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2008年5月29日

エース川上のフォーム改良はさらに続く

 中日エース川上憲伸投手(32)が、23日日本ハム戦で投球フォームを変えた。昨年夏からランナーなしでもセットポジションで投げてきたが、この日は久しぶりのワインドアップだった。試合後は「何も考えずに元のフォームに戻しただけ」と話したが、決して“何も考えずに”1年間を過ごしてきたわけではない。

 セットで投げ始めた理由は「走者が出た時に、急にセットにするのもどうかと思って」というもの。勝敗を分けるピンチで使うのはセット。ならば最初からセットで投げておけば、重要な局面でも違和感なく対処できる。投球のバランスを重視する川上らしい考え方だった。そしてそこから試行錯誤が始まった。

 川上は「僕はたぶんチーム内で一番フォームを変えるタイプ。見ている人からすれば、間違い探しみたいなものです」と笑う。セットで構えた際にグラブを腹につけたり、離したり。テークバックの小さくして打者からボールを見えにくくしたりといろんな形にチャレンジした。プレートの立ち位置も一塁側や三塁側に動く。試合中でも平気で投げ方を変化させている。

 当然、すべてが結果に結びつくわけではない。実際にワインドアップに戻した日本ハム戦は稲葉の1発に泣いたが、8回3安打1失点と好投した。ボールのスピードが平均3キロ増し。本人も「球威が若干上がりましたね」と認めており、当面はワインドアップでの投球を続ける考えだ。ただ川上は「いろんなものを試すことをやめたら、それまで。ものにならなかったとしても、意味がある」と言う。セットを貫いた1年間は決して無駄にはならない。今後も試合のピンチでその経験が生きてくるはずだ。

(益田一弘)


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