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2009年8月11日

チェン飛躍の陰に「日本語力」

 先週、チェンが母国台湾の言葉を話しているのを初めて耳にした。

 地元メディアが来日し、インタビューされていたのだ。台湾で18年を過ごしてきたのだから話せて当然。だが、日本では通訳なしで記者たちの質問にも流ちょうに答えているだけに、彼が台湾人だったことをあらためて思い知らされた瞬間だった。

 来日当初、頭の中は「?」だらけだったという。「寮でご飯を食べる時も、なぜ『いただきます』『ごちそうさま』って言うのか分からなかった。台湾では『先に食べるね』って言うだけだったから」。敬語にも苦労した。台湾には敬語が存在しないため、現OBの落合英二氏や山井ら先輩から、目上の人への言葉の使い方を教わったという。

 勉強のかいあって、今では日本の新聞も読めるほどに上達した。「カタカナも大丈夫。小さい『っ』がある時は分からない時もあるけど、それくらい。もし、人と話していて知らない単語が出てきても、かみくだいて説明してもらえば大体分かります」と、少し照れながらも胸を張る。

 来日した際、当時スカウトだったOBの大豊泰昭氏から「自分で言葉を覚えた方が、日本の野球をしっかり勉強できる」と助言を受けた。日本で成功した先駆者に従い、通訳なしの生活を続けてきたことが、今の語学力につながっている。

 ドラゴンズに来て今年で6年目。地元メディアのインタビュー後、「生まれた国の言葉だから、忘れることはないですよ」と笑ったチェン。多くの外国人選手が苦労する言葉の壁を乗り越え、今やすっかりバイリンガルだ。

(福岡吉央)


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