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2007年4月14日

甲子園ざわめかせたルーキー浅尾の速球

 速い。浅尾の直球が速い。今季初の阪神戦となった10日。大学・社会人ドラフト3巡目浅尾拓也投手(22=日本福祉大)が、プロ初登板のマウンドに立った。7回の3番シーツから始まる阪神の中軸が相手。スタンドは4万8455人の虎ファンが埋め尽くす。ルーキーには厳しい場面だ。

 プロ初球はストレート。いきなり自己最速タイの152キロを記録した。スライダーを1球挟み、150キロを2球。最後は変化球で中飛。続くは4番金本。浅尾が「プロで対戦してみたい」と名前を挙げていた相手。直球は2度の152キロと151キロを計測した。結果は四球だったが、ルーキーの快速球に甲子園がざわめいた。

 速さは人をひきつける。他競技でもそうだ。五輪の花形は陸上男子100メートル。世界一速い男の称号はその優勝者に与えられる。サッカーでも「野人」と呼ばれる浦和FW岡野は全盛期に、ただボールを蹴って走る、シンプルな動作と圧倒的な走力でDFを置き去りにして観客を熱くした。大相撲の朝青龍は小柄な部類に入るが、抜群の俊敏さで、200キロ超のハワイ出身力士を次々と撃破。横綱に昇進で巨漢力士優位と言われた角界に一石を投じた。ボクシングでも往年の辰吉は、相手が反応できないほど回転の速い連打で観客を熱狂させた。

 初登板翌日。浅尾は「いつかは155キロを出したいです」と目を輝かせて言った。無名だったアマ時代と違って、プロで体系的な指導を受ければ、球速がアップする可能性は十分ある。速さには魔力がある。絶対的なスピードは、技術と経験を凌駕(りょうが)する。まだ新人で改善点も多いが、イケメン速球王のストレートには、お金を払って見にいく価値がある。

(益田一弘)


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 岐阜県出身の34歳。97年オフから中日を担当。99、04、06年と3度の優勝を知っているのがささやかな自慢。自分の目で見て自分の耳で聞いたものをまず信用する。まず「観察」してからものを言うというのがモットー。
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