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2009年2月23日

小林正の決断に見たプロ意識

 ファーム・読谷組を取材していて、一瞬ヒヤリとしたことがあった。シート打撃で井上の打球が登板していた小林正の左足付け根付近を直撃。小林はそのままマウンドにバタリと倒れ込んだのだ。

 当たる場所が悪ければ、ケガにもつながりかねないほどの速い打球。カメラを構えていた記者も、思わずシャッターを切るのをためらった。トレーナー陣が慌ててマウンドに駆けつけたが、小林はしばらくして立ち上がると、平然とした顔でそのままマウンドに立ち続けた。

 「僕も一瞬ダメかと思ったんですけど、筋肉の部分だったので。少しずれてたら腰骨に当たっていたので、助かりました」

 痛みがないと言えばうそになる。だが、北谷(1軍)での練習試合を控え、離脱などしていられない時期。「練習試合よりも、シーズンのことを考えて準備しているけど、ここまでずっと順調ですからね」。1軍首脳陣の前で直接アピールできるチャンスを、不運な1球で逃す訳にはいかなかった。

 そして小林の言葉を聞き、北谷で中日のキャンプを見学していた中京女子大レスリング部・栄和人監督の話を思い出した。「ドラゴンズの選手のプロ意識はすごく勉強になる。アマチュアだと、ケガをした時に、診断結果を聞いて甘えが出る選手もいれば、逆に痛みを我慢し過ぎてケガにつながる選手もいる。でも、状況に応じた判断ができることが大切なんですね」。

 決して無理はしないが、先のシーズンも見越した上での総合的な決断。小林が取った行動の一端に、試合では見ることができないプロ意識を垣間見た気がした。

(鈴木忠平)


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