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矢島彩(やじま・あや) 1984年、神奈川県生まれ。5歳くらいから野球に夢中になり、高校時代からアマチュア野球中心に本格観戦を開始。北海道から沖縄まで飛び回り、年間150試合を観る。取材先の監督さんからは「若いころの(失礼!)薬師丸ひろ子」と言われ、かわいがられている。大好物のオムライスをお腹に詰め込んで、今日も球場に行ってきま~す!

明大が一歩リードか/東京6大学野球展望

11年4月08日 [16:07]

 東京6大学リーグ戦が、今週9日に開幕する。混戦模様が予想されるが、比較的戦力ダウンの少ない明大が一歩リードか。同エースの野村投手や、早慶の両主将など注目選手も多い。

 明大は絶対的エースの野村祐輔投手(4年=広陵)がラストイヤーを迎える。1年時からフル回転中にも関わらず、大きな故障なく活躍しているのは大きい。リーグ通算19勝。スピード、変化球、制球力、フィールディングと投手としてのバランスに優れ、大学レベルとしてはすでに完成されているというスカウトの声も聞かれるほどだ。「チームが勝てばいい」の口ぐせ通り、3季ぶりの優勝に導きたい。2戦目は関谷亮太投手(2年=日大三)が濃厚。関谷も多彩な変化球を操るまとまりのある右腕で、今冬で安定感が増した。

 一方の攻撃は、どこからでも点が取れるのが売り。島内宏明外野手(星稜)、中村将貴外野手(関西)ら4年生が中心となって引っ張る。さらに中嶋啓喜外野手(2年=桐蔭学園)の台頭も大きい。気がかりは負傷した上本崇司内野手(3年=広陵)が開幕までに復帰できるかどうか。

 投手力では慶大が抜きん出ている。昨年の春優勝、秋2位入りの原動力となった左腕・竹内大助投手(中京大中京)と福谷浩司投手(愛知・横須賀)の3年生2枚看板が健在だ。150キロ右腕・山形晃平投手(2年=土佐)ら下級生にも楽しみな投手がそろっている。彼らの飛躍の影には卒業した長崎正志捕手の存在が大きく、正捕手候補の伊場竜太捕手(4年=慶応)のリードがカギを握る。

 打線はドラフト候補の伊藤隼太外野手(4年=中京大中京)が引っ張る。昨秋本塁打(3本)と打点(11打点)で2冠を獲得し、今年は打率にもこだわって3冠を目指す。「率が上がれば芯でとらえられている証拠。自然と長打も増えると思う」。また主将としても「今年はピッチャーが残るので、そこをどうやって盛り立てられるか。野手の出来次第でもある」と王座奪還に燃えている。

 ライバルの早大には土生翔平外野手(4年=広陵)がいる。伊藤と同じ"主将で右投げ左打ちの外野手"だ。土生は通算打率3割5分をキープするアベレージヒッター。だが今年は一味違うシーズンになりそうだ。「昨年は塁に出れば他の選手が返してくれると思ってやっていた。今年は自分が引っ張っていかないといけない立場。"自分まで回せ"みたいになると思う」と、得点圏での勝負強さが求められる。杉山翔大内野手(3年=東総工)、渡辺侑也内野手(4年=聖光学院)など経験者がいるので早めに投手陣を援護したい。

 その投手陣は斎藤佑樹投手(日本ハム)ら主力投手3人が抜け、実績のある投手が少ない。左腕・大野健介投手(4年=静岡商)がエースの役目を全うできるか。149キロ右腕・有原航平投手(1年=広陵)の出番もありそうだ。岡村猛新監督の采配に注目したい。

 法大は投打に未知数だ。大黒柱の加賀美希昇投手(横浜)が卒業した投手陣。昨秋3勝の三嶋一輝投手(3年=福岡工)や190センチ右腕・三上朋也投手(4年=県岐阜商)、左腕・吉越亮人投手(4年=国学院栃木)らでエースの座を争っているのが現状だ。

