2006年10月11日
「落合節」の意図、本人に直撃
「お前ら(報道陣)には関係ない」。
「分かろうとするな」。
「お前らには分からないよ」。
落合語録としてはポピュラーなフレーズだ。特に逆転負けを喫した後などにはたびたび登場してきている。報道陣=背後にいるファンを無視したかのような言葉。就任から3年間、内部情報の漏えいに最大限の配慮をするなど秘密主義を貫いてきただけに、どういう意図でこういう発言をしているのか。それを落合監督にぶつけてみると、こんな答えがかえってきた。
落合監督 だって試合が終わった直後なんだから。まずオレの頭の中がグチャグチャになって混乱しているし、興奮状態になっているんだよ。オレ自身がそんな状態で分からないのに、マスコミにうまく言えるわけがないだろう。だから、ああ言うしかないだろう。伝えようにも、誰にもわからないことなんだから。秘密にしないといけないとかそんなんじゃない。
どんな時でも冷静沈着。ピンチの時にも、それを薄ら笑いの中に包み込んで決して本心を表に出すことがないのがオレ流。だが、その裏では落合監督の頭の中が混乱、興奮状態に陥っていたということらしい。つまり、動揺を悟られないための手段が冒頭の発言に結びついていたということだ。それを裏付けることができる材料として、確かに大逆転負けや作戦失敗など、想定外の事態が起きた時に、そういった発言が出たことが多かったことを思い出した。
今年はそんな落合節がほとんどなくなった。唯一、あったのが8月20日に巨人戦の連勝が11でストップした試合後に発した「一生忘れられない試合。自分に腹が立つ。詮索するなよ…」という言葉だろう。
0-2の5回無死満塁で打席に入る佐藤充に耳打ち。それを受け、バントの構えをしたまま見逃して三振に倒れた。佐藤充は「見たままです」とだけしか語らなかったが、スクイズを匂わせることで内海をかく乱する狙いがあった。が、結果は最悪だった。この試合に敗れたことを境に、順風だったVロードに逆風が吹き始めたが、それでも今年のチームには想定外の出来事が少なかったということだろう。
昨年、初めての交流戦で15勝21敗と大敗。V逸の原因となったように、落合中日にはでたとこ勝負に弱いという弱点はある。それでも、弱点を克服してゴールをトップで駆け抜けた。
(伊藤馨一)
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- 伊藤馨一(いとう・けいいち)
- 岐阜県出身の34歳。97年オフから中日を担当。99、04、06年と3度の優勝を知っているのがささやかな自慢。自分の目で見て自分の耳で聞いたものをまず信用する。まず「観察」してからものを言うというのがモットー。
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- 鈴木忠平(すずき・ただひら)
- 00年に入社後、01年に中日を担当。その後アマチュア競技、ボクシングなどの担当を経て04年オフの落合政権誕生時から再び担当に。幼少時は大の西武ファンだった。埼玉県生まれ、29歳。
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- 益田一弘(ますだ・かずひろ)
- 広島県生まれの31歳。00年に入社して格闘技、相撲、サッカーを取材。「突撃取材」でボクシングの世界王者とスパーリングして3度ダウンした経験も。06年11月から中日担当。
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