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2006年4月11日

藤井スタメン落ちで「勝利至上主義」不変を痛感

 決断は思った以上に早かった。4月6日、スタメンからルーキー藤井が外れた。

 試合前、落合監督は予告していた。「決断したよ。現時点ではプロ世界で、しかもうちで2番を打つのは無理。ただ失格ということではない」。オープン戦から藤井を2番で起用し、今季の目玉とした新打線を開幕5戦目で解体した。

 その2日前、落合監督は頭をめぐらせていた。開幕から3試合を終えた時点で打線が機能しているとは言えなかった。周囲からは藤井2番起用に疑問の声があがっていた。「まだ3試合だろ。オープン戦と公式戦は違うって。周囲が持ち上げるからだ。打たなくても他にできることはある。新人なんだから育てていかないといけない面もある」。新人を育てるには勝利とのバランスを取りながらぎりぎりまで我慢することが必要。そう説明した。

 ただしばらくの沈黙の後に指揮官はつぶやいた。「まあよっぽど悪けりゃ考えるけどな…」。そして、藤井は外れた…。動揺など絶対に見せない落合監督だが、多少なりとも迷っていたのだ。だが04年の就任から掲げてきた勝利至上主義は今季も不変だった。

 スタメン落ちの日、藤井はプロらしく言った。「プロですから当然。僕はベストを尽くしてきたし、外されて腐っているようじゃつぶれてしまう。これからもやることは変わりません」。結果最優先の成熟したチーム。改めてオレ竜でレギュラーを獲ることの難しさを実感した。

(鈴木忠平)


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伊藤馨一(いとう・けいいち)
 岐阜県出身の34歳。97年オフから中日を担当。99、04、06年と3度の優勝を知っているのがささやかな自慢。自分の目で見て自分の耳で聞いたものをまず信用する。まず「観察」してからものを言うというのがモットー。
鈴木忠平(すずき・ただひら)
 00年に入社後、01年に中日を担当。その後アマチュア競技、ボクシングなどの担当を経て04年オフの落合政権誕生時から再び担当に。幼少時は大の西武ファンだった。埼玉県生まれ、29歳。
益田一弘(ますだ・かずひろ)
 広島県生まれの31歳。00年に入社して格闘技、相撲、サッカーを取材。「突撃取材」でボクシングの世界王者とスパーリングして3度ダウンした経験も。06年11月から中日担当。

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