア競技を担当。今年4月から中日担当。京都府生まれ。趣味は国内旅行。
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