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2007年7月10日

李が変身、変化恐れず「オレ流」に

 郷に入りては郷に従え。中日の新外国人李炳圭外野手(32=韓国LG)が、変身した。覇気のない“緩慢プレー”と揶揄(やゆ)された守備が劇的に変化した。「韓国最高の打者」が、周囲をあ然とさせる全力プレーを繰り返している。

 6月30日ヤクルト戦。李が初回、いきなりダイビングキャッチを試みた。およそ打球には届かない距離だったが、185センチ、82キロの巨体で飛んだ。4回の福川の本塁打でもフェンスをよじ登ってグラブを伸ばした。打球はスタンドインしたが、プレースタイルの変化を予感させた。

 チャージを繰り返す姿は、すぐに実を結んだ。7月3日広島戦。7回に右中間の打球を地面スレスレでダイビングキャッチ。ベンチからは「おいおい、初めてじゃないか」という驚きの声ももれたという。1死後にも浅いフライを猛ダッシュで前進して再びダイブ。2度の好プレーで岡本を救った。翌5日広島戦では走者として三本間で挟まれたが、粘りに粘って最後は本塁にヘッドスライディング。タッチアウトだったが、生き残ろうとする姿はまるで若手選手のようだった。

 きっかけは6月6日の2軍落ちだった。首脳陣から「緩慢プレーの撲滅」を要望された。韓国担当の田承桓(チョン・スンファン)広報によると、李は外野手として「確実なプレー」をモットーにしているという。外野手のミスは傷口が大きくなるだけに、まずは打球を後逸しないことが最優先。李にとって自分のプレースタイルは「緩慢」ではなく「確実」のはずだった。開幕わずか2カ月で韓国で10年間培った流儀を曲げることを求められ、従った形だ。

 だが李は、変化することを恐れなかった。「チームのスタイルもあるし、首脳陣に求められるプレーを理解したのでそれをやっている。これを続けていきたい」。「守り勝つ」落合野球を担う上では、まだ中堅手としてホームへの返球など物足りない部分もある。だが母国で積み上げたものを放棄し、新しい野球に挑戦する。その姿は多少ぎごちなくても、尊い。【益田一弘】

(益田一弘)


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 岐阜県出身の34歳。97年オフから中日を担当。99、04、06年と3度の優勝を知っているのがささやかな自慢。自分の目で見て自分の耳で聞いたものをまず信用する。まず「観察」してからものを言うというのがモットー。
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 00年に入社後、01年に中日を担当。その後アマチュア競技、ボクシングなどの担当を経て04年オフの落合政権誕生時から再び担当に。幼少時は大の西武ファンだった。埼玉県生まれ、29歳。
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