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2008年3月09日

時期尚早?落合監督沈黙の真意は…

 3月3日、沖縄・那覇空港。落合監督は保安検査場を通ると、いつものようにサングラスをかけて歩き出した。「なんだよ?」。記者が近寄るとにやりと笑った。名古屋に戻る前に1つ聞いておきたいことがあったのだ-。

 今年もまたオレ流の煙幕に巻かれた1カ月だった。毎年のことだが、キャンプ中、落合監督はほとんど外出しない。朝、球場へ行く時も関係者以外立ち入り禁止の出口から出発し、球場から宿舎へ同じように戻っていく。報道陣が接触する機会はほとんどない。

 落合監督はキャンプを非常に重要視している。「今の時代、シーズン中の戦術で差はつかない。差がつくとすればキャンプだろう。どういう練習を、どれだけやるかが勝負を分けるんだ」。2度のリーグ優勝も、日本一も、ハードなキャンプがあったから勝てたと信じている。だから、ひたすらチームに、野球に没入するのだろう。ただ、記者にとっては監督の実態が見えずに困るのだが…。

 さらに今年は第2クールから口も閉ざした。サインをしながら報道陣の質問に答えていたが、第2クールに入った途端にまったく話さなくなった。報道陣との接触を避けるように球場を後にした。おそらく選手が競争している途中で、監督が評価を口にするのは時期尚早という理由だろうと推測した。ただ記者としては監督の評価が知りたい。沖縄を離れるまでに沈黙の意図は聞きたかった。だから那覇空港で待った。

 -にやりと笑った落合監督は、沈黙の意図を問う記者に少しだけ答えを返した。「オレに今の段階で何を期待するんだ? 何を言えっていうんだよ。言えないだろう」。記者の予想は遠からずだった。理由は他にもあるかもしれないが、自分の発言が選手たちにもたらす影響の大きさを熟知しているからこその沈黙。開幕まで破られることはないのだろうか…。

(鈴木忠平)

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伊藤馨一(いとう・けいいち)
 岐阜県出身の34歳。97年オフから中日を担当。99、04、06年と3度の優勝を知っているのがささやかな自慢。自分の目で見て自分の耳で聞いたものをまず信用する。まず「観察」してからものを言うというのがモットー。
鈴木忠平(すずき・ただひら)
 00年に入社後、01年に中日を担当。その後アマチュア競技、ボクシングなどの担当を経て04年オフの落合政権誕生時から再び担当に。幼少時は大の西武ファンだった。埼玉県生まれ、29歳。
益田一弘(ますだ・かずひろ)
 広島県生まれの31歳。00年に入社して格闘技、相撲、サッカーを取材。「突撃取材」でボクシングの世界王者とスパーリングして3度ダウンした経験も。06年11月から中日担当。

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