2008年12月08日
強心臓吉見の来季楽しみ
ドラゴンズの今シーズンが幕を閉じて約1カ月。チームとしての優勝は逃したが、10勝を挙げた吉見にとっては飛躍の年となった。
今季最後の登板となったCSシリーズ第1ステージ第3戦は圧巻の内容だった。岩田と8回まで無失点の投げ合いを演じ、第2ステージ進出に貢献。「ああいう試合で投げられたのはいい経験になりました」と、絶対に落とせない試合で先発の役割を果たし、大きな自信となったようだ。
8回のピンチをしのぎ、ガッツポーズを見せたシーンが印象的だったが、8回まで無失点で投げ切れたのは、自らの失策で走者を背負った5回を「0」に抑えたからこそ。1死から矢野の三塁側へのセーフティーバントに意表を突かれた吉見は一塁へ悪送球してしまったが、すぐに気持ちを切り替えた。平野、岩田を続けて中飛に打ち取り、涼しい顔でベンチに戻った姿に、ハートの強さを感じずにはいられなかった。
「あの場面で、一番出塁できる可能性が高かったのがバントだった」という、投手心理を読んだ矢野の奇襲。結果的に吉見のエラーを誘う頭脳プレーだったが、後日吉見に話を聞くと「あれは(打球の)回転が(普段と)逆だったから」と、単純なミスで精神的なダメージはほとんどなかったことを明かしてくれた。
「実は矢野さんを一番警戒していたんです。(7番の)矢野さんを出すと(先頭の)赤星さんに回ってしまう。もちろん赤星さんも嫌ですが、1番に回さないことを一番意識していました」。矢野は出してはいけない打者だったが、割り切って気持ちを切り替え、後続を断ち切ったことが、その後の好投につながった。
大一番でも動じないピッチングをみせた吉見に、井手編成担当も、今季頭角を現した若手の筆頭として名前を挙げている。まだ今年で3年目。来季もどれだけの成長をみせてくれるのか、今から楽しみで仕方ない。
(福岡吉央)
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- 村野森(むらの・しん)
- 94年入社。ロサンゼルス支局で大リーグ担当、大阪でプロ、アマ野球担当などを経て06年11月から名古屋勤務。09年2月から中日担当キャップ。70年12月、北海道生まれ。
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- 鈴木忠平(すずき・ただひら)
- 00年に入社後、01年に中日を担当。その後アマチュア競技、ボクシングなどの担当を経て04年オフの落合政権誕生時から再び担当に。幼少時は大の西武ファンだった。埼玉県生まれ、29歳。
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- 福岡吉央(ふくおか・よしてる)
- 79年、岐阜県生まれ。02年入社。社会担当(株レンジャー)、芸能担当(お笑い、テレビ)、阪神担当を経て08年11月から中日担当。99年のリーグ優勝は神宮球場の左翼席から見届けた。
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- 桝井聡(ますい・さとし)
- 06年入社。高校野球、ラグビーなど東海地区のアマチュア競技を担当。今年4月から中日担当。京都府生まれ。趣味は国内旅行。
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