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2007年3月04日

育成選手制度が可能にした「格安補強」

 2月25日、中日はオリックスを自由契約となっていた中村紀と育成選手契約を交わした。年俸は昨年の2億円の50分の1となる400万円で、出来高払いなどの付帯条項はなし。仮に支配下選手登録され、150日以上1軍に登録されたとしても、中村紀が受け取れる年俸は最大で1500万円ということになる。落合中日は通算319本塁打のスラッガーを格安に“補強”できた格好になった。

 「お金じゃないですからね。もう1度ユニホームを着ることができてうれしいです。チャンスをいただいて感謝しています」。入団発表会見で中村紀が発したコメントは本心だろう。オリックスとの交渉がこじれた末に自由契約となり、その後は受け入れ先が浮かんでは消えのくり返し。育成選手という形ではあるが、ユニホームを着られる状況となったことへの喜びは、想像以上だったと思う。

 今後、中村紀は2軍で結果を残すことで支配下選手への昇格を目指すことになる。「(近鉄で)レギュラーを獲った時はチャンスで結果を出すことができました。今度もそうなればいいですね」。中村紀はかつての自分とダブらせてこう話した。統一契約書に記されていた年俸400万円は、プロ1年目の430万円よりも低い。プロに入りの頃とほぼ同じ条件、気持ちで再出発を切っている。

 “再チャレンジ”する中村紀に「初心」を思い出させた今回の育成契約について、ある関係者はこう話した。「(育成選手から支配下選手への登録変更の)期限は6月末だけど、そこまで長引かないんじゃないかな。(中村紀は)元々、育成選手のレベルじゃないから」。もちろん今回の契約は協約違反ではない。だが、育成選手制度の運用面で今後へ課題を残したのも、また事実だ。

(伊藤馨一)


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 岐阜県出身の34歳。97年オフから中日を担当。99、04、06年と3度の優勝を知っているのがささやかな自慢。自分の目で見て自分の耳で聞いたものをまず信用する。まず「観察」してからものを言うというのがモットー。
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