 野手は故障者も出ているため試行錯誤が続いている。多木裕史内野手(3年=坂出)、長谷川裕介内野手(4年=常葉学園菊川)らクリーンアップが働きを見せられるか。東大との開幕戦は16日で、2回戦は中1日空いて18日に行われる。

 11季連続Bクラスの立大は、昨秋勝ち点のかかった試合をことごとく落としていた。左腕・小室正人投手(日野)、岡部賢也投手(立教新座)も3年生となり、勝負どころで経験値が問われるだろう。

 野手は一発のある打者が抜けた分、やや得点力不足が懸念される。2季連続打率3割台を残している岡崎啓介内野手(4年=PL学園)はプロも注目する二塁手だ。松本幸一郎内野手(3年=横浜)の打棒復活にも期待したい。

 東大は最下位脱出が期待できるシーズンだ。昨秋早大戦で2失点完投勝利を挙げた鈴木翔太投手(2年=時習館)が注目される。斎藤に投げ勝ち、リーグ戦35連敗がストップ。ストレートは常時130キロ前後だが、コーナーを突く制球力に長けている。立大戦でも8回3失点(自責1)と好投した。また、秋は1試合しか登板のなかった香取潤一投手(3年=筑波大駒場)も復調の兆しを見せている。

 野手は戦力ダウンが少ないのが強み。昨秋打率11位(3割8厘)の高山久成外野手(4年=宮崎西)、主将でセンスあふれる岩崎脩平内野手(4年=海城)など楽しみな選手も多い。4年生は入学時から期待された世代で、集大成を見せてほしい。(了)

 いつもブログを読んでいただき、どうもありがとうございます。

 2006年からほぼ毎週更新してまいりました『アマ~い野球ノート』ですが、諸事情により今回の東京6大学リーグの展望記事を最後に閉鎖させていただくことになりました。

 約4年半の間、アマチュア球界では様々な出来事がありました。斎藤佑樹投手の活躍、高校野球・特待生問題、社会人チームの相次ぐ休廃部、希望入団枠制度の廃止・・・。そんな中、私が最も印象に残っていることは2007年夏の甲子園、佐賀北-広陵(広島)の決勝戦です。

 駒大苫小牧(北海道)の連覇、早稲田実(西東京)の優勝とフィーバーが続いた翌年、再びこのような試合を見られるとは思いもしませんでした。試合後、迷わず広陵の取材に行きました。私事ですが、このチームは秋からずっと見てきたため思い入れも強かったのです。あの判定を振り返る中井哲之監督を囲む報道陣。ある記者が"監督、これ以上話すとご自身の立場が"と止めようとしました。しかし、中井監督は振りきります。「自分がどうなろうがどうでもいいんだよ。それより子どもたちには人生がかかってるんだよ!」。シーンとなったとき、近くにいた控え部員がベンチ裏へ歩いていきました。後々本人に聞いたところ「先生の言葉を聞いてトイレで号泣していた。勝ち負けよりも先生の言葉が本当にうれしかった」。こんな試合後インタビューは初めてでしたし、アマチュアならではの現場。選手たちは何て幸せものなんだろうと感じました。中井監督のような師に出会えてうらやましいと思った瞬間でもあります。
 私はこのようなチームをたくさん見ることができてうれしく、感謝しています。チームがあるところには必ずストーリーがあることを改めて知りました。これからも野球を、アマチュア野球を変わらず応援していきたいと思っています。

 最後になりましたが、当時学生にも関わらずブログ開設を承諾していただいた日刊スポーツ新聞社のみなさま、そして同情報センターメディア戦略グループの"ハンカチおやじ"こと福田豊さんには記事の企画や配信をしていただきました。未熟な私を叱咤激励していただき、心より御礼申し上げます。最後に読者のみなさま、今まで本当にどうもありがとうございました。これからもnikkansports.comをよろしくお願い致します。

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