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2009年9月08日

ユニホームがビール臭くなる夜楽しみに

 記者がナゴヤドームで原稿を書き終え、帰路に就くのは、だいたい夜11時半ごろ。チーム関係者はほぼ全員が帰っているが、この時間になっても必ず仕事をしている裏方さんがいる。ドームの駐車場で、夜な夜な選手のユニホームを洗濯している(株)KIMエンタープライズの橋本公雄さんだ。

 橋本さんの1日は誰よりも長い。午前5時半に出勤すると、前夜に洗っておいたユニホームを乾かし、正午までに選手のロッカーに並べる。そして午後4時過ぎから練習着を洗い始め、試合後は、夜12時まで洗濯に明け暮れる。

 「午前中に終わらせないと、早めに来て打ち込む選手もいるからね」。延長になって試合が長引けば、睡眠時間を削ってでも、翌日の練習に間に合わせる。ファームの試合と重なれば、仕事量も倍。それでも、チームのために1日も休むことなく働き続けている。

 「ドラゴンズが好きというだけじゃ、この仕事はできない。選手のために何としても間に合わせなきゃという使命感ですかね」。

 そんな橋本さんが、これまでに一番印象に残っているのが、優勝後のビールかけで、ビールのにおいが染みついたユニホームを手にした時だったという。「ビールはすぐに発酵するから、すごいにおいなんだよ。でも、あれは優勝しないと味わえない特別なもの。あのにおいをかぐと『ああ、優勝したんだなあ』って実感するんだよね」。

 ナゴヤドームでのビールかけは、リーグ優勝を決めた04年と、日本一を決めた07年の過去2回。「秋になると、あのにおいが懐かしいんだよ」。今年もまだ2度チャンスはある。ドラゴンズのためなら労を惜しまない橋本さん。密かに3度目の感動を楽しみにしている。

(福岡吉央)


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